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9月14日開業の 「東京ポートシティ竹芝」 内覧レポ。混雑回避のスマートビル、ソフトバンクG本社も入居予定

9月9日、東急不動産と鹿島建設は、今月14日にグランドオープンを迎える複合施設 「東京ポートシティ竹芝」 のメディア説明会ならびに内覧会を開催。最先端のテクノロジーを取り入れ、スマートビルのモデルケースとして構築した 「東京ポートシティ竹芝」 の詳細について説明を行った。

今回筆者は、オフラインで開催された 「東京ポートシティ竹芝」 の内覧会に参加し、オープン前に中の施設を見学することができた。内覧会の前に実施されたメディア説明会の内容も踏まえ、「東京ポートシティ竹芝」 のレポートをお伝えする。

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「東京ポートシティ竹芝」 とは

「東京ポートシティ竹芝」 はデジタルとコンテンツ産業の集積による国際ビジネス拠点とすることを目指したスマートシティ構想 「Smart City Takeshiba (スマートシティ竹芝)」 プロジェクトの第一歩として、東京竹芝エリアに誕生する。

オフィスタワー (A地区) を基幹とし、隣に立つレジデンスタワー (B地区) とともに、国際ビジネス拠点を創出する国家戦略特別区域計画の特定事業として、東急不動産と鹿島建設によって開発が行われた。

また入居するソフトバンクと連携して、AIや無数に配置されたIoTセンサーを活用して人の動きや周辺の環境データを収集・分析し、入居者や来館者に対して必要な情報を提供。無駄の少ない効率的なビル管理・運営ができるスマートビルのモデルケースにもなっている。

浜松町と歩行者デッキで繋がる

「東京ポートシティ竹芝」 の敷地面積は約15,591平方メートル、延べ床面積は約201,410平方メートルと開発規模は大型だ。最寄駅はゆりかもめ 「竹芝」 駅 (徒歩2分) だが、竹芝駅と浜松町駅、竹芝ふ頭を繋ぐ歩行者デッキを整備する予定となっているため、アクセスはとても良好だ。ちなみに、オフィスタワーの隣に立つレジデンスタワーは総戸数262で、今年7月から入居を開始している。

前述の 「Smart City Takeshiba (スマートシティ竹芝)」 プロジェクトは竹芝エリアマネジメントと東急不動産、鹿島建設、CiP協議会、ソフトバンクが共同で推進。「スマート東京 (東京版Society5.0)」 を推進する先行モデル構築として東京都が採択した3つの事業のうちのひとつだ。

夜のオフィスタワー

今回筆者が訪れたオフィスタワーは、地上40階、地下2階、高さ208メートルの高層ビル。低層フロアはイベントスペース 「ポートホール」 や飲食店を中心とした竹芝グルメリウム、東京都立産業貿易センター浜松町館などで構成されている。

イベントスペースは約350名を収容でき、国内最大級の400インチワイドスクリーン2面と、4K対応20,000lmプロジェクターからなる都内有数の映像設備を常設。展示会やeスポーツ、セミナー、講演会など様々なイベントに利用できるハイグレードなものとなっている。

「ブルーボトルコーヒー 竹芝カフェ」も入居

1階〜3階は竹芝グルメリウム。歩行者デッキと地上レベルをつなぐガレリアやスキップテラスと連携した緑を感じられるテラス、飲食店を中心とした空間だ。

スキップテラス全景

スキップテラスは都会のオアシス。水田で稲作も

オフィスロビー

中層階および高層階は主にオフィスが入居する。

6階はオフィスエントランスフロア 「オフィスロビー」 。1階ビルエントランスや歩行者デッキのある3階、地下駐車場からシャトルエレベータでアクセス可能。周辺環境と調和する水と緑を取り入れた開放的かつ上質な空間が特徴だ。「オフィスロビー」 より上にある各オフィスフロアへは、1つのバンクにつき、8基のエレベーターが用意されており、スムーズに移動することが可能だ。

シェアオフィス 「Business-Airport Takeshiba」

8階はクリエイションフロア。シェアオフィス 「Business-Airport Takeshiba (ビジネスエアポート竹芝)」 が入居するほか、撮影スタジオ・ハウススタジオに最適な最大約250平方メートルの 「ポートスタジオ」 を設置。研究開発や人材育成、企業支援やビジネスマッチングなどの支援を行う。

9〜36階はソフトバンクグループ本社が入居予定。旧芝離宮恩賜庭園の緑を感じながら気分転換ができるリフレッシュコーナーや、交流を促す開放的なパントリーを設置。同社オフィスワーカーの多様な働き方をサポートするため、2020年度内に本社移転を行う予定だ。

リフレッシュコーナー

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センサーによるデータ蓄積で人の混雑を避けるスマートシステム

入館は顔パス。顔認証と同時にエレベーターの行先階が自動で押されるため、一切手を使わずにオフィスにたどり着く

「東京ポートシティ竹芝」 がスマートビルと言われる所以(ゆえん)は、入居者や来館者、あるいは周辺環境のデータの蓄積と解析によって効率的な運営・管理を実現できている点にある。

たとえばエレベーターホールの混雑具合の検出。ホール内にいたるところにセンサーが配置されており、人の数や動きを常時モニタリングし、混雑が緩和する時間帯を施設利用者に提案。出勤時間を分散できるようにするスマートな仕組みが導入されている。

また、おなじセンサーがテラスや各店舗などオフィスタワー内の各所に設けられているため、これらの混雑具合を誰もが遠隔で確認できるようになっている。

こういったスマートな仕組みを導入していることで、オフィスワーカーたちは常に効率よく、ストレスの少ない環境で活動することができる。混雑している正午頃ではなく店内に空席が出始めるタイミングを見計らって食事をとることが可能だ。

トイレの空き具合をモニタリング

データは人の混雑具合だけでなく、トイレの空き情報(ドアの開閉センサーで収集)、周辺の交通情報、気温や湿度などの天気情報を収集。これら収集されたデータは施設内30箇所に設置されたデジタルサイネージに配信・表示するほか、スマートフォン向けアプリで確認することができる (API:外部連携インターフェースを利用することで、入居企業のアプリで情報を配信することも可能)。

店舗利用者数も可視化。マーケティングに活用できる

また、施設に入居する店舗テナントのマーケティング支援として、AIカメラやWi-Fiのデータから得られた施設利用者の傾向情報をレポートとして各テナントに提供可能。レポートから各店舗の効率的な運営と利益最大化をサポートする。

可視化ツールで人流をリアルタイム可視化、PM業務を支援

さらに収集されるデータは施設入居者だけでなく、管理側にもメリットがある。センサーなどで検出したデータから、利用者の対流や警備員の位置情報、施設状況の可視化が可能。これらのデータは常に管理スタッフのグループアプリに共有されるようになっていて、従来の現場巡回や通報時だけでなく、リアルタイムでの状況把握、情報連携、異常事態への対応を可能にした。

可視化できる情報は施設内のヒートマップ、警備員の位置情報、不審者検知、立ち入り禁止区域の監視、さらにはトイレの利用状況やゴミ箱の残容量など。これを使うことで警備や清掃といった業務も効率化が可能。

不審者を検知すると管理システムに表示

不審者検知は顔の認識技術によって実現しており、もし不審者が施設内に入ってきたら、即座に警備員に通知が送られるようになっていて、すぐに対応することが可能だという。

フロア清掃中の「Whiz」

このスマートビルでは、人による管理業務を助けるロボットが複数台活躍している。ソフトバンクロボティクスのロボット掃除機 「Whiz」 がフロアの清掃を行い、SEQSENSEの自立移動の警備ロボット 「SQ-2」 が巡回業務と立哨・動哨業務を一部担う。

これらのロボットは人間による警備・清掃業務すべてを補完できるわけではないが、各業務の負担を軽減できるだけでなく、人だけでは成し得なかった、より高度な業務を実現できるようになった。

エレベーターを待つ 「SQ-2」

ロボットは同一フロアだけでなく、エレベーターを自ら使うことで複数のフロアを巡回することが可能だ。三菱電機のロボット・エレベータ連携システムによって巡回ロボット最大の課題とされていた上下階の移動を解決した。

エレベーターの利用は人が優先されるようになっていて、ロボットはあくまでもエレベーターが空いている状態でのみ利用するようになっている。ロボットがエレベーターに乗る際は周囲の人間に対して音声による通知が行われ、エレベーターに同乗しないよう促す。

「with コロナ」 時代に安心して使えるオフィスのモデルケース

新型コロナ感染拡大の影響の中、リモートワーク主体とした働き方へのシフトが注目を浴びているが、果たして 「東京ポートシティ竹芝」 のようなオフィスは必要なのだろうか。

その答えは新型コロナの今後の収束にかかってくるものの、少なくとも 「No」 とは言えないだろう。むしろセンサーを活用して自然な混雑回避を実現できるという点では、新型コロナのような事態においてとても有用と言えるのではないだろうか。

もともと 「東京ポートシティ竹芝」 は、新型コロナが発生する前に始まったプロジェクト。普段混雑するオフィスをどうやって効率よく利用してもらうか、を前提にした施設として構想が進められていて、当然ながら新型コロナを想定した施設ではない。

オールジェンダートイレや祈祷室など多様性にも配慮

施設内に設置された各センサーは当初は施設内の混雑を分散するためのものだったが、新型コロナの感染拡大によってソーシャルディスタンスの確保が求められる 「with コロナ」 時代でも十分活躍できるだろう。

オフィスワークと在宅ワークの両立および働き方改革が日本社会にとって今後の課題となっていきそうだが、駅からのアクセスの良さとソーシャルディスタンスの実現力の高さ、そして効率的かつスマートなIoTシステムの恩恵を受けられるこのオフィスに入るワーカーたちは快適な仕事ができそうだ。

次世代のオフィスとして、「東京ポートシティ竹芝」 はまさにうってつけのモデルケースと言えるのではないだろうか。

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