今年のiPhoneはすべてのモデルで5Gネットワークをサポートする予定だ。しかし、5Gの電波にはミリ波(mmWAVE)帯とサブ6GHz帯の2種類が存在し、一部の機種だけ両周波数帯をサポートすると言われている。
今年秋に発表されるiPhoneは全部で4機種。そのうち最上位機種はミリ波帯とサブ6GHz帯の両周波数帯をサポートするとされるが、その発売は当初予定よりも遅れる可能性があることがわかった。
5Gミリ波対応モデルの発売が遅延か
この情報を伝えているのは、TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏。同アナリストは、ことしAppleが発売する次期iPhoneのうち、ミリ波帯に対応したモデルが例年どおり9月ではなく、10月以降に発売することを伝えた。
ミリ波帯に対応したモデルの発売が遅れる理由は、デザインの難しさゆえ。レポートの中では具体的にどの箇所に問題が起きているのかについては述べられていないものの、サブ6GHz帯のみをサポートする機種に比べて設計が難しくなるそうだ。
上記理由のおかげで、ミリ波帯に対応したiPhoneの量産は10月以降にずれ込む形となるとのこと。もし最も性能の高いiPhoneを購入したいのであれば、先行して発売するサブ6GHz帯のみに対応するiPhone 12をスルーする必要があるということになる。
5Gの電波は大きく分けてミリ波と6GHz帯以下(サブ6GHz)の2種類が存在する。サブ6GHz帯は広範囲に電波が届きやすいという特徴がある反面、周辺の電波の干渉を受けやすい。
対するミリ波帯の電波は直進性が高く広範囲を網羅するにはやや不向きだが、電波干渉を受けることが少なく人口集中エリアなどでの展開に向いているとされている。
ちなみにAppleが次期フラグシップ型iPhoneを別々のスケジュールで発売したことは珍しいことではなく、たとえばiPhone XとiPhone 8シリーズは同じ2017年に発売したが、iPhone 8の方が1ヶ月近く先行して販売が開始された。今年もこのときと同じように発売がずれる可能性がある。
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[ via MacRumors ]