1月20日、ロジクールは法人向けの法人向けビデオ会議システム 「Rally Bar」 と 「Rally Bar Mini」 を発表。同日より順次発売する。
また、同時に会議用カメラ用コンピューティングアプライアンス 「RoomMate」 やケーブル 「CAT5Eキット(ロジクールTAP用)」、CAT5E対応・タッチコントローラ 「ロジクールTAP CAT5E版」 も発表した。
Rally Bar:10人程度の中規模会議室向けビデオ会議システム
今回発表された 「Rally Bar」 は、会議用カメラ、スピーカー、マイクが一体となったオールインワンのビデオバー。高画質ビデオと高音質を兼ね備えた高クオリティのビデオ会議体験を、簡単かつ手頃な価格で実現した。
10人前後が入れるような中規模サイズの会議室を想定した製品になっていて、カメラの解像度は4K/UHD (最大30フレーム/秒)、90°の広角視野およびUltra HDイメージングシステム、加えてスムーズなパンとチルト、15倍HDズーム (光学ズームは5倍) によって、部屋の広い範囲を明るく鮮明な映像で届けることができる。
本体サイズは幅910mm、奥行130.5mm、高さ164mm。重量は7.08kg。
また、本機には人感センサーが内蔵されており、パンやチルト、ズームで会議参加者全員がカメラに映るよう自動調節されるフレーミング機能が利用できる。今回の発表会では、Rally Barのデモが行われたのだが、参加者が移動した際にカメラが移動する人を自動で追尾する様子を確認できた。この自動フレーミングは、2つ目の内蔵カメラレンズを用いることで認識精度が高められているという。
そのほかビデオの色調、音声を自動で最適化する独自のRightSenseテクノロジーも搭載されている。
- RightSightテクノロジー:会議室のサイズおよび参加者を認識し、全員が収まるようにカメラの向き、ズーム倍率を自動調整。
- RightLightテクノロジー:逆光や薄暗い場所でも顔がはっきり映るよう、光と色バランスを自動設定。
- RightSoundテクノロジー: 雑音を抑えて音声を自動平滑化することで話している人の声の明瞭度を高め、聞き取りやすく調整する。
Rally Barにはビームフォーミングマイクが内蔵されており、周囲の雑音を抑えながら、4.5メートルの範囲の声をクリアに拾うことができる。部屋の大きさに合わせて拡張マイクを追加できるため、壁のすぐ前に座っていたり、歩きまわりながら話したりしても相手に声をはっきりと届けられるという。
「Rally Bar」 にはアプライアンスもモードとPCモード、USBモードの3つのモード (モデル) が用意されている。
アプライアンスモードはRally Barに内蔵されたコンピューターを利用する単体動作モード。ZoomやMicrosoft Teamsなどサポートされているビデオ会議ソフトウェアを PCやMacなしで実行できるというものになる。
PCモードは付属するミニPCを利用するモード。USBモードは個人保有のPCとRally BarをUSBで接続して利用するモードとなる。
価格は、USBモードによる単体利用で395,500円。アプライアンスバンド(Zoom版)は526,000円、PCバンドル(Zoom版)は678,000円、PCバンドル(Teams版)は688,000円(価格はいずれも税別)となっている。上記バンドルには 「ロジクールTAP CAT5E版」 他が含まれ、2021年3月末から出荷開始予定だ。
アプライアンス バンドル(Teams版)も用意されているが、こちらは2021年春に発売予定で、価格はまだ発表されていない。
カラーラインナップは、グラファイトとホワイトの2カラー展開だ。各モデルは本日より順次販売開始となる。
Rally Bar Mini:小会議室向けビデオ会議システム
「Rally Bar Mini」 は、前述の 「Rally Bar」 よりも小さな会議室で利用することを想定した製品だ。
製品自体が小型化されているだけでなく、視野角120度、カメラのズームは最大4倍(光学ズームはなし)と違いが設けられているが、そのほかの仕様はほとんどが 「Rally Bar」 と同等となる。
本体サイズは幅719mm x 奥行 101mm x 高さ 91.4mmで、Rally Barよりも200mm近く小さい。重量は4.03kgだ。
発売は2021年春を予定。価格は未発表だが、Rally Barに比べて安価になることが予想される。カラーラインナップはグラファイトとホワイトの2種類用意されている。
ロジクールはビデオ会議システム分野で昨年比3倍の成長を達成。更なる拡大を目指す
左:Peter Baxter氏 / 右:野村 宜伸氏
今回の発表会では、ロジクールのビデオ会議システム分野が昨年対比3倍の成長を遂げたことが明らかにされた。
主な成長要因は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けたテレワーク推進やビジネスのオンライン化。多くの会社がZoomやTeamsといったビデオ会議アプリを利用するようになったが、その影響はビデオ会議システムにも波及しているという。発表会では、日本無線には100台弱のビデオ会議システムが導入されるなどの実績が紹介された。
ロジクールは、ビデオ会議システムの日本市場への浸透はまだまだ初期段階にあるとし、すべての会議室にこのシステムを導入することを目標に、オンラインでの遠隔会議が当たり前になる可能性を見据えて、同分野の更なる成長・拡大に期待を寄せる。