「iPhone 8」が有機ELディスプレイを採用した場合、2020年までに約半数のスマートフォンが同技術を採用する見込み

2017年9月、Appleは次期iPhoneのプレミアムモデル「iPhone 8」を発表する見通し。同端末は、端末デザインが大きく変更されるだけでなく、発色が綺麗で消費電力の少ない「有機ELディスプレイ」が新たに採用される予定とされている。

次期iPhoneでは有機ELディスプレイの搭載のおかげで、様々な変化が起こることが各アナリストからの予想やリーク情報から明らかになりつつあるが、もし本当に有機ELディスプレイが採用された場合、他のスマートフォンにも影響を与える可能性があるようだ。

市場調査会社のTrendForceは、もしAppleが「iPhone 8」で有機ELディスプレイを採用したら、世界の約半数のスマートフォンが同ディスプレイを使用するようになると分析していることが分かった。

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Apple製品の特徴は「売れる端末の必須条件」と認識されるようになっている

Samsungの「Galaxy」シリーズをはじめ、Googleの「Pixel」シリーズ、ASUSの「ZenFone Zoom S」、モトローラの「Moto Z2 Play」など、主要スマホメーカーは従来のLCDディスプレイから有機ELディスプレイへと移行を果たしつつある中、Appleが「iPhone 8」で有機ELディスプレイを採用するとなれば、有機ELディスプレイは世界のスマホのスタンダードになる可能性がある。

TrendForeceの分析では、「iPhone 8」の登場後、2020年までに世界の50%のスマートフォンは有機ELを採用するという。同社は、これを「the Apple effect(Apple効果)」と呼んでいる。

mp3プレーヤーの「iPod」やスマートウォッチ「Apple Watch」のように、Appleは最新の技術を他社に先立って採用してきたケースは少ないものの、最高の製品を作り出してきたことで、世界のシェアを獲得することに成功してきた。

いわゆる「Apple効果」は新しい製品づくりだけに限らず新機能や端末デザインにまで及んでおり、それらの特徴は他メーカーから「売れる端末の必須条件」として認識されるようになっているとのこと。「iPhone 7 Plus」の登場以降、「デュアルレンズカメラ」を搭載したスマホが相次いで登場している理由はそのためだ。

有機ELディスプレイも同様に、「iPhone」シリーズで採用された場合、他社も追随する可能性が高い。WitsViewのリサーチディレクターのBoyce Fan氏は、この影響はすでに業界内で出始めていると指摘する。

Appleは次期モデル「iPhone 8」で、有機ELディスプレイを採用するとされている。この動きが各所からリークされていることから、有機ELディスプレイを採用したスマートフォンの登場が加速しているのだという。

これに先立ち、各パネルメーカーは有機ELディスプレイの生産能力を増強中。多額の投資を行っており、今後の需要増に対応したい構えだ。

その流れはますます加速することが予想され、AppleもiPhone専用の有機ELディスプレイ生産施設を作るため、LG Displayに巨額の投資を行う予定であることが明らかになったばかり。

今後、スマホのスタンダードは有機ELディスプレイになることはほぼ間違いない。ただ、有機ELディスプレイは世界的に供給不足が叫ばれていることから、世界的な供給体制が充実するまでは各社は同ディスプレイを調達するのも一苦労になりそうだ。

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[ via 9to5Mac ]

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