「Premiere Pro」 にFireflyの動画生成モデルを使った 「生成拡張」 。ビデオクリップに新しいフレームを生成

10月14日、Adobeは米マイアミで開催中の「Adobe MAX 2024」にあわせて「Adobe Premiere Pro」の新機能について発表した。

Premiere Proでは、Premiere Proにおいて初となるAdobe Fireflyの動画生成モデル「Adobe Firefly Video Model」を搭載した「生成拡張」(ベータ版) が新たに利用できるように。さらに、プロパティパネルが正式版として使えるようになるほか、ProResの書き出しが最大3倍高速になるなどのアップデートも案内されている。

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動画・オーディオクリップに新しいフレームを生成する「生成拡張」

「生成拡張」(ベータ版) は、ビデオクリップとオーディオクリップの最初や最後に新しいフレームを生成し、クリップを少しだけ引き伸ばすことができる機能。それぞれ、ビデオクリップは2秒、オーディオクリップは10秒拡張可能だ。

使い方としては、タイムラインの左のメニューに追加された「生成拡張ツール」をクリックしてから素材の端をドラッグして伸ばすだけ。生成はバックグラウンドで実施され、およそ2〜3分で完了する。生成した部分には「AI生成」と表示されるため、どこがオリジナルでどこが生成した部分なのかが一目で分かるようになっている。

実際のデモで「生成拡張」によって作られた映像を見てみたところ、生成AIによって作られたとは思えない自然な映像に仕上がっていた。また、撮影者が歩きながら撮影したビデオを「生成拡張」すると、歩行によって生じる自然な上下の動きや手ブレなども再現されていた。

同機能は現時点ではベータ版での提供ということで、以下の制限が設けられている。

  • 1920×1080または1280×720の解像度
  • 16:9のアスペクト比
  • 12-30fps
  • 8ビット、SDR
  • モノラルおよびステレオオーディオ

「生成拡張」機能は、Premiere Proのベータ版で利用可能だ。

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そのほかの新機能:プロパティパネルやProRes書き出し速度の向上など

Premiere Proには「生成拡張」以外の新機能も複数追加される。

まずはこれまでベータ版として提供されてきた「プロパティパネル」が正式版として提供開始。たとえばビデオをクロップしたり、大きさを変えるには、これまではエフェクトコントロールから調整する必要があったが、よく使う機能はプロパティパネルに表示され、すぐに使えるようになった。

複数ユーザーでのレビューや承認を便利にするFrame.ioは、バージョン4が正式リリース。パネルが変更になり、レビューするためにダブルクリックで別のページに遷移する必要があったのが、1ページだけでコンテンツとレビューのコメントの両方を見ることができるように。

そのほかにも、ProResの書き出し速度が最大3倍に向上するパフォーマンス向上や、デバイス間のカラーの相違を調整する「カラーマネジメント」(ベータ) 機能の追加、Canon、Sony、ARRI、REDカメラなどのカメラメーカー各社のファイルのサポート拡大などを実施。さらにアプリ自体のデザインも一新し、より効率よく、高品位なコンテンツを作りやすくなった。

これらのアップデートは、本日から提供を開始する。

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(画像:アドビ)

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