米ウォルマート、事業見直しで国内スーパー大手「西友」を売却へ

小売り最大手の米ウォルマートは、傘下の西友を売却する方針であることがわかった。日本経済新聞によると、ウォルマートは複数の流通大手や投資ファンドなどに売却の打診をしているとのこと。

売却が実現すれば、実質的にウォルマートは日本市場から撤退することになる。西友の買い手はまだ見つかっていないようだが、国内の大手小売りや総合商社などが候補になるとみられており、売却額は3,000億円から5,000億円規模になる見通し。

ウォルマートが西友の売却に動く理由は、既存の小売り大手や米Amazonなどのネット企業との競争が激化しているためで、世界的な事業見直しを迫られている模様。

ウォルマートは2016年にジェット・ドット・コムを300億ドルで買収、さらにインドではフリップカートの買収のために160億ドルを費やすなど、すでにネット販売事業に注力しており、Amazonなどに対抗していく狙いだ。

西友の売却の理由の一つに、経営状況が芳しくないというのもある。日本経済新聞によるとウォルマートの日本事業の業績は16年12月期に最終損益が2億円超の赤字、17年12月期はトントンだった。

これを打開するためか、ウォルマートは楽天と提携して「楽天西友ネットスーパー」の提供を始めることを今年1月に明らかにしていた。しかし、今回の売却によって同ネットスーパーをどのように運営していくのかは明らかになっていない。ちなみに、当初の発表では「楽天西友ネットスーパー」は2018年7月~9月にオープンする予定となっていた。

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