「iPhone 8」や「iPhone X」に搭載される予定の「A11 Bionic」プロセッサは、昨年発売した「iPhone 7」シリーズに比べて大幅に性能が向上しているようだ。Geekbenchが公表した公式ベンチマークスコアによると、Core i5を搭載したMacBook Proに匹敵するレベルであるとのこと。AppleInsiderが伝えている。
「A11 Bionic」のベンチマークスコアが判明
Appleは今月12日、新型iPhoneの「iPhone 8」シリーズと「iPhone X」を発表した。同端末には新プロセッサ「A11 Bionic」プロセッサが搭載されていることが明らかにされているが、同プロセッサのベンチマークスコアをGeekbenchが公開している。
端末名 | シングルコア | マルチコア | メタル |
---|---|---|---|
iPhone X | 4017 | 9286 | 15540 |
iPhone 8 | 4189 | 9983 | 15617 |
iPhone 8 Plus | 4142 | 9883 | 15510 |
iPhone 7 | 3328 | 5545 | 12367 |
iPhone 7 Plus | 3332 | 5558 | 12390 |
iPhone SE | 2394 | 4082 | 9820 |
10.5インチ iPad Pro |
3889 | 9214 | 27969 |
12.9インチ iPad Pro |
3883 | 9196 | 27954 |
上記が、「A11 Bionic」プロセッサのベンチマークスコア。シングルコアは「iPhone X」の場合「4017」でマルチコアスコアが「9286」。また、「iPhone 8 / 8 Plus」の場合はシングルコアが「4189/4142」、マルチコアが「9983/9883」と驚異的な数字。
「A11 Bionic」プロセッサは、高性能コアが2つに、高効率コアが4コアの全6コア構成。昨年発売の「iPhone 7」シリーズの「A10 Fusion」プロセッサは4コア構成だったが、同プロセッサと比較すると、「A11 Bionic」プロセッサはシングルコアで25%、マルチコアで80%高速化することができたようだ。
この性能は、2017年に発売した13インチ「MacBook Pro」に搭載された第7世代プロセッサ「Kaby Lake」(Core i5)に匹敵する性能であるとのこと。画面の解像度など基本設計が全く異なる端末同士を比較しても参考にならないことからもしれないが、それでも最新の「MacBook Pro」と肩を並べるスコアが出たことには驚愕。
ちなみに、「iPhone X」の数値が新型モデルの中で最も低い理由は、画面解像度が一番高いためと推測される。
Appleは「A11 Bionic」プロセッサに関して、従来のコア「A10 Fusion」プロセッサに対して高性能コアが25%、高効率コアが70%高速化していると話していたが、今回のベンチマークスコアと割と近い数字が出ていることがわかる。
また、グラフィック性能も従来プロセッサに比べて30%高速化されており、消費電力も50%以下になったとのこと。
また、GPUが初めて独自設計となった今回の「A11 Bionic」だが、グラフィック性能は従来プロセッサに比べて30%高速化されており、消費電力も50%以下になったとAppleはアピールしていた。