Apple、Apple Musicの収益分配率引き下げ交渉をレーベルと行っていることが判明

Appleが提供している音楽ストリーミングサービス「Apple Music」。3,000万以上の楽曲を抱える大規模なサービスだが、契約しているレコードレーベルとの間で、水面下の交渉が行われているようだ。

交渉内容は、「Apple Music」と「iTunes Store」の収益分配率の引き下げについて。

Bloombergによると、現状Appleはレーベルとの間で42%の収入を受け取る契約を交わしている。残る58%はレーベルが受け取ることになっており、これはSpotifyなど他サービスに比べるとレーベル側が有利な契約になっているとのこと。

Appleとしては他社サービスに倣って、適正な料率での契約をしたい考え。現在の契約が今年6月で切れることから、新契約を結ぶ際に収益分配率を引き下げることを交渉中であるとのことだ。

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Spotifyは収益分配率の引き下げに成功

他サービスに関してだが、例えば最大のライバルであるSpotifyは最近になって55%から52%へ収益分配率を引き下げることに成功。利用者の数を増やすことを条件に新しい料率での契約を実現したという。

Appleに対しても似たような条件が提示されるかどうかは不明だが、もし同意できた場合に料率を引き下げることができるのではないかとBloombergは報じる。

ただし、一部のレーベルはAppleに対して、普及率が高くない日本やドイツなどの地域で、より多くのプロモーションを展開することを求めており、もし料率引き下げに合意できなかった場合は、従来の契約をそのまま引き継ぐことになるそうだ。

サービス開始当初、Apple Musicなどの音楽配信サービスは各レーベルにとって脅威だった。なぜなら、契約しているユーザーはiTunesなどで音楽を購入することがないため、「Apple Music」と「iTunes」のサービスはお互いを食い合うことが懸念されていたから。

実際、ストリーミングサービスの普及によってダウンロード販売数は急激に減少したものの、その代わりにストリーミングサービスが支払う金額は莫大なもので、各レーベルは5.9%の収入増を達成している。業界全体の売上の約24%が、ストリーミングサービスからのものに急成長しているとのこと。

現在も「Apple Music」と「iTunes」の食い合いを恐れるレーベル側は収益分配率の引き下げに慎重になっているとみられているが、ストリーミングサービスの拡大によって、今後の契約は見直される時が来たのかもしれない。

[ via 9to5Mac ]

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