今年のiPhoneは全4種類。そのうちiPhone 11の後継モデルとされる 「iPhone 12(仮称)」 には6.1インチの画面を搭載したモデルが用意される予定だが、同モデルについては早ければ来月にも生産が開始されることがわかった。台湾業界紙DigiTimesが、現地時6月1日に報じた。
6.1インチモデルは他モデルより早い7〜8月に生産開始予定
DigiTimesによれば、6.1インチの画面を搭載した次期iPhoneは7月もしくは8月に生産が開始されるとのこと。この機種だけ先行して生産がはじまる理由について、MacRumorsは搭載されるディスプレイの仕様に関係がある可能性を指摘している。
今年5月の報道で、次期iPhoneの5.4インチモデルおよび6.7インチモデルにはY-OCTA技術が採用されると報じられている。このY-OCTAとはYoum On Cell Touch AMOLEDの略で、タッチパネルとディスプレイを統合する技術を採用したディスプレイのこと。同技術により従来のアドオンタイプのようにディスプレイとタッチセンサーを別々に搭載する必要がなくなり、製造にかかる時間を短縮できるとされる。つまり、製造に時間のかかる機種(Y-OCTA不採用モデル)だけ先に製造を開始している可能性があるということだ。
また、iPhone 12の6.1インチモデルについてはLG/BOEによってディスプレイが供給される予定となっているが、LGのディスプレイについては品質や生産量に不確定要素が含まれている可能性があるとのこと。先行して製造を開始することで、その不確定要素を減らす狙いがあるのかもしれない。
もしDigiTimesの報道が正しく、7月もしくは8月に生産が開始されれば、少なくとも6.1インチの画面を搭載したiPhone 12については2020年後半に発売できる可能性が高まる。参考までに、次期iPhoneについてはCOVID-19 (新型コロナウイルス感染症) の影響で発売が2021年にズレ込むとの報道もあった。
ただし、DigiTimesは今回の情報について複数形で伝えていることから、来月から生産が開始されるのはiPhone 12だけでなくiPhone 12 Proの6.1インチモデルも含めている可能性がある点に注意が必要だ。
モデル名 | iPhone 12 | iPhone 12 Max | iPhone 12 Pro | iPhone 12 Pro Max |
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 5.4インチ | 6.1インチ | 6.1インチ | 6.7インチ |
解像度 | 2340×1080 (475ppi) |
2532×1170 (460ppi) |
2532×1170 (460ppi) |
2778×1284 (458ppi) |
画面供給元 | Samsung | BOE/LG | Samsung | Samsung |
Y-OCTA | ◯ | × | × | ◯ |
ビットカラー | 8 | 8 | 10 | 10 |
ちなみに、iPhone 12シリーズは全部で4機種が存在する予定だが、各ラインナップは上記表のとおりとなっている。iPhone 12は5.4インチと6.1インチの2機種、iPhone 12 Proは6.1インチと6.7インチの2機種になる予定。すべてのモデルが今秋に発売されるかどうかについては現時点ではわかっていない。
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