XGIMI HORIZON Ultra レビュー。Dolby Vision対応、4K画質で大迫力の映像体験が可能

ホームプロジェクターを販売するXGIMI (エクスジミー) は、2023年9月にDolby Visionに対応した4Kホームプロジェクター 「HORIZON Ultra」 の国内販売を開始した。

「HORIZON Ultra」 は、レーザーとLEDを組み合わせた 「デュアルライトテクノロジー」 技術を採用したほか、Harman/Kardon製の高音質スピーカーが搭載、低遅延モードでホームシアターやゲームに適しているのが特長だ。

この度、XGIMIから 「HORIZON Ultra」 の実機をお借りし、実際に映画を見たり、ゲームをプレイしてみたので、本製品でどのような体験ができるのか、本製品の魅力はどこにあるのかについて詳しく紹介したい。

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デザイン・仕様

Dolby Vision対応の4Kプロジェクターと聞くと、とても大きな本体を想像するかもしれないが、「HORIZON Ultra」 は意外とコンパクト。本体は四角いデザインが採用されていて、サイズは170 × 265 × 224mm、重量は5.2kg。

比較対象としてNintendo Switchを載せてみた

ミスティゴールドのエッジとオフホワイトのPUレザーのしっとりとした手触りが高級感を演出しており、おしゃれなリビングに置いても違和感がなく、インテリアにこだわる人にもオススメだ。

電源をオンにすると、正面のフローカバー (ファブリック部分) がウィーンと下に動き、映像を投影する大きなレンズが現れる。電源オフ時にレンズ部分が傷つかなくてグッドだ。

背面部分には、電源ボタンやHDMI端子、LAN端子などの外部端子がずらりと並んでいる。各端子の詳細は以下。

  • DC ×1
  • LAN ×1
  • USB Type-A (USB 2.0) ×2
  • HDMI ×1
  • HDMI (eARC対応) ×1
  • OPTICAL ×1
  • 3.5mmヘッドホンジャック ×1

底面部分にスタンドはついておらず、基本的には映像の投影角度を変えることができない。今回筆者は、手元にあった別の家電の外箱を使って高さを調整して使ったが、もし投影場所が低すぎる or 高すぎると感じたら、ちょうど良い高さの小さなテーブルを用意するなどうまく調整して使う必要がありそうだ。

もしくは、底面部分に用意されている三脚用のネジ穴を使えば、天井から吊るしたり、三脚に固定して使うことも可能。各ご家庭の事情に応じて、設置場所&設置方法をしっかりと検討していただきたい。

付属のリモコンはテレビほどボタン数は多くなく、初心者でもどのボタンで操作すればいいのかわかりやすい。ただしバックライトがなく、周囲を暗くして映画を見るときなどにはボタンが見えづらいのは少々難点。部屋を暗くして視聴する際には、手元に明かりになるようなものを準備しておきたい。

電源をオンにすると、レンズから映像が投影される。自動台形補正とオートフォーカスのおかげで、投影場所に合わせて自動で画面が最適に見えるように調整してくれるため、すぐに映像を見始めることができる。本体を置く場所を変えても、一瞬で調整可能だ。

本製品は、レーザーとLEDを組み合わせることで、両方の良さを活かした 「デュアルライトテクノロジー」 技術を搭載。最大2300 ISOルーメンの輝度、最大95.5%の広いDCI-P3の色域により、明るく正確な色でコンテンツを表示する。

投影サイズは40〜200インチ。XGIMIとしては60〜120インチでの使用を推奨している。

さらに、本製品には 「インテリジェントスクリーンアダプテーション3.0」 が搭載。昼は輝度を上げ、夜はカラーを上げるなど、昼と夜の見え方に応じて輝度とカラーを自動調整してくれる。映像を投影する壁の色に応じて輝度とカラーを自動調整する壁色自動適応機能も搭載している。

また、プロジェクターの前に動く物体が検出された場合、輝度を自動でオフにする機能も搭載。小さなお子さんがプロジェクターの前を通ったとしても、強い光による負担から目を守ってくれる。

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実際に使ってみた

「HORIZON Ultra」 で、実際に映像を投影して使ってみた。

搭載OSは 「Android TV 11.0」 で、お馴染みのホーム画面が表示される。昨今は 「Android TV」 を採用するテレビなども増えているため、同じような感覚で使うことができるはずだ。

映像は自動台形補正やオートフォーカスのおかげで、どんな場所に投影しても綺麗な四角かつしっかりとピントが合った状態に。ちょっと意地悪して斜めに投影してみても、見やすく調整してくれていた。しかも調整が爆速なので、ストレスなく映像を見始めることができる。

起動後に筆者がつまづいたのがWi-Fi設定。パスワードなしでWi-Fiに接続して、接続後に特定の情報を入力してネットワークに接続する公衆Wi-FiタイプのWi-Fi接続は利用することができなかった。

これは本製品の問題というよりはAndroid TV側の問題だとは思うのだが、たとえばホテルなどに持って行って、そこでホテルのWi-Fiを利用してコンテンツを見ることはできないので注意が必要。もしホテルやキャンプ場などに持って行って使うことを想定しているなら、スマートフォンのテザリングを経由するなどモバイルネットワークを活用いただきたい。

表面がざらざらした壁面にも意外と綺麗に投影できる

投影した映像は、やはりとても綺麗で、テレビとほとんど同じ感覚でコンテンツが楽しめる。

昼間に直射日光が入ってくる部屋ではプロジェクターの映像が白っぽくなりがちだと言われることがあるが、「HORIZON Ultra」 はレーザーとLEDを組み合わせた 「デュアルライトテクノロジー」 技術と 「インテリジェントスクリーンアダプテーション3.0」 のおかげで、昼間に直射日光が差し込んでくる環境で使っても、気になるほど白っぽくはならなかったように感じた。

もちろん遮光カーテンを使った方がくっきりとした映像を楽しめるため、映画などのコンテンツをガッツリ観たい人は遮光カーテンを用意したほうが良いが、YouTubeを見るなど軽い用途で使うタイミングではわざわざカーテンを閉めずとも問題なく映像を見ることは可能だ。

スピーカーに関してはHarman/Kardon製ということでとても音は良いのだが、スピーカーの位置が本体正面にあり、音が映像を投影している壁の方向に飛んでしまう。もし映画などのコンテンツを本格的なサウンドで楽しみたいなら、eARC対応のHDMIポートやOPTICALポートを使ってサウンドバーを接続するのがおすすめだ。

『スプラトゥーン3』プレイ時の様子

「HORIZON Ultra」 には18msの低遅延を実現したゲームモードが搭載されている。台形補正機能は使えなくなるものの、格闘ゲームやレーシングゲームなどの遅延に対してシビアなゲームをプレイする場合に有効だ。

また、プロジェクターで映画などのコンテンツを視聴していると、静かな場面で 「ファーーー」 っとファンノイズが入って台無しになってしまうという経験をしたことがある人もいるかもしれないが、「HORIZON Ultra」 のファンの音はかなり静か。

筆者が計測したところ、ファンノイズは最大で約19dBで、一般的には 「木の葉のふれあう音」 「雪の降る音」 レベルの音しか出ていないということに。静かな場面で雰囲気を壊してしまうことはほとんどないはずだ。

まとめ

今回、「HORIZON Ultra」 を使ってみて、プロジェクターとは思えないレベルの映像の綺麗さや、自動台形補正といった便利機能など、従来のプロジェクターにはない魅力を備えた製品だと感じた。

昨今は配信サービスのコンテンツが充実してきており、テレビを見ないユーザーも多くなっていると聞く。もしテレビにこだわらないのであれば、画面サイズを自由自在に変更できたり、持ち運びもできるプロジェクターを購入するという選択肢も大いにアリと言えるだろう。

「HORIZON Ultra」 の価格は279,800円(税込)。XGIMI公式サイトをはじめ、Amazon.co.jp楽天市場、一部家電量販店などで購入可能だ。

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