地球で、数年に一度発生する「エルニーニョ現象」という現象についてご存知だろうか。これは、太平洋の海水温が上昇することで、日本を含めた世界全体に異常気象をもたらす現象だ。
この現象が発生している年は、世界各地で大雨や大雪が平年に比べて多くなるのが特徴。そして、先に書いた通り、この現象は数年に一度発生するのだが、今年がその「当たり年」ということになる。
スーパーエルニーニョが発生すると、世界各地で異常気象が?
だが今年がエルニーニョ現象なのはまだいいが、今年のエルニーニョ現象は「スーパーエルニーニョ」とも言われる過去最大級の規模になっているとのこと!
NASA(米航空宇宙局)やNOAA(米海洋大気庁)によると、今年のエルニーニョは20世紀最大と言われた1997年〜1998の時に発生した「スーパーエルニーニョ」と同規模かそれ以上になるそうだ。
エルニーニョ現象が発生することで、海水温の上昇は例年1〜2℃程度だが、今年発生しているものはそれを大きく上回り、5℃ほどになる可能性もあるとのこと。
アメリカ公共ラジオNPRによると、今年のエルニーニョ現象では、インドやフィリピンで大規模な干ばつが発生する可能性が指摘されている。
1997年に発生したエルニーニョ現象では大雨や洪水、大雪に竜巻などが世界各地で多数発生した。今年もこれと同様の現象があちこちで頻発する可能性がある。
エルニーニョ現象の日本への影響は?
気象庁ではエルニーニョ現象発生時の日本の天気の特徴を公表している。
エルニーニョ現象が起きた年の気象の特徴は、統計的に以下のことが傾向として言えるようだ。
・平均気温
北日本は気温が低くなるが、それ以外の地域(東日本が特に)は高くなる傾向。
・降水量
全国的に少ないか平年並みになる傾向。
・日照時間
東日本の太平洋側を中心に少ないか平年並みになる傾向。
全国を通して日照時間は少ないものの、暖冬になる傾向が強いようだ。ただ世界的にエルニーニョ現象の観測自体が十分な回数行われていないようなので、統計通りにはならないということだけは注意していただきたい。
[ via NASA / 気象庁:エルニーニョ現象 ]