3ワードで位置を特定する 「what3words」 が起こす住所革命。従来システムよりピンポイントなナビが可能

あなたは人と待ち合わせをするとき、どうやって待ち合わせ場所を決めているだろうか。渋谷の 「ハチ公」や池袋の 「いけふくろう」 など分かりやすい “目印” を提示して、そこで落ち合うのが一般的な手法だと思うが、ではその “目印” が周りになかったら?

そんなときに便利なのが 「what3words」 。3つの単語だけで世界中のあらゆる場所の正確な位置を特定し、共有できるこのサービスなら、「ハチ公」 や 「いけふくろう」 がなくとも好きな場所で待ち合わせができる。また、これまでの住所システムではできなかった、よりピンポイントな場所の特定が可能だ。

英国発の位置情報テック企業 「what3words」 は、先月メディア向けにオンラインカンファレンスを実施。サービスの特徴を紹介するとともに、複数の提携パートナーへの導入事例を紹介した。

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3ワードで場所を指定できる画期的なサービス 「what3words」

「what3words」 は、たった3つの単語であらゆる場所を特定、共有できるサービス。地球を3メートル×3メートルのマス目に区切り、それぞれのマスに一意の3つの単語を割り振ることで、これまでの住所システムでは不可能なピンポイントな位置を指定することが可能だ。

たとえば、有楽町にある東京国際フォーラムには有楽町駅側と東京駅側、日比谷側などさまざまな方向から入ることができるが、もし東京駅側で待ち合わせしたいなら 「かるた。くちべに。さくらもち。」 などで指定できる。指定できる範囲は3メートル四方なので、近くまで来ているけどどこにいるのか見つからない、といったこともないはずだ。

既存のシステムでも待ち合わせをすることはできるが、たとえば住所を用いる場合、大きな施設にはひとつの住所しか割り当てられていなかったり、読みづらい地名などの場合相手に伝えるのは難しく、また、GPSを使う場合は複雑で難解。ひとつ数字を間違えると全く違う場所を指定してしまったりと、一般人が使うには不向きだ。

しかし、「what3words」 は馴染みのある3つの単語だけで、場所が指定できてしまう。この3つの単語の組み合わせはランダムで生成されており、その地点との関連性はないとのこと。富士山の近くであっても 「富士」 が使用されているわけではないという意味だ。

また、簡単がゆえに組み合わされた単語そのものを間違ってしまえば、全く違う場所を指定してしまうのではと心配する人もいるかもしれないが、似た組み合わせの地点は近くには存在せず、たとえば日本とアメリカといった明らかに遠い場所が指定されるよう配置されているとのこと。他の人にシェアする段階で間違いに気づくはずだ。

また、各国のユーザーの使用頻度を考えて、入力に手間のかかる言葉 (文字数が多いなど) はなるべく遠い国・地域に配置するなどの工夫もされており、日常的に利用するのに便利なよう設計されているとのことだ。

「what3words」 はスマートフォンやPCブラウザなどで利用可能。表示される地図上からマスを指定することで、その地点の3ワードが表示される。また、3つの単語を入力することでその地点を表示することもできる。前述の 「かるた。くちべに。さくらもち。」 を入力すれば東京国際フォーラムの東京駅寄りの地点が表示されるはずだ。

指定した3メートル四方のマス目の位置はアプリから簡単にシェアすることが可能。GoogleマップやAppleマップでナビゲーションを開始させることもできる。対応言語は50、日本語にも対応しているので安心して使うことができる。

「what3words」 はすでに1,000以上の企業に使われている。メルセデス・ベンツやフォード、ランボルギーニやロータスなどの自動車メーカーとの親和性が高く、日本では三菱自動車が導入している。そのほか、MapFanやNAVITIMEといった地図アプリケーションにも導入されている。

今回開催されたメディア向けオンラインカンファレンスが終わったあと、早速筆者も利用してみたが、ピンポイントな場所の特定はもちろんのこと、他サービスとの連携もかなり実用的であると感じた。取材や打ち合わせといったときに人と待ち合わせる機会が多いため、今後は本サービスを多用していきたいと思う。

▼ 「what3words」 アプリをダウンロード
iOS版 (App Store)
Android版 (Google Play)

画像提供:what3words

IT取材
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