今年7月、スマートホーム製品を販売するSwitchbotは、玄関を工事なしでスマートロック化できる 「SwitchBotロック」 と組み合わせて使える新製品 「SwitchBotキーパッド」 と 「SwitchBotキーパッドタッチ」 を発売した。
玄関の内側に 「SwitchBotロック」 を、玄関の外側に 「SwitchBotキーパッド」 もしくは 「SwitchBotキーパッドタッチ」 を設置することで、キーパッドによる暗証番号入力で施錠・解錠ができるようになる。
それぞれ、「SwitchBotキーパッド」 はキーパッドの入力のみ、「SwitchBotキーパッドタッチ」 はキーパッドの入力と指紋認証に対応する。スマートフォンを持っていない家族が施錠・解錠したり、一時的に複数人と鍵をシェアするのに便利な製品だ。
新製品の発売に伴い、Switchbotから 「SwitchBotロック」 と 「SwitchBotキーパッド」 を提供いただき、自宅に設置してみることができた。
Switchbot製品によるスマートロック化はどんな感じなのか気になる人、すでにSwitchbotロックを使っていて、キーパッドの利便性をチェックしたいという人は、ぜひ参考にしていただきたい。
SwitchBotロック・SwitchBotキーパッドとは
Switchbotが販売する 「SwitchBotロック」 は、粘着テープを使って玄関ドアの内側に取り付けるだけで、玄関をスマートロック化できる画期的な製品。
工事不要なので取り付けに手間がかからないこと、そして付属の粘着テープを使えばドアに穴を空ける必要がなく、賃貸住宅でもスマートロック化できるのが大きな特長だ。上下に2つ鍵がついたドアにも 「ツインロックモード」 で対応できる。
SwitchBotロックでスマートロック化したドアは、ホテルのようにオートロックに対応させることができる。外出時・帰宅時の手間が減るだけでなく、「鍵、ちゃんと閉めたっけ?」 の心配がなくなり、安心して外出できるというメリットも。
SwitchBotロックは、別売りの 「Switchbotハブミニ」 を設置することでAmazon AlexaやGoogleアシスタントにも対応する。家族や友人が遊びに来たときに、音声でドアを解錠するという便利な使い方もできる。
SwitchBotロックだけでもスマートロック化自体は完了するが、さらに使い方を広げるのが7月に発売した 「SwitchBotキーパッド」 。
玄関の外側に取り付けることで、スマホを持たない家族でも玄関を施錠・解錠できるようにしたり、ワンタイムキーを作成して一時的に複数人と鍵をシェアするという使い方を可能にしてくれる。
外に取り付けるとなると、雨や砂ぼこりなどで故障しないか心配な人もいるかもしれないが、本体はIP65程度の防塵・防水仕様になっている。高温・低温にも強く作られているとのことで、これらの要因による故障はほぼ心配しなくて良さそうだ。
また、本体には取り外し防止センサーと警告ブザーがついており、万が一無理やり本体が外された場合には警告ブザーがなり、ログに記録が保存されるようになっている。一軒家や賃貸住宅の1階に住んでいる場合も安心して取り付け可能だ。
SwitchBotロック+SwitchBotキーパッドを取り付けてみた
SwitchBotロック・SwitchBotキーパッドの取り付け方法は、本体に付属してくる説明書に詳しい手順が書かれているが、一応簡単に紹介する。
まず取り付けは玄関内側の「SwitchBotロック」 から。取り付け部分をクリーニングティッシュで綺麗に拭いたら、付属してくる3種類のサムターンアダプターから玄関の鍵のサイズに合うものを選んでSwitchBotロック本体に取り付ける。
次は、SwitchBotロックの設置位置を確定させよう。SwitchBotロックは縦向きでも横向きでも取り付け可能なので、ドアノブなどに干渉しないように設置場所を決める。
設置にあたり、ドアとSwitchbot本体の間に隙間ができるようだったら、土台アダプターをサムターンの高さに合わせていく。調節には付属のプラスドライバーが必要なので、すぐ使えるよう手元に用意しておこう。
土台アダプターの調節が済んだら、SwitchBotロックを手で抑えながらサムターンを回してみて、スムーズに鍵の施錠・解錠ができるかをチェック。サムターンアダプターのサイズ、取り付け位置、土台アダプターの高さ調節が完璧に済んだことが確認できたら、いよいよ粘着テープで本体を取り付けていく。
粘着テープを取り付けたら、SwitchBotロック本体をぎゅーっとドアに押し付けるようにして数十秒固定すれば、本体の取り付けは無事完了だ。粘着テープは貼り直しできないため、マスキングテープで目印をつけるなど工夫しながら、一発で取り付けるようにしよう。
あとはSwitchBotロックが施錠・解錠をチェックするセンサーになる磁石をドアの近くに貼り付けて、SwitchBotロックのバッテリー部分にある絶縁フィルムを引っ張れば、電源が入って初期設定ができるようになる。
初期設定にはSwitchbotアプリが必要なので、あらかじめダウンロードしておこう。iOS版はこちらから、Android版はこちらからダウンロード可能だ。
SwitchBotロックをアプリに登録する方法は、基本的にアプリ内の指示に従っていけば問題なし。難しい工程もなかったので、5〜10分ほどで登録が完了するはずだ。
SwitchBotロックの初期設定が完了したら、次は 「SwitchBotキーパッド」 をSwitchBotロックと連携させて、初期設定を完了させておく。
初期設定が完了したら、玄関の外に出て 「SwitchBotキーパッド」 を取り付けていこう。
キーパッドはネジや粘着テープで取り付けることができる。しっかり取り付けたい場合はネジがオススメだが、ドアに穴を空けてしまうことになるため、賃貸住宅などにお住まいの場合は粘着テープを使おう。ちなみに筆者は粘着テープ方式で取り付けした。
粘着テープで取り付ける場合、設置場所をクリーニングティッシュで拭いたあとに、粘着テープを取り付けた本体をドアに押し付けて数十秒待機するだけ。取り付けが完了したら、念のために本体を揺らしてみて簡単に取れないかどうかをチェックしておこう。
これでSwitchBotロック+SwitchBotキーパッドの取り付けは完了だ。
玄関ドアに取り付けるのは上記2製品のみとなるが、これらのデバイスをWi-Fiに接続して遠隔で操作できるようにしたり、動作時にプッシュ通知を受け取れるようにするのが別売りの 「Switchbotハブミニ」 。
3階建ての一軒家に住んでいるなど、玄関が遠くてアクセスしづらい人や、解錠・施錠のタイミングでスマートフォンにプッシュ通知が欲しい人は併せて使うと便利だ。
「Switchbotハブミニ」 は、アプリの説明に従って自宅のWi-Fiに接続し、家の中の好きな場所に設置するだけで初期設定は完了する。サイズも小さいので、置き場所に困ることはほとんどないはずだ。
実際にSwitchBotロック+SwitchBotキーパッドを使って生活してみた
SwitchBotロック+SwitchBotキーパッドを自宅に取り付けてから1ヶ月以上が経つが、状況に応じて様々な方法で玄関ドアの鍵を開けられるようになったことで、自宅への出入りがとても楽になったと感じている。
アプリを開いての施錠・解錠はもちろん可能なのだが、オートロック機能で家から出たとき・家に帰ってきたときに 「鍵を閉める」 行為をしなくて良くなったのが本当に便利で助かっている。鍵の閉め忘れ防止にもなり、一石二鳥だ。オートロックまでの時間はアプリから設定可能。
玄関外側にNFCタグ 「Switchbotタグ (Switchbotロックに同梱)」 を取り付ければ、あらかじめ登録したスマートフォンやApple Watchをかざすことで簡単にドアを解錠できる上に、Switchbotキーパッドによる数字入力でも簡単にドアを解錠できる。
筆者は日用品などをまとめ買いすることが多く、両手に大量の荷物を持って帰宅することが多い。そうなると家に帰ってくるたびに鍵を取り出したり、家に入った後に一旦荷物を玄関に置いて鍵を閉めなければならないのがとても面倒だった。
SwitchBotロック+SwitchBotキーパッドの設置後は、上記の様々な方法で玄関ドアを解錠したら、家に入ったら靴を脱いでそのままリビングに向かうだけ。オートロック機能のおかげで後ろ手で鍵を閉める必要もなくなり、帰宅から買ってきたものを整理するまでの一連の流れがとてもスムーズになった。
NFCのタッチやキーパッドでの解錠時には、動作に数秒かかるイメージ。テナントビルなどに設置されているオートロック電子錠に比べると少しラグがあるように感じるが、それよりも他の部分でのメリットが多いことから、筆者としてはこの点はあまり気にならなかった。
ちなみに、施錠・解錠の履歴はアプリにすべて記録されており、何時何分にどの方法で施錠・解錠したかを細かく確認できる。Switchbotハブミニを設置していれば、特定のアクション時にスマートフォンにプッシュ通知を送ることもできるため、お子さんや高齢の家族がきちんと家に帰ったのかを確認する見守り機能としての役割もこなすことができそうだ。
今回紹介したSwitchbot製品は、Switchbot公式サイトやAmazon.co.jpなどで購入可能。価格はSwitchBotロックが9,980円、SwitchBotキーパッドが4,980円、Switchbotハブミニが4,480円だ (いずれも税込) 。
各製品がセットになった商品も販売されているため、ご自宅の環境に合わせて、単体で購入するのか、セットで購入するのか検討していただきたい。