
サーモスは、2026年春夏の新製品として全9アイテムのラインアップを発表した。記録的な酷暑が続く気象環境を背景に、同社は今季のテーマとして「大容量化」と「日常使い」を掲げ、製品群を刷新。初となるバックパック型の保冷バッグや、メンテナンス性を高めた食洗機対応モデルなどを、2月21日から順次発売する。
独自技術「アイソテック」を採用した初のバックパック型保冷バッグ

今回の新製品でも特に注目されるのが、サーモス初となるバックパック型保冷バッグ「保冷バックパック(RFPシリーズ)」だ。ユーザーから要望の多かったバックパック形状を採用し、従来のショルダー型で指摘されていた「片側に荷重がかかる」「両手が塞がる」といった不満点を解消。重い荷物でも安定して背負える設計とした。
保冷性能の要となるのは、同社独自の複合断熱構造「アイソテック」だ。16Lモデルには4層構造、25Lモデルにはシリーズ最高レベルの保冷力を持つ5層構造の「アイソテック2」を採用した。アイソテック2は、外生地と内生地の間に発泡ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン不織布を組み合わせることで、高い保冷力とクッション性を両立している。
デザインはミニマルなボックス型を採用。アウトドアやまとめ買いといった用途にとどまらず、ビジネスシーンや日常の装いにも違和感なくなじむ外観を意識した。サーモスが掲げる「シーンレス」という考え方を象徴する製品と言える。



同様のコンセプトで開発されたのが、「保冷ショルダーバッグ(RFM/RFOシリーズ)」だ。一見すると一般的なファッションバッグだが、内部にはアイソテック構造を備える。外出時にチョコレートやリップクリームなど、温度管理が気になる小物を持ち運ぶ用途を想定しており、日常生活に自然に溶け込む保冷バッグとして位置付けられている。
酷暑を前提に進化した水筒カテゴリーの強化策

2026年春夏の新製品において、水筒(真空断熱ボトル)カテゴリーは重要な位置を占める。近年の猛暑を受け、水分補給量そのものが増えていることを背景に、サーモスは「大容量タイプの強化」と「お手入れ性の向上」を軸にラインアップを見直した。
真空断熱ケータイマグ(JOSシリーズ)

キャリーループ付きで携帯性の高さが支持されてきた「真空断熱ケータイマグ(JOSシリーズ)」は、機能とカラーを刷新して登場。今回のリニューアルで最大のポイントとなるのが、全パーツの食洗機対応だ。蓋や飲み口を含め、すべてのパーツを食洗機で洗えるようになり、日常的な手入れの手間を大きく減らした。
キャリーループは指を掛けて持ち運べるだけでなく、使用しないときは折りたたんで収納できる設計を採用。容量は0.55L、0.75L、1.0Lの3サイズ展開で、通学や通勤、外出時など幅広いシーンに対応する。
カラー展開にも変化を持たせた。新たに獲得を目指す女子中高生向けに「ブルーラベンダー」を投入するほか、チャコール、ライトグレー、ライトピンクなど、性別や年齢を問わず選びやすい色をそろえている。
真空断熱スポーツボトル(FJUシリーズ)

スポーツ用途を想定した「真空断熱スポーツボトル(FJUシリーズ)」では、シリーズ最大容量となる2.0Lモデルを新たに追加した。運動時や屋外活動時に必要な水分量が増えていることを踏まえたもので、特に部活動や長時間のスポーツシーンを意識した設計となっている。
2.0Lモデルは、約7.4cmのワイドな口径を採用。大きな氷を入れやすく、内部まで手を入れて洗えるため、容量が大きくなっても扱いやすさを損なわない。蓋は少ない回転数で開閉できるクイックオープン構造を採用し、運動の合間でもスムーズに水分補給が行える。
容量は0.75L、1.0L、1.5L、2.0Lの4サイズ展開。カラーは定番のマットブラック、アイボリーホワイトに加え、女子中学生向けの「ペールミント」、男性向けの「グレーネイビー」など、利用シーンやユーザー層を意識した配色を用意する。
周辺アクセサリーと卓上製品もアップデート


大容量ボトルの需要拡大に合わせ、関連アクセサリーや卓上製品も強化された。水筒を保護するボトルポーチ(APQ/APOシリーズ)には、1.0Lまでの大型ボトルに対応するサイズを追加。中でも「保冷マイボトルポーチ(APQシリーズ)」は、ポーチに入れたまま飲める仕様とし、実用性を高めている。


卓上向けでは、「真空断熱カップ(JTEシリーズ)」にサーモス独自のセラミック加工「セラクリーンコート」を内面に採用した。撥水性が高く、汚れやニオイが付きにくいため、飲み終わった後の手入れが簡単になる。
サーモスの調査によると、2025年の東京では最高気温35度以上の猛暑日が過去最多の29日を記録し、保冷バッグ利用者の約7割が「飲食物がぬるくなった、溶けた」と感じた経験があるという。同社は製品の進化に加え、バッグ内の隙間を減らす詰め方や、「保冷バッグ・イン・保冷バッグ」といった活用方法も提案している。製品設計と使い方の両面から、酷暑への備えを強化する構えだ。




