Tineco、コードレス掃除機「S9 Scientist」「S9 Artist」「Pure One A90S」IFA 2025で発表

ベルリンで開催中の「IFA 2025」において、Tinecoが新たなスマートクリーニング製品を披露した。

発表されたのは、コードレス掃除機のFloor One S9 ScientistとFloor One Station S9 Artist、そしてPure One A90Sの3機種。これらの新製品は2025年後半より、米国を含むグローバル市場で順次発売する予定だ。

(取材協力:ECOVACS)

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「Tineco」ブランドとは

Tinecoは、中国に本社を置くECOVACS Group(エコバックス・グループ)傘下のブランドだ。親会社のECOVACS Roboticsがロボット掃除機など家庭用サービスロボットを主力とする一方で、Tinecoはコードレス掃除機や水拭き掃除機といった、ユーザーが直接操作する製品を中心に展開している。

同社の強みは、スマートセンサーを活用した「かしこい掃除機」を手がけること。吸引力を汚れの量に応じて自動調整したり、スマートフォンアプリと連携して掃除の履歴や状態を管理できるなど、デジタル要素を取り込んだアプローチが特徴になっており、こうした背景を踏まえると今回のIFA 2025での発表は「Tinecoらしさ」をさらに強化した形といえる。

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精密さと自動化で差別化するS9シリーズ

最上位モデルとなるFloor One S9 Scientistは、「Precision Clean」をコンセプトにしたプレミアムフロアワッシャーだ。TMR磁気センサーを利用したStreakFreeシステムにより、前進時と後退時で吸引と水拭きを自動で切り替え、床に水跡を残さない仕上がりを実現する。

さらにHyperStretchデザインで本体を180度フラットに倒すことができ、高さ11cmの隙間にも入り込めるのが特徴。

頑固な汚れにはHydroBurst機能が活躍し、15度の角度から毎分440gの高圧水流を10秒間噴射し、固着したシミやタイルの目地の汚れを浮かせる。

また、DualBlockアンチタングル機構と22,000Paの吸引力により、髪の毛の絡まりにも対応。AI制御のSmoothDriveはジャイロセンサーで車輪速度を調整し、スムーズな操作感を実現する。

駆動時間は5,000mAhバッテリーにより最長60分。家庭のさまざまな掃除シーンに対応できる仕上がりとなっている。

Floor One Station S9 Artistは、Scientistの機能を引き継ぎながら、業界初となるSmart Refresh Stationを搭載。5Lタンク、117℃スチーム洗浄、7日間持続する自動給水システムを備え、メンテナンスの手間を大幅に削減する。

コードレス掃除機の新基準 Pure One A90S

コードレスモデルとして発表されたPure One A90Sは、センサー群を統合した3D Sense Master Brushが最大の特徴。床材を自動判別し、吸引力やブラシ回転数を最適化する。150°ワイドLEDライトLightSenseで微細なホコリまで可視化し、壁際ではEdgeSenseによって吸引力を自動で強化する。

さらにSmartLift機能により0.9cmまでの段差を乗り越え、細かいチリから大きめのゴミまで対応。最大270AWの吸引力と6,400mAhバッテリーを備え、最長105分の連続稼働を実現する。

そのほか、髪の毛の絡まりを防ぐZeroTangle 2.0、吸引力を安定させるPureCyclone、ゴミ量に応じて出力を自動調整するDirtSenseなど、日常の利便性を高める機能も充実している。

Tinecoは今回の3モデルに加え、カーペットクリーナー「Carpet One Cruiser」や業務向けキッチン製品「Chiere One Biz」も展示しており、家庭用だけでなくB2B市場への拡張も狙う。

CEOのLing Leng氏は「私たちはスマート掃除の限界を押し広げ続けている。IFA 2025はその最新の成果を披露する舞台だ」と語った。同社はすでに1,950万台以上の製品を世界で販売しており、今回のラインアップで「より賢く、より精密で、より快適な掃除」を掲げている。

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