
3月12日、Apple 表参道で実施された「Today at Apple」セッションに、現役大学生でありTikTokなどのSNSでも活動するクリエイター・キドウさんが登壇。MacとiPhoneを活用した「キドウ流テスト対策術」を披露した。
今回のセッションは、キドウさんのライフスタイルに迫るトークセッションと、最新のApple製品を駆使して効率的に学習を進めるアクティビティの二部構成で行われた。
大学生活とクリエイター活動を両立する中で、Apple製品をどのように “学習の武器” として使っているのか。実際のデバイスの操作を交えながら、その具体的な手法が紹介された。
デバイスの使い分けが効率化の出発点
前半のトークセッションでは、キドウさんの日常におけるApple製品の活用術が明かされた。キドウさんは、iPhone、iPad、MacBookの3つを用途ごとに明確に使い分けているという。
「iPhoneは常に持ち歩くデバイスなので、通学中などに思いついたことをすぐメモするために使う。iPadは授業で配られる紙の資料に書き込みを加える用途。MacBookはレポート作成など、ゼロから何かを作るときのメインマシンです」
役割を整理することで、思考の流れを止めずにアウトプットまでつなげられるのがポイントだ。
また、大学生活における「テザリング」の重要性についても触れ、「デスク以外ではほぼずっとiPhoneのテザリングを使って作業している。MacのWi-Fiアイコンをクリックするだけで繋がるシームレスさが好き」と、Apple製品間の連携の良さを語った。
MacとiPhoneを使って「キドウ流テスト対策術」を実践
後半のアクティビティでは、参加者が実際にMacとiPhoneを使い、キドウさんが考案した「効率的テスト対策術」を体験した。
テスト対策の起点となるのが、講義資料のデジタル化だ。紙のプリントをiPhoneのカメラで撮影し、「ライブテキスト」でそのままテキスト化する。さらに「ユニバーサルクリップボード」を使えば、iPhoneでコピーした内容をそのままMacに貼り付けられる。
「手入力だとどうしても時間がかかるが、この方法ならすぐに次の作業に移れる」とキドウさん。入力作業を極力省くことで、理解に時間を使えるようにしている。
取り込んだテキストは、そのまま使うのではなくApple Intelligenceで整えていく。
メモアプリ上で文章を構成し直し、誤字脱字や表現の揺れを修正。さらに「プロフェッショナル」オプションを使うことで、ラフなメモも読みやすい文章に整形される。授業中に走り書きした内容でも、そのままレポートやテスト対策に使える形に整えてもらうことができる。
そして、ここからが「キドウ流」の特徴的なポイントだ。
Apple Intelligenceに「穴埋め問題にして」「選択式にして」と指示を出すと、ノートの内容をそのまま問題形式に変換。自分の理解度を確認するための “自作問題集” を、ほぼ自動で用意できる。「箇条書きやハッシュタグで条件を整理して入力すると出力の精度が上がる」といった細かなコツも紹介された。
友人と行う勉強会では、録音機能も活用する。説明をそのまま記録し、後から文字起こし。さらに要点を整理しておくことで、復習の効率が上がる。内容を “聞いて終わり” にせず、振り返りやすい形で残す工夫だ。
「覚えるより、理解して説明できることが大事」とキドウさん。自分の言葉で捉え直すプロセスを重視している。
最後は、メモの見た目を整える工程だ。マーカーで重要箇所を色分けし、背景色で情報を整理。間違えやすい部分は赤、特に重要なポイントは青といったように、自分なりのルールを決めているという。
箇条書きと補足説明を組み合わせるなど、後から見返したときの理解のしやすさを意識するのもキドウ流と言えそうだ。
集中力の維持には、「iPhoneミラーリング」も活用する。Mac上からiPhoneを操作できるため、通知確認や簡単な操作のたびにスマートフォンを手に取る必要がなくなる。「気づいたらSNSを見続けてしまう」という状況を避けるのが狙いだ。
機能を増やすのではなく、余計な行動を減らす。この発想も、効率化の一部と言える。
「自身の習慣や弱点に合わせてテクノロジーの使い方を工夫する」のが効率化の最適解
セッションの最後には、参加者からキドウさんへの質問タイムが設けられた。
勉強のモチベーションについて問われると、キドウさんは「僕の根底にあるのは『知りたい、学びたい』という思い。他人が知っていることを自分が知らない状態が許せない」と熱く語った。
その純粋な好奇心が、学びを続ける原動力になっているという。SNSでの発信についても、視聴者の反応をもとに仮説と検証を繰り返していると明かした。
また、セッション後に実施された囲み取材では、AppleのAirDropやユニバーサルクリップボードなどの連携機能を高く評価していると語ったキドウさん。
「iPhoneで撮った素材をMacで編集し、またiPhoneに戻す。AirDropがないと膨大な時間をロスしてしまう」と、エコシステムがもたらす時間的メリットを強調した。
一方で、デジタルに依存しすぎない柔軟さもキドウ流だ。タスク管理にはあえて「紙の付箋」を使っているという。
「デバイスを開くと、ついSNSを触ってしまう。確認だけならアナログの方が確実」という使い分けは、デジタルネイティブ世代ならではの、誘惑をコントロールするためのリアルな知恵と言える。
テクノロジーを特別なものとして扱うのではなく、自分の習慣や弱点に合わせて使い方を工夫する。今回紹介された「キドウ流テスト対策術」は、その積み重ねによって成り立っている。その視点は、学生に限らず幅広いユーザーにとって参考になりそうだ。
