米国のビデオゲーム業界団体ESAは現地時間12月12日、ゲーム見本市「E3」 を終了することを決定したと発表した。
同団体の公式XアカウントおよびE3の公式Xアカウントから声明が公開されており、「E3 2024」 が開催されないことに加えて、今後E3というイベントそのものがなくなることが発表されている。
After more than two decades of serving as a central showcase for the video game industry, ESA has decided to end E3. ESA remains focused on advocating for ESA member companies and the industry workforce who fuel positive cultural and economic impact every day.…
— Entertainment Software Association (@theESA) December 12, 2023
— E3 (@E3) December 12, 2023
「E3」 は、世界最大規模のゲーム見本市として、これまで数多くの最新タイトルの発表の場として注目されてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響を受けて、2020年は開催キャンセル、2021年はオンライン開催となったものの運営面に対する批判があり、2022年は再び開催中止となっていた。
昨年6月にはESAのプレジデント兼CEOのStan Pierre-Louis氏がワシントン・ポストのインタビューで復活を宣言。7月には、PAXやEGXなどといった国際的ビデオゲームイベントを開催するReedPopなどの協力を得る形で、対面型のイベントとデジタルショーケースのハイブリッド式で実施すると発表していた。
そして、ReedPopとESAは今後も引き続きE3の開催について協力していく、と将来のE3開催を示唆していたものの、それは叶わぬかたちとなってしまった。
20年以上にわたって開催された 「E3」 が終焉を迎えることに、ゲームファンとしては寂しさを感じる人もいると思うが、前述のとおり大手パブリッシャーの不参加表明、そしてE3の代わりのイベントとしてゲームジャーナリストGeoff Keighley氏が立ち上げた 「Summer Game Fest」 が人気を博していること、ゲーム各社が独自に展開するオンライン発表イベントがすでにE3の役割を十分にこなせていることから、E3が今後復活することはやはり難しかったのかもしれない。
ESAは上記発表に合わせて、以下のコメントを発信している。
ビデオゲーム業界の中核的なショーケースとして20年以上にわたり活動してきた後、ESAはE3を終了することを決定しました。ESAは引き続き、日々ポジティブな文化的および経済的影響を生み出すESA加盟企業と業界の労働者を支援することに焦点を当てています。
(画像:Entertainment Software Association)