5月も残すところあと少しとなり、次にやってくるのは雨と湿気の季節、梅雨だ。
僕たち人間からすれば、いつも雨で外に出るのも面倒だし、洗濯物は乾かないしであまり良い印象のない梅雨だが、イモリやサンショウウオたちからすれば、温度はちょうどいいし、いい感じに空気も湿っているしでかなり過ごしやすい季節のようだ。
なんだかいつもより元気そうなイモリたち
さて、そんな梅雨間近の今週号では、この時期になって発覚したイモリの習性についてお伝えしていきたいと思う!
イモリは優秀な気象予報士だった!?
先日から関東では、連日夏のように暑い日が続いている。我が家では暑さが苦手なイモリたちのために、外の風を取り入れて少しでも部屋を涼しくしてやろうと、リビングの窓を開け放って寝ることが日課となっていた。
そんなある日の朝、僕は目を覚まし、パッとリビングのイモリたちの水槽を見るとちょっとした珍しい光景にびっくりした出来事があった。いつもなら確実に2匹は水中にいるのに、その日に限って4匹全員が陸に上がってきていたのだ。
近づくと、いつも通り僕の様子を「じーっ」と見てくるイモリたちを尻目に、「全員が上陸なんて珍しいな」と思いながら何気なくカーテンを開けると、やっとその原因が判明。外はあいにくの天気で、サーサーと雨が降っていたのだ。これが昔図鑑で読んだ「イモリの天気予報」か、と僕は自分の幼少期の頃のことを思い出した。
イモリは皮膚で呼吸するために自身の体を多少湿らせている必要がある。そのため、彼らは湿度に敏感で、湿度が高い時には陸上に出てきて、乾燥している時には水中に潜り、自身の体の湿り気具合を保つという習性があるそうだ。
僕はこの習性を幼少期に読んだ図鑑で知ったのだが、これを読んだ当時は正直あまり信じていなかった。
有名な話なので知っている人もいるかもしれないが、イモリのこの習性を利用して今日の天気を予想するという「イモリの天気予報」というものがある。イモリが水槽のどの辺りにいるかで次の天気を予想するというものなのだが、水の中にいるような日は晴れ、逆に水上に上がっている時は湿度が高く雨が降ると言われている。
この習性が科学的に証明されているかどうかは分からないが、実際にイモリたちを飼育していると何度かこういった場面を目の当たりにするとがある。なので、個人的にはイモリで天気予報をすることも可能なんじゃないかと思う。
最近では、技術の進歩で天気予報の的中率がかなり高くなっているので、天気予報をわざわざイモリに任せる必要はないと思うが、身近な生き物の様子などから天気などを予想してみるのは結構面白いかもしれない。
なんにせよ、またイモリのすごい一面を見つけてしまったような気がする。なかなか侮れないなぁ。ちなみに、気まぐれなイモリがずっと水中にいるはずもなく、仮に水中にいたからといって次の日が晴れになるわけでもないので、あしからず。