NVIDIA、GeForce RTX 5060を5月19日に発売へ。DLSS 4とGDDR7を搭載した新たなミドルレンジGPU

NVIDIAは、最新のミドルレンジGPU「GeForce RTX 5060」と、それを搭載したノートPCを2025年5月19日より発売すると発表した。価格はデスクトップ向けカードが299ドルから、ラップトップは1,099ドルからとなっている。販売開始は米国太平洋時間の午前9時 (日本時間では5月20日午前1時) を予定しており、各小売店やOEMパートナーを通じて提供される。

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GeForce RTX 5060とは何か

RTX 5060は、先月登場したRTX 5060 Tiと比べてCUDAコア数が約800少ない3,840コアを搭載し、RTX 50シリーズの中では最もエントリーレベルの製品となる。しかし、GDDR7メモリやDLSS 4(Deep Learning Super Sampling 4)に対応しており、レイトレーシングおよびTensorコアも最新世代のものを採用。単なる廉価版にとどまらず、次世代のグラフィックス技術を体験できる製品として注目されている。

RTX 5060最大のトピックは、DLSS 4 with Multi Frame Generation(MFG)に標準対応している点だ。DLSS 4 MFGは、従来のDLSS Frame Generationをさらに進化させたもので、AIを活用してフレームレートを大幅に向上させる。NVIDIAによれば、同機能を用いることで、前世代のRTX 4060比で倍近いパフォーマンスを実現可能だという。

5月7日には『MechWarrior 5: Clans』が、5月13日には『New World: Aeternum』が、それぞれDLSS 4 MFGへの対応アップデートを実施予定。

そして、5月8日には『Spirit of the North 2』も同機能に対応して発売される。これにより、RTX 50シリーズユーザーは最新ゲームをより高フレームレートかつ高画質で楽しめる環境が整っていく。

特に『MechWarrior 5: Clans』は、Unreal Engine 5を採用した大型キャンペーンモードのメカアクションゲーム。最新DLC 「Ghost Bear: Flash Storm」 とともに配信されるこのアップデートでは、4体の新OmniMechや12の新ミッション、拡張されたMechlabなどが追加され、RTX 5060の実力を試すにはうってつけの内容となっている。

一方の『New World: Aeternum』は、Amazon Gamesが手がけるMMOアクションRPGで、最新シーズン「Season of the Divide」の開始とともにDLSS 4 MFG対応が導入される。3v3アリーナやワールドボスといった新要素も加わり、PvE/PvP問わず快適なゲーム体験が期待できる。

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RTX 5060は「買い」か?今後続々とDLSS対応タイトルが登場予定

性能面では魅力的なRTX 5060だが、懸念点もある。搭載VRAMはわずか8GBにとどまり、昨今のAAAタイトルでは心許ない容量だ。さらに、販売価格が299ドルを超える可能性も指摘されている。実際、RTX 50シリーズの他モデルはすでにプレミア価格で流通しており、アメリカではトランプ大統領による「de minimis exemption(800ドル以下の輸入税免除措置 / デミニミス・ルール)」の撤廃が価格上昇に拍車をかける見込みだ。

それでも、GTX 1660やRTX 2060といった旧世代からのアップグレードを検討しているユーザーにとって、RTX 5060は魅力的な選択肢であることは間違いない。DLSS 4 MFGや最新のAIモデルによる画質向上機能など、ハイエンドGPUでしか体験できなかった技術がついに普及価格帯に降りてきた意義は大きい。

NVIDIAは、今後もDLSS 4対応タイトルを順次発表していくと予告しており、『Bodycam』『Lost Skies』『Mandragora: Whispers of the Witch Tree』『Necrophosis』といった作品がDLSS Super ResolutionやDLAAをサポートしている。すでに700本以上のゲームとアプリがRTX技術に対応しており、対応タイトルは今後さらに拡大していく。

RTX 5060の登場により、DLSS 4世代のゲーム体験がより多くのPCゲーマーに届くことになるだろう。5月19日の発売を前に、対象ゲームのアップデートも続々と始まっており、注目は高まるばかりだ。

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(画像:NVIDIA)

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