Sonosは2022年10月、新型ワイヤレスウーファー 「Sonos Sub Mini」 を国内で発売した。
Sub Miniは、Sonosのサウンドバーやスピーカーなどと組み合わせることで低音を強化できるサブウーファー。Sonosのサブウーファーの新しいスタンダードモデルとして展開される。
今回、SonosからSub Miniの実機を提供いただき、2ヶ月ほど使ってみることができたので、性能や使用感についてご紹介する。
デザイン
「Sonos Sub Mini」 は、Sonosのサブウーファーの新しいラインナップとして追加された製品。従来まで、Sonosのサブウーファーは 「Sonos Sub (Gen 3)」 のみが展開されていたが、新たにSub Miniが加わったことで、スタンダードモデルがSub Mini、プレミアムモデルがSub (Gen 3) という位置付けになった。
Sub Miniは円柱状のデザインが採用されており、設置したときに部屋の雰囲気に自然に溶け込んでくれる。本体サイズも高さ305mm、直径230mmと比較的小型なので、設置場所に困ることはほとんどないはずだ。ちなみに重量は6.35kg。
カラーはブラックとホワイトの2色で、今回はブラックを提供いただいた。部屋の壁紙が濃いめの色だったり、黒っぽい家具を多用しているならブラックが合わせやすい印象だ。
Sub Miniはサブウーファーのため、基本的には単体で動作させることはできず、Sonosのサウンドバーやスピーカーなどと連携させて使用する。Sonos BeamやSYMFONISKシリーズなど、SonosのS2ソフトウェアが動作するほとんどの製品と連携できるが、Sonos PortやSonos Roamなど、アンプを内蔵していない製品やポータブル製品とは連携できないので注意していただきたい。
Sub Miniはスタンダードモデルということで、サウンドバーならBeamやRayとの相性が良い。最上位モデルのArcと組み合わせることはもちろん可能だが、大きめの部屋だと物足りなさを感じてしまう可能性があるため、その場合はSub (Gen 3) を導入するのがオススメだ。
Sub Miniはネットワーク経由 (Wi-Fi/イーサネット) で他のSonos製品とワイヤレスで連携する仕組みで、設定はアプリから可能。組み合わせたいサウンドバーやスピーカーと有線接続する必要がなく、コンセントに電源コードを接続できるならどんな場所にでも設置できる。
音質
Sonos Sub Miniの内部には2つの6インチウーファーが内側を向くように配置されている。両方のウーファーがお互いを向くように設置することで、フォースキャンセリング効果を実現しているという。
また、他のSonos製品と連携することが前提でつくられていることもあり、連携する製品に応じて自動で音のバランスをチューニングし、ユーザー側で細かく設定せずとも最適な音が楽しめるようになっている。
さらにSonosによると、Sub Miniが低音域を担うことで、組み合わせたサウンドバーが低音域をSub Miniに任せて、より高音域〜中音域の音に処理を集中することができるようになり、全体的なサウンドクオリティがアップするのだという。
実際にSub Miniを接続してみて音の変化をチェックしてみた。今回はBeam (Gen 2) と連携させてみたところ、ズズンとお腹の奥の方に響くような低音がプラスされて、音の迫力が全体的に2段階くらい増した印象だ。
また、低音がより強調されるようになったことで音の広がり・立体感が増しており、従来よりも 「音に包まれている感」 が強く感じられるようになった。
低音が強めの楽曲を聴いていて、音量を上げすぎたときに音割れが発生した経験がある人もいると思うが、Sub Miniを2ヶ月ほど使っていて、音割れが発生したことはほとんどない。単純に低音を増幅するだけではなく、きちんと調整された低音を出してくれている証拠だ。
まとめ
Sonos Sub Miniを自宅に導入してから、映画やドラマの視聴、ゲームプレイなどのテレビを通じて楽しむコンテンツの音に対する満足度が明らかに向上している。
先日、Sub Miniの恩恵を今一度チェックしようと思い、一時的にSub Miniのペアリングを解除して映画を視聴してみたのだが、ここ2ヶ月の音に慣れきってしまったからか、終始どこか物足りなさを感じずにはいられなかった。Sub Miniの導入による恩恵がそれほどまでに大きかったということを改めて実感した。
筆者はこれまで、10年近く愛用してきたサウンドバー+サブウーファーがあったのだが、大きくて場所を取ることや、テレビを見ていないときに音楽を楽しみたいとなると、リモコンでポチポチと音声モードを切り替えてBluetooth経由で音楽を再生しなければならないことなどに不満を感じていた。
それに比べて、Beam (Gen 2) +Sub Miniの組み合わせだとコンパクトで従来のサウンドバー+サブウーファーよりも場所を取らず、わざわざモードを切り替えずともiPhoneなどの機器側からAirPlay経由でパパッと音楽再生もできる。さらに音も筆者の好みときたことで、ルンルン気分でシステムをSonos仕様に完全に置き換えてしまった。
Sonosのサウンドバーをすでに使っているという人はもちろん、これから本格的なホームシアター環境を構築したいと思っている人にもSub Miniはオススメの製品だ。もしサウンドバーも一緒に購入したいという人は、当サイトで公開しているSonos Beam (Gen 2) やSonos Rayのレビューをチェックしていただきたい。
Sonos Sub Miniは64,800円(税込)で各オンラインストアや家電量販店などから購入可能だ。
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