Appleは近い将来、ハードウェアのサブスクリプションサービスを提供する計画があることがわかった。現地時間3月24日、米Bloombergの記者Mark Gurman氏が、Appleの事情に詳しい関係者の話として伝えた。
AppleがiPhoneなどのサブスクサービスを検討中?
このサービスは、iPhoneやiPadなどのハードウェアを毎月一定の金額を支払うことで利用できる、定額制サービス。アプリの月額課金をイメージすると分かりやすいかもしれない。iCloudストレージやApple Musicのサブスクリプションサービスと同じように、今度はハードウェアも定額で販売しようと考えているようだ。
仕組みは自動車の残価設定型ローンと似ており、単なる分割支払いよりも月々の支払いを抑えることが可能で、かつ新モデルが登場したときに買い替えしやすくなる支払いモデルになるとみられ、実際の月々の支払額についてはデバイスごとに異なる可能性が高い。また、Apple CareやApple Oneといったサービスとのセットプランも考えられているとのことだ。
同サービスはまだ開発の段階にあり、具体的な提供開始時期については不明のようだが、早ければ2022年後半になる可能性があるとのこと。2023年あるいは中止になる可能性もあるようだ。
Mark Gurman氏によれば、Appleはこれまでも様々なハードウェアの販売手法の導入を検討しているとのこと。このサブスクリプションサービスの導入も数ヶ月前から計画しているとのことだが、Apple Payの後払いサービス 「今すぐ購入し、後で支払う(buy now, pay later) 」 の導入を優先するために、開発が遅れているとのことだ。
この定額制サービスは、Appleに多くの収益を生み出すとMark Gurman氏は伝えている。
Appleの収益の源の半分以上(52.5%)がiPhoneで、8.7%がiPad、9.6%がMac、Apple Watchなどのアクセサリが10.5%。収益のほとんどをハードウェアで占めるAppleの収益構造を考慮すると、新型デバイスへの乗り換えを促進させるサービス導入は、Appleが収益を伸ばす大きなチャンスとなる。真剣に導入を検討していてもおかしくはないだろう。これからは手元にデバイスを残さず、レンタル的にデバイスを購入していく定額制サービスが当たり前の時代となるのだろうか。
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