
Googleは「Android 16」と並行して、次期スマートウォッチ向けOS「Wear OS 6」の登場を予告した。
Wear OS 6は、まずPixel Watchシリーズから展開される見込みで、2025年後半のリリースが予定されている。最大の特徴は、Material 3をベースとした大胆なビジュアル刷新と、次世代AI「Gemini」の統合だ。
Wear OS 6は円形ディスプレイを活かす 「Material 3 Expressive」 デザイン採用

Wear OS 6のデザインは、スマートウォッチならではの円形ディスプレイに合わせて再構築されている。
ボタンはディスプレイの縁に沿って配置され、指でタップしやすいスペース効率の高い設計に。視覚面では「Dynamic Color」がついにウェアラブルにも導入され、選んだアクセントカラーがウォッチ全体のUIに反映される。
アニメーションも豊富になり、たとえばスクロール時には画面の曲線に沿って動くなど、自然な視覚体験が実現。リストは奥行きを感じさせる動きで、情報の読み取りやすさが向上している。

PIN入力パッドやメディアコントローラーも、スマートフォンと同様の「動きのある操作感」に刷新。小さな画面でも快適に使えるよう工夫されている。
Wear OSの中核機能「タイル」も進化。これまでより情報密度が高くなり、1つのタイル内で複数の操作が可能になる。たとえば、天気+予定確認+操作ボタンのように、一画面で多機能な使い方ができる。
クイック設定も変更され、丸型から「ピル型」へと形状が変化。アクティブ時には角丸長方形にモーフィングするなど、スマートフォンのUIと調和した視覚的な連続性がある。
ビジュアル面の強化が図られる一方で、Wear OS 6では最大10%のバッテリー寿命向上も実現している。アニメーションや新UIを導入しながらも、実用性を犠牲にしないバランスが取られているのは注目すべきポイントだ。
Geminiがスマートウォッチにも登場

Wear OS 6では、これまでのGoogle Assistantに代わって「Gemini」が搭載される。
特徴は、より自然な会話のやり取りができること。たとえば、「エミリーが送ってきたレストランの場所ってどこ?」と尋ねれば、Gmailやカレンダーから関連情報を検索して、テキストと画像で回答してくれる。
さらに、音声での読み上げにも対応しているため、視線をディスプレイに向けられない状況でも情報が得られる。たとえば、ジムのロッカールームで「今日は43番のロッカー使ってるって覚えておいて」と話しかければ、そのままリマインダーにできる。
Wear OS 6は2025年後半から順次展開予定
Wear OS 6は、デザイン・機能・AI連携すべての面で新たな段階へ進もうとしている。Material 3による美しく直感的な操作性、拡張されたタイルや設定機能、そして次世代AI「Gemini」による一歩進んだ音声体験。加えて、電池持ちも改善されている。
初期対応はPixel Watchシリーズになる見通しだが、今後はSamsungや他メーカーのWear OS搭載デバイスにも順次展開されていくとみられる。
(画像:Google)