本日、Appleが配信を開始した 「iOS 13.5」 にはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)に感染した可能性があることを通知する機能 「COVID-19接触のログ記録」 が搭載されている。AppleとGoogleが共同で開発した機能で、これがあれば新型コロナウイルスの感染拡大を防いだり、早期の治療を受けられるようになる可能性が高まる。
Appleは同機能(API)の提供を 「iOS 13.5」 で開始しており、ユーザーは同APIが組み込まれたアプリを別途インストールすることで利用できるようになる。まだこのAPIを組み込んだアプリは日本を含むすべての国で登場していないが、近いうちに各国で提供される予定だ。
新型コロナウイルスに接触した可能性がある場合に通知
「COVID-19接触のログ記録」 は、Bluetoothを使ってコロナ感染の可能性を把握する仕組み。同専用アプリがインストールされたスマートフォンを持つユーザー同士が近い距離に一定時間居続けることで、そのログがスマートフォンに残るようになっていて、もしコロナ感染者と接触したことが判明し、かつ感染リスクが高いことがわかった場合、感染した可能性があることが通知される。
また、医療機関による検査によって自らがCOVID-19に感染したことがわかった場合、その情報をほかのユーザーに匿名の形で共有することが可能だという。
前述のとおり、このAPIを導入したアプリはリリースされていないが、日本や米国など多くの国で開発が進められており、現時点では22の国・地域で提供が予定されているとのこと。日本では日本政府が先導し、厚生労働省と協力する形で提供が行われる予定のようだ。
現時点ではまだ利用できず
日経xTECHが今月17日に報じた情報によれば、日本政府は6月中のアプリリリースを目指しているとのこと。無事にアプリがリリースされた場合、そのアプリをインストールすることで iOSの 「COVID-19接触のログ記録」 を有効化することが可能だ。
同機能は設定アプリの[プライバシー]>[ヘルスケア][COVID-19接触のログ記録]に用意されている。ちなみに他ユーザーとの接触はスマートフォンのBluetoothによって行うと先述したが、具体的にはスマートフォン同士でランダムなIDを共有することで実現する仕組みになっている。収集したランダムIDは14日間保存され、その後自動的に削除されるようになっているため、個人情報はしっかり守られるようになっているという。
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