
TCL JAPAN ELECTRONICSは3月16日、都内で開催した新製品発表会において、4K Mini LEDアートテレビ「A400 Pro NXTVISION TV」シリーズを発表した。
本製品は、テレビを「視聴する家電」ではなく「空間を彩るアート」として位置づけるコンセプトモデルで、3月19日からクラウドファンディングサイト「GREEN FUNDING」にて先行支援の受付を開始する。
絵画のように壁に飾れる4K Mini LED搭載アートテレビ「TCL A400 Pro NXTVISION TV」シリーズ
A400 Proは、従来の「視聴するための家電」としてだけでなく、生活空間を彩る “飾るアート” としての価値も追求した、新しいカテゴリーの4K液晶テレビだ。テレビを見ていないときでも画面を消さず、名画やデジタルアート、時計、環境音などを表示し、部屋の風景の一部として楽しむ使い方を想定している。
ラインアップは43インチ、55インチ、75インチの3サイズ。外観は家具との調和を意識し、厚さ39.9mmの薄型ボディにライトウォールナット調の木目フレームを採用した。付属の専用壁掛け金具を使えば、壁との隙間を約3mmまで抑えられ、まるで絵画のように壁面に自然に溶け込む。
ディスプレイには、量子ドット(QLED)とMini LEDバックライトを組み合わせた「QD-Mini LED」方式を採用。直下型バックライトによるローカルディミングは、55インチモデルで112分割、75Vインチモデルで240分割に対応し、高いコントラストと深い黒表現を実現する。
10億色以上の表示とDCI-P3カバー率93%の広色域にも対応。低反射のHVA方式マットスクリーンにより、178度の広視野角と映り込みの少なさを両立している。
そのほか、55インチ・75インチモデルは4K/144Hz表示に対応し、DLG技術によりフルHD時には最大288Hz駆動が可能。HDMI 2.1、VRR(可変リフレッシュレート)、ALLM(自動低遅延モード)にも対応し、ゲーム用途にも配慮されている。一方、43インチモデルは60Hz駆動で、AI機能や高リフレッシュレートには対応しない。
テレビを視聴しない際には、アートを表示し続ける機能が便利だ。86点以上の世界の名画を収録した「アートギャラリーモード」を搭載しており、ゴッホの『自画像』や『ローヌ川の星月夜』、モネの『グランド・ジャット島の日曜日の午後』などの有名作品を表示できる。マットスクリーンを採用しているため、ディスプレイでありながらも、まるで本物の油絵のような質感を再現できる。
また、作品の一部が動き、自然音が流れる「生きてる傑作」モードを利用することで、同じ風景画でもずっと眺めていられる。
55インチモデル以上では「Gemini AI」を活用したAIアート生成機能も利用可能で、入力したキーワードからオリジナルのデジタルアートを生成して表示できる。同機能を利用したAIアート作品は10万点以上が収録されており、インターネット経由でダウンロードし利用することが可能だという。
そのほか、用意されているアセットのほかにも、ユーザー自身の持つ写真をスマートフォンやUSBを経由してアップロードして表示することも可能だ。暖炉の火や自然の風景など、癒やし効果のある動くコンテンツと音声を流す「リラックスタイム」も用意される。
音響面ではONKYO監修のサウンドシステムを採用。側面配置のスピーカーとDSP処理により音を前方に定位させ、薄型ながら立体的な音場を実現する。Dolby AtmosおよびDTS:Xにも対応する。
なお、本製品は「Google TV」を搭載しているためYouTubeなどオンラインサービスを視聴することが可能だ。また、GoogleアシスタントやAlexaにも対応するほか、AirPlay 2にも対応する。搭載インターフェースは、HDMI 2.1、USB 3.0、USB 2.0、LAN、光デジタルなど。拡張機能は充実している。
Samsung「The Frame」への強力な対抗馬。日本で一定の価値を示せるか
「アートテレビ」というカテゴリー自体はSamsungの「The Frame」シリーズなども有名で、今回のTCLの製品はそれと直接的競合な製品と言える。しかし、日本では同様の製品展開が限られていることから、「A400 Pro」は国内では珍しい存在といえる。
なお、競合となるThe Frame ProはMini LED搭載をうたうものの、実際にはエッジ型バックライトを採用している。一方、A400 Proは直下型Mini LEDによる分割駆動、いわゆる本格的なローカルディミングに対応している。これにより、高いコントラストと深い黒表現を実現し、画質面での優位性を打ち出している点が大きな特徴だ。
TCLが主なターゲットとして想定しているのは、インテリアを重視し、従来のテレビが部屋の雰囲気を損ねていると感じている層だ。特に「黒い画面の塊」が生活空間の質を下げていると考えるユーザーに向けて提案されている。
同社の分析によれば、こうした不満を抱くユーザーは少なくなく、とりわけ主婦(主夫)など在宅時間の長い40代前後の層では、住空間の快適さや美観を重視する傾向が強いという。
また、子どもと過ごす時間を大切にする若いファミリー層もターゲットの一つだ。AIアート生成機能を家族で楽しみ、子どもの想像力を育むコミュニケーションツールとして活用することも想定している。さらに、テレビを視聴していない時間も画面を消さず、デジタル時計や環境音付きのアートを表示して「暮らしの景色の一部」として楽しみたい層にも訴求する。
価格は、43インチが8万9,800円、55インチが14万9,800円、75インチが27万8,000円(いずれも税込)。クラウドファンディングの実施期間は3月19日から5月8日までを予定している。
なお、3月20日から4月18日までの期間、二子玉川 蔦屋家電およびSHIBUYA TSUTAYAにて実機展示を実施。来場者は画質やデザイン、アート表示、音響などを実際に確認したうえで支援を検討できる。
▶︎ GREEN FUNDINGで「A400 Pro NXTVISION TV」プロジェクトページをチェック(3月19日12:00公開)
