OpenDots ONE レビュー|総合力の高いイヤーカフ型イヤホンがShokzから登場。着け心地も良く街歩きにも最適だ

耳をふさがないイヤホンを多数発売してきたShokzから、イヤーカフスタイルの 「OpenDots ONE」 がクラウドファンディングサイト 「GREEN FUNDING」 を通じて登場する。

本製品の発売に先がけて、実機を提供いただき、試用する機会を得ることができたので、実際に街中で装着し音質・装着感などをチェックしてみた。本稿はそのレポート記事となる。

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おしゃれなデザインが目を惹くイヤーカフ型イヤホン

まずは 「OpenDots ONE」 のデザインをチェックしていこう。

これまで多数の耳をふさがないイヤホンを手がけてきたShokzだが、今回発売するのはイヤーカフ型の完全ワイヤレスイヤホン。

本体はダンベルをぐいっと二つ折りしたかのようなデザインで、耳を挟むように固定する形式を取る。四角い方がバッテリーで、丸い方がスピーカー部。スピーカー部を耳の穴に入れて、バッテリー部で耳を挟むように装着する。

イヤホンは左右とも同じデザインになっていて、左右の区別はない。最新の 「ダイナミックイヤー検出」 技術により、それぞれのイヤホンが内蔵センサーによって左右を自動判定するため、どちらのイヤホンをどちらの耳につけてもOK。ケースに入れるときも左右気にせず収納できる。

カラーはブラックとグレーの2色展開。今回はグレーを提供いただいた。グレーと言いつつもベージュに近い色合いで、おしゃれなアクセサリー風に使えるのもグッドなポイントだ。

ケースはイヤホンの収納と充電器の両方を兼ね備えていて、大きさも手のひらに簡単に握ることができるくらいのサイズ感のため、カバンの小さめのポケットやズボンのポケットに入れて気軽に持ち運べる。ワイヤレス充電にも対応する。

バッテリー持続時間はイヤホン単体で10時間、充電ケースの利用で40時間。もしバッテリーが足りなくなっても、急速充電により、10分間の充電で2時間使い続けることができる。

また、本体はIP54の耐水仕様のため、汗をかく激しいワークアウトや雨の中でも安心して使い続けることができる。なお、充電ケースは耐水仕様ではないため、カバンやポケットの中にしまって濡れないように管理していただきたい。

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軽量かつ耳たぶを締め付けすぎないため、長時間快適に装着できる

装着感はどうだろうか。そもそもイヤーカフスタイルのイヤホンは装着スタイルの好みや向き不向きが明確に分かれると思うが、OpenDots ONEは比較的快適に装着できる製品だと感じている。

筆者はイヤーカフスタイルのイヤホンを装着して1時間以上が経つと疲れを感じてしまうことが多いのだが、本製品は負担を感じることが比較的少ない。

その理由は、まずはイヤホン自体がとても軽量であること。片耳6.5gとイヤホンというよりはイヤリングなどのアクセサリーをつけている感覚に近く、普段から耳元にアクセサリーをつけている人なら違和感なく受け入れられる重量だ。

あとは、耳に当たる部分がしっとりとした感触になっていて、長時間つけていても耳たぶが痛くなりにくく、不快感を感じにくいのもグッドなポイント。

スピーカーとバッテリーをつなぐ 「JointArc™」 という部品は、超薄型で柔軟なチタン合金で作られているため、耐久性に優れるほか、この部分が柔軟に曲がることでどんな人の耳にもフィットしやすい。

軽い装着感で耳たぶをギュッと圧迫しないため、長時間の装着も快適だ。初めてつけたときにはホールド力が足りなくて歩いているうちにポロッと取れてしまうのではないかと心配したが、意外としっかりと固定されているようで、歩いたりはもちろん、多少首を振ってもはずれてしまうことはなかった。

スマートタップコントロールでスマホを見ずに音楽を簡単コントロール

本製品はスマートタップコントロールに対応しており、バッテリー部分やJointArc™部分を一本指でダブルタップ、もしくはバッテリー部分の上下を二本指でつまむようにダブルタップすることで、スマートフォンの画面を見ることなく音楽や通話をコントロールできる。長押しすることで音量調整も可能だ。

センサーの感度はかなり高く、操作はしやすい印象。筆者が使ってみたところ、一本指でのダブルタップはイヤホンをずらしてしまうことがあったため、上下をつまむ操作が安定感があったように感じた。

スマートタップコントロールは、アプリで設定することで一本指でのダブルタップと二本指のダブルタップのどちらかを無効化することもできる。一本指では操作しないなと思ったら、無効化しておけば誤操作防止につながるはずだ。

音漏れはするが気にならない程度

耳をふさがないタイプのワイヤレスイヤホンは、超小型のスピーカーを耳に近づけて音楽や通話音声を聴くことから、イヤホンというよりもスピーカーに近い性質を持つ。開放的な装着感が得られるというメリットがある反面、聴いている音が周囲に漏れたりするというデメリットもある。

このデメリットを解消するべく、OpenDots ONEは独自の 「Shokz DirectPitch™」 技術を採用。逆位相を使用して音源と耳との距離と角度を最適化し、耳に向かう音圧を比較的大きくして、外耳道以外の方向への音圧を小さくすることで、音漏れを減らす工夫がなされている。

実際に音漏れはどれほど発生しているのか。静かな環境で音量を40%程度にして音楽を再生し、隣に座る友人にチェックしてもらったところ、やはり音漏れはしており、どんな音楽を聴いているかも聞き取れたとのこと。ただし屋外や屋内でも広い空間でチェックしたときには、そこまで気にならないようだった。

やはり通常の密閉タイプのイヤホンよりは音漏れはするが、それでも20%くらいの低い音量で音楽を聞き流すように再生する場合にはほとんど聞き取れないくらいにはなっていたことから、よほど静かな環境で使わない限り音漏れは気にしなくて良さそうだ。

耳をふさがないイヤホンでも低音しっかりめでパワフルな音を実現

肝心の音質について。耳をふさがないイヤホンはその性質から一般的に低音が弱まってしまい、ダイナミックさに欠けるサウンドになりがちだと言われることが多いが、OpenDots ONEは驚くほどパワフルなサウンドを実現している。

内部には16mmのカスタムドライバーに相当するデュアルドライバーシステムを採用しているほか、Bassphereテクノロジーにより低音を強化。ロックやポップス、クラシック、ジャズなど様々な楽曲を聴いてみたが、音の傾向としてはフラット気味で、どの音域もバランスよく聞くことができた。

もし特定の音域をもっと強調したいなど音をカスタマイズしたいと感じたなら、アプリからイコライザを設定できる。

また、本製品はShokzのイヤホンとして、はじめてDolby Audioに対応しており、同じくアプリから機能を有効化することで没入感のあるリスニング体験が可能。ぜひとも設定してリッチなサウンドを楽しんでいただきたい。

アプリでイコライザやマルチポイント接続など各種設定が利用可能

OpenDots ONEは 「Shokz」 アプリに対応しており、各種設定の変更が可能だ。

たとえばすでにお伝えしたイコライザ機能やスマートタップコントロールに加えて、2台のデバイスをペアリングできるマルチポイント接続や、装着すると自動で音楽が流れ出す自動装着検出機能、さらにはイヤホンからサウンドを鳴らして探す機能などが設定できる。

ソフトウェアアップデートもこのアプリを通じて行うため、基本的にアプリをダウンロードして使うようにしたい。

まとめ:外の音も味方に。日常に溶け込むOpenDots ONEの自然な使い心地が気に入った

耳をふさがないイヤホンは、耳栓タイプのイヤホンよりも開放的な付け心地で日頃から快適に使うことができるほか、あえて外の音を取り込むことで周囲の安全を確保しやすく、ジョギングなどのアクティビティに向いているというメリットがある。

さらにOpenDots ONEは、耳をふさがないイヤホンのデメリットとも言われる低音も補ってサウンドにもこだわったほか、デザインもおしゃれで、完成度はとても高いと感じた。

また、今回筆者はドイツに出張する機会があったため、OpenDots ONEをつけて街中を歩いてみたところ、自分の好きな音楽と周囲の音をミックスできるという性質により、BGM用途での使用にはぴったりなイヤホンであることがわかった。

古い建物や石畳の道が残るような旧市街を散歩しながら、OpenDots ONEでゆったりとしたジャズやピアノ音楽を低めの音量で流していると、広場で楽しそうにはしゃぎ回る子どもたちの声や教会の鐘の音がそのBGMに混ざり合って、とても良い雰囲気で散歩を楽しむことができた。

暖かい日が続き、外でのアクティビティが多くなってくるこの季節。デザイン良し、使い勝手良し、音質良しのOpenDots ONEは、アクティビティの楽しさをもう一段引き上げてくれるはずだ。

OpenDots ONEは、現在GREEN FUNDINGでクラウドファンディングを実施中。当初は5月末の出荷を予定していたが、クラウドファンディング開始から約12日間で1億円を達成したことを受け、出荷予定日を繰り上げて4月21日から早期出荷を開始することも案内している。プロジェクト自体は5月21日(水)23時59分まで実施予定だ。

また、下記の各店にてOpenDots ONEの試聴機を展示中。支援する前に実機をチェックしてみたい人はぜひ立ち寄ってみていただきたい。

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