VAVA VA-UM003 レビュー | 1TBの大容量だけど超小型なポータブルSSD

以前、当サイトではRAVPowerの 「RP-UM003」 という製品をご紹介したことがある。同製品はライターくらいのサイズ感であるにも関わらず、512GBという大容量を実現した超小型ポータブルSSDということで、多くのユーザーが興味を示した製品だった。

このポータブルSSDシリーズに、このたび1TBモデルが登場した。製品名は 「VA-UM003」 、RAVPowerからVAVAにブランド変更した上での発売となる。

512GBでは容量が足りなかった、もしくは超大容量ポータブルSSDが新たに必要になったという方は必見。ぜひご注目いただきたい。

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VAVA VA-UM003 レビュー

今回紹介するポータブルSSD 「VA-UM003」 はこちら。

どこか見たことのあるデザインだと感じた方もいるかもしれないが、本製品は実はサンバレージャパンが展開するRAVPowerブランドから販売されていた 「RP-UM003」 をブランド変更したものにあたる。

上記の写真はRAVPowerの 「RP-UM003」 と並べてみたもの。どちらもほとんど同じデザインになっていることがお分かりいただけると思う。

ラインナップは512GBと1TBの2種類。512GBモデルは以前レビューしたものと実質的には同じものになる。

本製品の大きな特徴は、本体サイズがとてもコンパクトなこと。102 × 30 × 8.5 mmとライターほどの大きさしかないのに、1TBという大容量を実現している。重量もわずか41gで、カバンの小さなポケットに入れて気軽に持ち運べる。

逆に小さすぎて失くしそうだと心配になる人もいるかもしれないが、それはご安心を。本製品には持ち運びや保管時に便利な専用ポーチが付属してくる。普段から使い終わったらそのポーチに入れて保管するクセをつけておけば、失くす心配はほとんどいらないだろう。

上記はVA-UM003を正面から撮影した写真。以前の 「RAVPower」 のブランドロゴに代わって 「VAVA」 のブランドロゴが配置されている。

外側のケースは1mからの落下にも耐え得る亜鉛合金製のケースが採用されていて、大事なデータを落下衝撃や持ち運び時の振動から守ってくれる。また、優れた冷却性能を持つ高性能ヒートシンクも備えていて、本体が熱くならないようにするための対策もバッチリだ。

焼成仕上げの背面はツルツルとした手触り

本製品にはSSDとしては一般的なNAND型フラッシュメモリが使用されている。NAND型フラッシュメモリは “セル” と呼ばれる区画にビット単位で情報を保存しており、1つのセルに対してどれほどの情報を書き込めるかによって 「SLC(シングルレベルセル)」 「MLC(マルチレベルセル)」 「TLC(トリプルレベルセル)」 といったように形式が分かれている。

現在の主流はこのうちの 「TLC」 なわけだが、同形式は耐久性に難があることから、VA-UM003では耐久を重視するためあえて 「MLC」 が採用されている。頑丈なケースによる物理的な保護性能の高さに加えて、内部の耐久性にもこだわりを持って作られているということだ。

本体の側面にはUSB-Cポートが搭載されていて、ここにケーブルを接続することでデータを転送できる。Macはもちろん、iPad ProやiPad AirなどUSB-Cポートを搭載したデバイスとのデータのやりとりが可能だ。

本製品にはデータ転送用のUSB-C to USB-CケーブルとUSB-A to USB-Cケーブルの2種類が付属してくるため、わざわざ別途ケーブルを購入せずとも、基本的にはどんなデバイスとも接続できるはずだ。

iPadとも接続してみたが、問題なく接続できることが確認できた。

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実際にVA-UM003を使ってみた

VA-UM003のデザインや特徴についてわかったところで、次は本製品のSSDとしての性能をチェック。まずはVA-UM003をMacBook Proに接続して、転送速度を計測してみた。

ベンチマークテスト結果

ベンチマークアプリには 「Black Magic Disk Speed Test」 を使用。同梱されてきたケーブルを使ってVA-UM003とMacBook Proを繋ぎ、読み書き速度を検証した。結果は以下のとおり。

公式でアナウンスされているVA-UM003の転送速度は最大540MB/sだったが、実際の検証結果はREAD(読込)が500MB/s、WRITE(書込)が454MB/s。

筆者の環境では公式で案内されていた転送速度よりもREADは約40MB/s、WRITEは約90MB/s程度遅いという結果にはなったものの、実測値としてはそこそこ出ていると感じた。実際に4.3GBのフォルダをMacBook ProからVA-UM003に転送してみたところ、約10秒で転送を完了することができた。これほどの速度なら、出先で大容量のファイルを転送しなければならなくなってもスムーズに作業できるはずだ。

ちなみにリブランド前の 「RP-UM003」 では、READは508.2MB/s、WRITEは443.3MB/sとなっていたため、スピードは変わっていないことになる。

セキュリティの高さも魅力

また、本製品は高いセキュリティ性を備えているのも特徴だ。

本製品に初めから保存されている暗号化ソフトウェア(Mac/Windows対応)をインストールして使うことで、パスワードを使ったデータ保護機能が利用できる。

たとえ機密事項などが保存された状態で本製品をどこかに落としたとしても、パスワードが分からなければデータの読み書きができず、第三者が内部のデータを悪用できなくなっている。パスワードは最大12文字の文字列を設定可能だ。

当然ながらパスワードを忘れてしまった場合はデータを取り出せなくなってしまうため、パスワード管理アプリを使うなどして絶対にパスワードを忘れないような工夫を。

パスワードによる保護機能はMac/Windowsでのみ利用可能で、AndroidデバイスやiPad Proではパスワードを解除できない。この点が少し残念な部分ではあるが、これらのデバイスでVA-UM003を使いたい場合はあらかじめパスワード機能を無効にしておくようにしよう。

まとめ

前回の 「RP-UM003」 につづき、今回はブランド変更+1TBの超大容量ストレージを内蔵した 「VA-UM003」 をレビューした。

デザインはもちろんのこと、ストレージの転送速度などは従来からほぼ変わりなかったため、変化は1TBへの大容量化に留まった今回のレビューではあるが、以前にもお伝えしたとおり本製品はサイズ・耐衝撃性・転送速度・機密保持のいずれの観点からみても優秀なポータブルSSD。外出先に大容量ストレージを持っていきたいユーザーにピッタリの製品となる。

特に筆者が気に入っているのは、やはり “カバンの小さなポケットにも入れられる超コンパクト設計”。筆者のようにMacBook Proを常に持ち歩くユーザーにとって、荷物の軽量化や小型化はとても重要。本製品のように小さくて軽量な外部ストレージはかなりの魅力だ。

また、MacBook Pro/AirやiPad ProのようなUSB Type-Cポートしか搭載されていないデバイスにもケーブル1本でつなげられるため、USB Type-AポートのポータブルSSDよりも利便性が高いはず。USB Type-Cポート搭載デバイスをメインに使っている方はぜひお手に取ってみてはどうだろうか。

「VAVA VA-UM003」 は14,999円(税込)で販売中だ。

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