Adobe Illustrator、アップデートでパフォーマンスが大幅向上。新バリアブルフォント 「百千鳥」 も追加

2月13日、アドビは 「Adobe MAX Japan 2025」 の開催にあわせて、ベクターイメージ編集ソフト 「Adobe Illustrator」 のアップデートの提供を開始した。

今回のアップデートでは、Illustratorのパフォーマンスが大きく向上するほか、日本語の文字組みをより効率的に調整できるように。また、新バリアブルフォントの 「百千鳥」 も利用できるようになった。

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パフォーマンスが大幅向上

Illustratorでは複雑で容量の大きなファイルを扱うことが多く、日常的な作業のパフォーマンスが特に重要となる。そこで、速度と応答性の向上に向けた機能強化として、アドビは基盤となるアーキテクチャの抜本的な変更に着手。従来よりも高速に高品質なデザインを作成できるようにしていく。

この取り組みの第一弾として、まずはIllustratorにマルチスレッド機能を導入することに重点を置いており、特に画像や効果を使用する一般的なアセットワークフローにおいてその改善が実感できるとしている。

今回のアップデートでは、リンクされた画像を埋め込み画像に変換する際のパフォーマンスが最大10倍高速化したほか、JPEG、PNG、TIFF、Photoshop ファイルにおける読み込み、ドラッグ&ドロップ、アートボードへの画像配置などが最大5倍高速化。

さらにドロップシャドウ、ぼかし、光彩 (内側) 、光彩 (外側) 、ラスタライズといった最も使用頻度の高い5つの効果の処理が最大5倍高速化しており、レイヤーパネルの非表示、再表示、拡大、縮小、上下スクロールなどもよりスムーズに動作するようになったとしている。

次回のアップデートでは、より高速な書き出しを実現できるよう開発を進めているとのこと。

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日本語の文字組みがより効率的に

今回のアップデートでは、品質が向上した日本語タイポグラフィの提供が開始。日本の標準規格に沿ったレイアウトに改善されたことで、ユーザーはひとつひとつの文字組みを手作業で調整することなく、効率的にデザインに集中できるようになった。

新フォント 「百千鳥」 が追加

既存の950以上の日本語フォントライブラリに、数十点の新しい日本語フォントが追加。中でも注目が新しい日本語のバリアブルフォント 「百千鳥 (ももちどり)」 だ。

百千鳥は可変の仮想ボディとカラーグリフを特徴とする画期的な新しい日本語フォントで、「字幅」 「太さ」 のスライダーを使って直感的にスタイルを変更できる。フォントを象徴するキャラクター 「ももちどり」 のアニメーションもスライダーを使って実現しているなど、ユニークな機能も。

「百千鳥」 の追加に併せて、Illustratorでの可変の仮想ボディとCOLR形式フォントのサポートも追加。これにより、ユーザーはOSレベルで提供されているこの種のフォントを自動的に使用できるようになる。

また、今回のアップデートでは日本語のタイポグラフィの改善に加えて、韓国語のタイポグラフィも大幅に改善が実施されている。

ユーザーからのリクエストに応じた機能強化も実施

上記の新機能のほか、ユーザーからのリクエストに応じた3つの分野の機能強化も実施されている。

  • パターンと勾配:気に入ったパターンとカラー勾配をAdobe Creative Cloudライブラリに直接保存し、チームやクライアントに素早く共有が可能。
  • 範囲の計算:シェイプや閉じられたパスの範囲を簡単に計算できるように。
  • ファイルに直接フォントを組み込めるように:Illustratorのファイルに直接フォントを組み込めるようになり、特定のフォントをダウンロードしていない端末でファイルを開いても、フォントが変わらないようにすることができる。

(画像提供:アドビ)

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