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アメリカの空港で使用されているアプリの制作費は約1億5000万円 なんとたったの10分程度で作れることが判明

アメリカの空港で使用されているiPad用アプリの制作費が話題だ。

飛行機に乗る前に行う保安検査で使用されるアプリらしいのだが、アプリの制作費はなんと約1億5000万。これだけの金額がつぎ込まれているので、さぞかし凄い機能が搭載されているのだろうと思ったら、かなり単純なアプリで拍子抜けしてしまったのでご紹介。

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たったの10分で作れるアプリの予算が約1億5000万円

飛行機に乗ったことがある人なら誰もが経験しているであろう保安検査。飛行機内に危険物を持ち込まないかどうかなどを検査するためのものだが、利用者が多い空港などでは保安検査の列に並ぶ際に、係員がある程度並ぶ列を指示することがある。

普通は係員が直接乗客に指示すると思うのだが、アメリカの空港ではiPad用アプリ「TSA Randomizer」でどちらに並ぶかを指示しているそうだ。

そのアプリの中身とは、TSA(アメリカ国土安全保障省運輸保安庁)がiPadにタッチすると、どちらの列に並ばせるかを矢印で示してくれるという極々単純もの。一度タッチすると「左か右を指し示すだけ」という、アプリ開発をしたことがある人なら分かると思うが、正直かなり簡単なアプリだ。

こちらが実際に使用されている場面を撮影したものだ。TSAの職員がiPadをタッチすると矢印が出てきて、乗客にどちらの列に並べばいいかを表示する。

こんなに単純なアプリだったらかなり安くてもいいはずなのだが、なんとこのアプリの開発費用は1億5000万円!こんなに簡単なアプリなのにめちゃ高い!

試しにAndroid開発者のChris Pacia氏がこれを作成したところ、たったの10分で「TSA Randomizer」と似たものを作成することに成功してしまった。Gizmodoによると、このPacia氏が普段アプリを制作する仕事をする時に、時給1万円ほどで作成しているようで、たったの10分しか必要でなかったことから、いかに無駄なお金をかけたかがよくわかると思う。

Kevin Burke氏はこのアプリの制作の際の明細を開示請求しているようで、実際にアプリの開発費用として計上されているのは500万円ほどと判明しているものの、残りの1億4500万円が何に使われたのかは謎であるようだ。

保安検査はテロを未然に防ぐために非常に大事なシステムで、どこの空港でも実施されている。職員が乗客をランダムで振り分けているのは、おそらくどちらか一方の列が混みすぎたりしないようにするのと、ある程度ランダムに並ばせることで危険物検査の不正を防ぐためだと思うのだが、職員の動きを見ていると「何もそれをアプリでやらなくても」という無駄な動きでしかないように思える。

しかも、アプリの開発費がべらぼうに高いことを考えると、本当にそのアプリが必要だったのかと疑問に感じてしまった。よし、僕もアプリを開発してアメリカ政府に売り込もう!(笑)

[ via Gizmodo ]