英テック企業のNothing Technologyは、2024年上期に世界市場で最も大きく成長したスマートフォンベンダーになった。
米調査会社Canalysによれば、Nothingは2024年上期と2023年上期と比較したとき、Nothingは調査対象市場における合算成長率は246%とスマートフォンベンダーのなかで最も成長率が高くなったという。
史上ごとの成長率では、本国のイギリスだけでなく、人気のある日本市場、インド市場、そしてイタリアやサウジアラビアにおいて1位の成長率を記録した。
完全ワイヤレスイヤホンについても大きく成長を見せている。前年同期比で、2024年上期は331%、2024年第2四半期は769%となり、米国、フランス、スペイン、イタリア、オランダで最も成長した会社となった。
Nothingは、英国ロンドンを拠点とするテクノロジー企業。独自で開発したスマートフォンや完全ワイヤレスイヤホンなどを展開し、その独特なデザインや製品コンセプトが好評を博しており、ユーザー数を着実に伸ばしている。
2022年にNothing Phone (1)を投入後、Nothing Phone (2)やNothing Ear (a)など後続製品を次々と投入。さらには低価格ブランドのCMFも立ち上げ、CMF Phone 1やWatch Pro 2など様々な製品を展開している。
Nothing は日本市場にも大きく力を入れており、今年4月には国内の報道関係者向けに新製品発表会を実施。CEOのカール・ペイ氏を迎え、日本拠点の正式な立ち上げや日本市場に対する思いを語っていた。
日本市場での販売数を伸ばすために大事とされているFeliCaについても、長らく国内展開している会社でも最近になってようやく対応するというケースも多いなか、NothingはNothing Phone (2a) でいち早く対応。さらに自社製品にChatGPTを搭載するなど、スタートアップ企業らしくスピード感がある経営も持ち味だ。今後もユニークな製品を展開してくれることに期待したい。
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