今秋に発売が予定されている「iPhone 7」シリーズは、アンテナラインの廃止などの細部が複数箇所変更される可能性が高いが、デザインなど外観についてはほとんど現行モデルの「iPhone 6s」シリーズから変更がないといわれている。
期待とは裏腹のマイナーアップデートであることから、ユーザーの多くは今年のiPhoneの購入は見送り、すでに来年発売の「iPhone 8(仮称)」を期待してしまっている状況だ。
その状況をAppleも承知しているのか、今年の「iPhone 7」シリーズの販売台数は最初から昨年の端末よりも製造台数を絞る予定であることが伝えられているが、Nikkei Asian Reviewによると、もしかすると「iPhone 7」は発売当初、供給不足に陥る可能性があるという。
状況次第では「iPhone 7」の発売初日の購入はハードル高め?
「iPhone 7」の供給不足に陥る理由は、防水スピーカーやデュアルレンズカメラの部品の歩留まり率が低いことにあるという。
業界筋の話によると、これらの部品の歩留まり率はサプライヤーによって修正している段階なので、徐々に供給量は回復するものと思われるが、Appleが例年通りの「iPhone」の販売スケジュールにこだわった場合、初期に供給される台数が不足気味になり品薄に陥る可能性があるそうだ。
この情報に関しては、Yuanta Investment ConsultingのアナリストであるJeff Pu氏も同調していて、昨年発売になった「iPhone 6s」の製造が8,400万台だったのに比べて、「iPhone 7」は7,400万台に減少する模様。減少数は1,000万台とかなり多い。
そして、同時に2016年下半期のiPhoneの総製造台数が当初の1億2,000万台から600万台減って、1億1,400万台になることを同氏は予測している。
[ image via Martin Hajek ]
新型iPhoneの発売時期になると毎年のようにその供給量が話題になるが、今年は人気が高く供給量が足りないという話ではなく、あくまで生産に問題を抱えているからというマイナス面の話題。発表前からかなり不穏な雰囲気だ。
そして、不人気から販売台数が絞られることも加味すると、ユーザーは発売当初、熾烈な獲得競争にさらされることになるかもしれない。