iOS版「ウェザーニュース」がau Starlink Directに対応。圏外エリアでもAIチャットや雨雲レーダーが利用可能に

ウェザーニューズが、同社の天気アプリ「ウェザーニュース」iOS版で衛星通信サービス「au Starlink Direct」に対応した。8月にAndroid版が先行対応していたが、iPhoneも対象に加わったことで、より多くのユーザーが山間部や海上といった圏外エリアでも気象データにアクセスできるようになる。

「au Starlink Direct」は、KDDIと沖縄セルラーが提供する、スマートフォンが直接衛星と通信するサービスだ。これまで携帯電波が届きにくかったエリアでも、一定のデータ通信が可能になる点が特徴。ウェザーニューズはこの仕組みを活かし、衛星通信専用の「衛星通信モード」をアプリ内に搭載した。

衛星通信時にはUIが自動で切り替わり、圏外で役立つ機能を優先して表示する。1kmメッシュのピンポイント天気、雨雲レーダー、雷情報、天気図など、登山やキャンプ、マリンスポーツで欠かせない情報は一通りカバーしている。

特に注目したいのが、生成AIを使った「お天気エージェント」だ。ユーザーがチャット形式で天気の疑問を投げかけると、ウェザーニューズの気象データと山・海専用の予測データに基づき、自然文で返答する。例えば「今日の山頂の風は強い?」といった質問にも即座に答えられる。服装アドバイスや持ち物の判断まで含めて提案するのも面白い。

ウェザーニューズによれば、同社の天気予報は3年連続で精度No.1を獲得しているという。衛星通信との組み合わせで、圏外環境でも高精度の気象情報が取得できるようになるインパクトは大きい。災害時のバックアップとしても有効で、台風や大雨時の通信断に左右されず情報を確保できる点は安心材料になるだろう。

今回の対応は、端末側の機能が拡張されることでアプリ体験そのものが変わる好例といえる。Starlinkを活用したダイレクト衛星通信はまだ始まったばかりだが、「つながらない場所」が減ることで、山岳・海上といったアウトドア領域のUXは大きく変化する可能性がある。

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(画像:株式会社ウェザーニューズ)

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