「Apple Creator Studio」にAI機能が続々追加。画像生成や音楽制作、書類作成を支援

Appleは10月27日、クリエイティブアプリをまとめたサブスクリプションサービス「Apple Creator Studio」の大型アップデートを発表した。

動画編集アプリ「Final Cut Pro」には、映像を華やかに演出するエフェクトやタイトルなどを追加。画像編集アプリ「Pixelmator Pro」では、文章で指示するだけで画像の一部を編集できるようになる。また、音楽制作アプリ「Logic Pro」やプレゼンテーションアプリ「Keynote」などには、作業を手助けするAIアシスタントを導入する。

新機能は11月にApp Storeで提供する予定。既存の購読者は追加料金なしで利用できる。

スポンサーリンク

Final Cut ProにMotionVFXが統合。Apple Creator Studioが11月に大幅アップデート

「Final Cut Pro」のMac版では、動画を加工するための素材やツールを提供するMotionVFXのコンテンツをアプリ内で利用できるようになる。タイトルや画面の切り替え効果、アニメーション付きの文字や図形、動画のひな形など、数千種類の素材を収録する。映像の一部を切り抜いたり、動く被写体を追いかける効果を加えたり、色合いを調整したりするためのツールも用意する。

Appleが選んだ動画や写真、背景画像などを集めた「Content Hub」も拡充する。Final Cut Proから直接素材を探して使えるため、別のサービスを開いたり、素材をダウンロードしたりする手間を減らせる。

画像編集アプリ「Pixelmator Pro」との連携も強化する。Final Cut Proで編集中の動画に使っている画像をPixelmator Proで直接開き、編集した内容を元のプロジェクトに自動で反映できる。画像を編集し直すたびに、ファイルを読み込む必要がなくなる。

そのほか、アニメーションの動き方を細かく調整する機能や、動画のメインとなる映像の流れからクリップを切り離し、タイムライン上の好きな位置に配置する機能を追加する。動画内の音声を文字に変換する機能も強化し、新たに23言語に対応する。

映像制作アプリ「Motion」にも、MotionVFXのプラグインを追加する。映像の色合いを映画のように仕上げたり、カメラの動きに合わせて効果を加えたりできるようになる。文章による指示から画像を生成・編集する機能や、Pixelmator Proとの連携、新しい画像加工機能なども追加する。

動画の変換・書き出しに使う「Compressor」では、「iPhone 18 Pro」と「iPhone Duo」で撮影したシネマティックモードの動画を変換できるようになる。

スポンサーリンク

Pixelmator Proに「Generate Fill」、Logic ProにAIアシスタント

画像編集アプリ「Pixelmator Pro」には、「Generate Fill」という新機能を追加する。画像内の変更したい部分を選び、どのように変えたいかを文章で入力すると、その指示に沿って画像を編集できる。

例えば、画像の一部を指定して別のものに置き換えたり、必要な要素を追加したりできる。編集する範囲は、対象を囲んで選ぶ方法のほか、画像内の色や形をもとに選択する機能などを使って細かく指定できる。

生成した画像は、周囲の明るさや遠近感、質感に合わせて調整されるため、元の画像になじみやすい。生成した部分を高精細にする機能も備え、画像の一部としてまとめたり、別のレイヤーとして追加して後から調整したりできる。

音楽制作アプリ「Logic Pro」のMac版には、AIアシスタントのベータ版を導入する。Apple独自のAIモデルとOpenAIの技術を組み合わせ、楽曲制作の進め方を案内したり、新しい曲を作り始める際の準備を手伝ったりする。例えば、文章で指示するだけで、歌声を録音するためのトラックを設定できる。

音源を探すための画面も刷新する。楽器の音や短い音楽素材、音に効果を加える設定などをまとめて検索できるようになる。さらに、Mac内に保存した音源をAIが分析し、音の特徴に応じて自動で分類する機能も追加する。音源の名前を覚えていなくても、特徴を手がかりに目的の音を探しやすくなる。音楽素材を提供するSpliceのライブラリも、この画面から利用できる。

楽曲から特定の音を取り出す「Stem Splitter」も強化する。新たにドラムの音を分離できるようになり、ほかの楽器と分けて音量を調整したり、別の音に差し替えたりできる。元の楽曲を楽器ごとに録音したデータがなくても、ドラムの部分を編集できるのが特徴だ。

また、グラミー賞を20回受賞した音楽プロデューサー、セルジオ・ジョージ氏による新しい音源集も追加する。本人の特徴的なピアノの音色に加え、ラテンジャズやサルサ向けの音楽素材、打楽器や管楽器、ベースなどを収録する。

KeynoteやPages、Numbersでは文書の内容を理解して作業を支援

プレゼンテーションアプリ「Keynote」、文書作成アプリ「Pages」、表計算アプリ「Numbers」にも、AIアシスタントのベータ版を追加する。Apple独自のAIモデルとOpenAIの技術を組み合わせ、作業中の資料や文章、データの内容を踏まえて作業を手伝う。

Keynoteでは、スライドのデザインやアニメーションの調整を支援する。Pagesでは文章の作成や構成の見直し、表現の修正などができる。Numbersではデータの整理や計算、グラフの作成を支援し、データに合ったグラフを提案する機能も備える。

さらに、3つのアプリで「Model Context Protocol(MCP)」に対応する。これにより、外部のAIサービスやツールが資料の内容を読み取り、文章やデータを編集したり、アプリ内の操作を自動で実行したりできるようになる。

Keynoteでは、外部のツールやAIが扱いやすい新しいファイル形式「Keynote Interchange Format(.keyx)」にも対応する。

素材ライブラリのContent Hubも、Keynote、Pages、Numbersで利用できるようになる。プレゼンテーションや文書、表計算に使える動画素材を追加するほか、購読者向けに新しいデザインのテーマやテンプレートも提供する。

ホワイトボードアプリ「Freeform」では、文字の見た目をまとめて変更して再利用する機能や、ボードの背景色を変更する機能などを追加する。さらに12月には、画像をPixelmator Proで直接編集する機能や、文章で指示するだけで後から形を変更できる図形を作成する機能を導入する予定だ。

「Apple Creator Studio」の料金は、月額12.99ドル、年額129ドル。新規購読者には1カ月の無料トライアルを用意するほか、対象となるMacやiPadを購入した場合は3カ月間無料で利用できる。学生や教職員向けには、月額2.99ドル、年額29.99ドルのプランも用意する。

「Final Cut Pro」「Logic Pro」「Pixelmator Pro」「Motion」「Compressor」「MainStage」には、サブスクリプションを契約せずに購入できる買い切り版もある。また、「Keynote」「Pages」「Numbers」「Freeform」は、引き続き無料で利用できる。

(画像:Apple)

Appleアプリ
FOLLOW US
タイトルとURLをコピーしました