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チームラボは、「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」 (東京・豊洲) の新エリアとして 「つかまえて集める森」 「運動の森」 を今月22日にオープンする。同エリアのオープンにより、チームラボプラネッツの面積は約1.5倍に拡張される。
オープンに先立ち、報道関係者向けに先行内覧会が開催され、全身を使って遊んできた。そこで本稿では 「つかまえて集める森」 「運動の森」 「学ぶ!未来の遊園地」 の体験レポートをお伝えしていく。
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つかまえて集める森
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「つかまえて集める森」 では、絶滅した動物たちが住まう 「絶滅の森」 の中で、スマートフォンのアプリを使って動物を捕まえ、コレクション図鑑を埋めていく。図鑑の内容は一度捕まえただけではすべてを読むことはできず、合計3回捕まえることで全ての情報が読めるようになる仕組みだ。
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アプリではスマートフォンのカメラを使い、壁の中を歩き回る動物たちに向かって 「観察の矢」 を放つことで、その場所から動物が消え、自分のスマートフォンにコレクションされる。捕まえた動物たちはリリースしなければ次の動物を捕まえることはできないため、アプリから壁に向けてスワイプすることで、壁に戻すことができる。
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床を歩き回る動物たちには、「観察のあみ」 を使って捕まえることができる。アプリから 「観察のあみ」 をスワイプすると足元にあみが現れ、周囲の人と協力しながらあみの中に動物を追い込むようにすることで、動物をコレクションすることができる。
壁や床にいる動物たちは、人々が近づいたり触ったりすると、逃げたり、振り向いたりと何らかの反応を見せる。動物たちとの触れ合いを楽しむことができるのも本展示の楽しみと言えるだろう。
運動の森
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「運動の森」 エリアは、名前のとおり、自分の身体を使って周囲のアートに様々な影響を及ぼすことができるエリアとなっている。
「Autonomous Abstraction」 は、チームラボが 「自立抽象画」 と称する作品で、ひとつひとつの光の点が徐々に近い色同士でまとまっていき、明滅のリズムが整っていくという、蛍の 「引き込み現象」 のようなものを表現した。人々が壁の光に触れるとその部分にある光の色が変わり、その周囲の光に影響を及ぼすという無限の変化をいつまでも楽しむことができる。
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「流れの中に立つ時、渦が生まれる」 は、「Autonomous Abstraction」 と同じように、人々の動きによって雰囲気が徐々に変わっていく作品。目の前には光の滝があり、その滝から流れ出した水が川となって坂の下に流れていくのだが、人々が上を歩き回ることで川の中に渦が生まれていく。
この作品は別の作品に移動するための通路にもなっていて、移動しながら川に渦が生まれていく様子を観察できる。
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ここからは、本格的に身体を使った作品を紹介していく。
一番激しい運動になりそうなのが、「マルチジャンピング宇宙」 。トランポリンのように伸縮する床の上に乗ると、自分の足元に時空の歪みが発生して星くずが集まり、やがて星が生まれる。星の上でぴょんぴょんと飛び跳ねると星が少しずつ成長していき、最後までジャンプし続けることができると星は一生を終え、また星くずに戻っていく。
ジャンプの回数や高さが増すほど星は成長し、最終的にはブラックホールとなって周囲の星や星くずを吸い込み爆発する。
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バランス感覚が求められるのが、「あおむしハウスの高速回転跳ね球」 と 「イロトリドリのエアリアルクライミング」 、そして 「インビジブルな世界のバランス飛石」 だ。
「あおむしハウスの高速回転跳ね球」 の部屋にはたくさんの球が敷き詰められていて、ひとつひとつの球があおむしの体を表現している。同じ色の球を連続して踏んで向こう側に渡ることができると空間全体に光が弾け、たくさんのあおむしが生まれる。
ここで生まれたあおむしは、部屋の外で羽化して蝶になり、「あおむしハウスの群蝶」 という作品になる。蝶は壁をつたって外へと向かっていくが、その途中で人々が触るとパラパラと死んでしまうという儚い作品になっている。
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「イロトリドリのエアリアルクライミング」 は、ロープで天井から吊るされた色とりどりの棒を落ちないように渡っていく作品。人々が乗った棒は強く輝き、心地よい音を周囲に響かせる。
空間の中は群鳥が飛んでいて、人々が乗った棒の近くを群鳥が通ることで、その棒の色に変化する。たくさんの棒に人が乗っていれば、カラフルな群鳥を楽しむことができるはずだ。
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「インビジブルな世界のバランス飛石」 は、人が踏むとインタラクティブに変化する 「バランス飛石」 の上を飛び乗りながら踏んで進んでいく作品。飛石はゆらゆらと水面のように揺らぐ光の上に配置されていて、人々が踏むことで様々な音を鳴らしながら、周囲に光の波を発生させる。
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飛石は端にあるものほど大きくて飛び乗りやすく、中央のものほど小さくてぐらぐらと不安定になっている。複数人が一気に飛石の上を踏むと、たくさんの光が周囲に広がって美しい空間を作り出す。
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「すべって育てる!フルーツ畑」 は、小さなお子さんでも楽しみやすい滑り台のような作品だ。
自らが太陽の光になってすべり台を滑り降りることで、周囲のフルーツを育てることができる。すべり台にはフルーツの種のほかに水ボールやミツバチボールがあり、人々の体にぶつかったボールは勢いよく弾け飛んでいく。
水ボールが種に当たると芽が出て花を咲かせ、ミツバチボールによって受粉が起こると花はフルーツに育つ。さらにフルーツにボールが当たると弾けて種がまかれ、新たな命が生まれる仕組みだ。
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身体を使ってたくさん遊んだあとは、身体を休めつつ、自分で描いた絵が空間に広がっていくのを楽しめる 「グラフィティネイチャー」 がおすすめ。サンショウウオやトカゲなどの生き物の塗り絵に色を塗り、その絵を専用の機械でスキャンすることで、空間の中に自分の描いた絵が現れる。
生き物たちは食物連鎖のルールの中で生きており、サンショウウオはヘビを食べ、ヘビはトカゲを食べ、トカゲはカエルを食べ、カエルは蝶を食べて増えていく。蝶は人々がじっとしていると現れる花の上で増えていくが、花は人々が踏むことで散ってしまうという特徴を持つ。
ちなみに、食物連鎖の頂点に立つサンショウウオは、どの動物にも食べられることはないが、人間に踏まれると徐々に色が抜けていき、最後には死んでしまう。
丸い円の中に自由にイラストを描くこともでき、その円に描かれたイラストは部屋の上から流れ落ちる 「スケッチつぶつぶの滝」 に粒となって流れ落ちる。粒はどんどん集まることで水のように振る舞い、人々の動きや地形によってバラバラに散らばるとボールのように跳ね返るという特性を持つ。
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学ぶ!未来の遊園地
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知的好奇心を刺激する作品が集まっているのが 「学ぶ!未来の遊園地」 だ。
自分が塗った塗り絵を操縦して楽しめるのが 「スケッチ環世界」 。ヒコーキやイルカ、タカ、チョウの塗り絵を塗って専用の機械でスキャンすることで、自分が描いた絵が目の前に立体で出現し、壁の世界に飛び立っていく。
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飛び立ったイラストはスマートフォンのアプリで操作することができ、それぞれの動物 (ヒコーキは人間) の視点で世界を見ることができる。たとえばイルカなら、超音波を使って周囲のものを認識する様子を見ることができ、自分がイルカになったような視点を楽しめる。
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可愛らしいこびとたちと遊ぶことができるのが、「こびとが住まうテーブル」 「こびとが住まう奏でる壁」 「こびとが住まう宇宙の窓」 の3作品だ。
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「こびとが住まうテーブル」 は、テーブルの上にコップやお皿などを置くと、そのものの上にこびとたちが飛び乗ってきて、滑ったり、ジャンプしたりと様々なアクションを見せてくれる。
「こびとが住まう奏でる壁」 では、キノコや羊小屋など、いろいろな形のスタンプを壁にくっつけることで、それらがこびとたちの世界に出現し、色々な影響を及ぼす。
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「こびとが住まう宇宙の窓」 は、光のペンを使って線を描いたり、光のスタンプを押すことで、こびとたちの世界に様々な影響を与えることができる作品。光のペンは複数種類あり、黄色のペンで描いた線はこびとを強く跳ね返し、青色のペンで描いた線はこびとを加速させる。緑のペンで描いたイラストは機械学習の力で形を変えながら動き出し、こびとたちの世界に不思議な形のものを作り出すことができる。
幅広い世代が楽しめる作品がたくさん詰まった新エリアは1月22日にオープン
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今回の体験会を通じて、チームラボプラネッツの新エリアのアートは、見るだけではなく、自ら身体を動かしながら積極的に関わることで、全く新しい楽しさや驚きを感じられるものだと実感した。
「つかまえて集める森」 では、動物を捕まえるたびに新しい発見があり、まるで自分が生態系の一部になったような感覚を味わうことができる。また、「運動の森」 や 「学ぶ!未来の遊園地」 では、自分の振る舞いがアート作品に影響を与え、光や音、色などが次々と変化していく様子を間近で体験できる、インタラクティブな楽しさがあった。
こうした体験型のアートは、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるだけでなく、ひとりひとりが自分なりの方法でアートと関わることで、それぞれ異なる感動や発見を得ることができる未来型の遊び場になっていると感じた。
新しい発見を楽しんだり、アートとの思いがけない出会いに心を動かされたり。感性が刺激される特別な体験を求めて、ぜひ一度足を運んでみてはどうだろうか。
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なお、今回の先行内覧会では 「Vegan Ramen UZU Tokyo」 を試食できた。
スープは、複数の味噌をブレンドした特製味噌ダレに、白胡麻ペーストの濃厚さと燕麦ミルクのほのかな甘みが加わり、奥深いコクとまろやかな味わいを実現。甘さと辛さのバランスも絶妙で、口の中で豊かな風味が広がる。
麺は、北海道産小麦粉と宮崎県綾町産の無農薬全粒粉を使用し、しっかりしたコシと全粒粉ならではの香ばしさが特徴。スープとの相性も抜群で、一口ごとに小麦の風味を楽しめた。
トッピングには、旨みを凝縮したトマトやオクラが彩りを添え、味のアクセントに。全体として、動物性食品を使わないことを忘れるほど満足感のある一杯に仕上がっていた。チームラボプラネッツに遊びに来た際には、こちらも併せてチェックいただきたい。