Appleは、今年6月開催の年次開発者会議 「WWDC23」 において、刷新された次期watchOSこと 「watchOS 10」 を発表する予定だ。
「watchOS 10」 は、インターフェイスの大幅刷新が噂されているが、このアップデート内容について、米Bloombergの著名記者Mark Gurman氏は、「ウィジェット機能に焦点を当てたユーザーインターフェイスの大幅変更」 が予定されていると伝えている。
watchOS 10ではウィジェットが新たにサポート
この情報は、Mark Gurman氏が毎週配信している自身のニュースレター 「Power On」 の最新号内で触れられている。
同記者によると、「watchOS 10」 ではウィジェットが新たにサポートされるほか、各アプリを開かずともそれぞれの情報にアクセスできるようになるという。
ウィジェットとは、ホーム画面にウィジェットを置くことで、各アプリの情報をアプリを開かずにチェックできるほか、タップすることでそれぞれのアプリを起動できるショートカットとして利用することができるというもの。
Appleは2020年9月にリリースした 「iOS 14」 で同機能をiPhoneに実装。さらに、2021年9月にリリースした 「iPadOS 15」 においてiPadにも同機能を実装している。その対象を今度はApple Watchにも拡大しようと考えているのかもしれない。
Apple Watchは、コンプリケーション機能を利用して、文字盤に各アプリの情報を表示することが現在も可能だ。しかし、Apple Watchのウィジェット機能は、iPhoneやiPadの 「ウィジェットスタック」 のように、スクロールすることで各アプリのウィジェットを表示させることができるという。
Mark Gurman氏は、このウィジェット機能は 「Siriのウォッチフェイス」 を彷彿とさせるとコメントしている。「どの文字盤でもオーバーレイとして利用できるようになる」 とコメントしていることから、特定の文字盤のみで利用できる機能というわけではないようだ。
また、ウィジェットだけに留まらず、Apple Watchの筐体側面に搭載されているDigital Crownにも変更が加えられるのだとか。
Digital Crownを押すと、いまはホーム画面(もしくは文字盤)が表示される仕組みになっているが、刷新後は新たなウィジェットインターフェイスが開くようになるとのこと。イメージとしてはかつてのグランス機能 (watchOSのアップデートにより現在は利用できなくなっている) に近いというが、どういったインターフェイスになるかなどの詳細は不明だ。
Mark Gurman氏曰く、「watchOS 10」 の刷新の目的は、Apple Watchで表示できる情報を各アプリを開くことなく、横断的に確認できるようにすること。それを実現するために、かつて廃止した機能を改良して新機能として追加するなど現行OSのインターフェイスの再考が行われているようだ。
「watchOS 10」 は、2023年6月に開催される 「WWDC23」 の基調講演で詳細が発表される予定。基調講演は日本時間6月6日午前2時より開始され、「WWDC23」 のほかにも 「iOS 17」 や 「iPadOS 17」 など次期OS、新たなハードウェア等の発表も期待される。
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