
SNSを席巻し、数々の配信者のプレイ動画が視聴者を魅了した「スイカゲーム」。そのシンプルさゆえに奥深く、ついもう一戦と熱中させてきた名作の系譜を継ぐ『スイカゲーム ぷらねっと』が2025年12月に発売する。
舞台は、円形の「ぷらねっと (惑星)」。ルールは前作とほとんど同様だが、今作では、外周を飛び回るポッピィーから360°好きな角度からフルーツを落とし、大きく “シンカ” させながらスイカを作り、ハイスコアを狙う。
発売に先駆けて、本作の報道関係者向け先行試遊会が開催され、ひと足先に遊んできた。本稿では、『スイカゲーム ぷらねっと』のプレイフィールなどご紹介したいと思う。
『スイカゲーム ぷらねっと』2025年12月に発売決定
『スイカゲーム ぷらねっと』は、累計1,200万ダウンロードを突破し、多くのアワードを受賞するなど、社会現象を巻き起こしたカジュアルパズルゲーム『スイカゲーム』の新作タイトルだ。前作の「同じフルーツをぶつけてシンカさせ、スイカを作りながらハイスコアを目指す」というシンプルなルールを受け継ぎつつ、奥深さと遊び心を加えた作品となっている。
開発チームは、「資産価値(ゆるさ)を守る」「ユーザーの期待を超える」「フィードバックを謙虚に受け止める」という3つの開発指針を掲げている。これに基づき、前作の特徴だったシンプルなルールや低価格、時間制限のない遊びやすさなどを維持しながら、新しい体験を生み出す要素を追加している。
最大の特徴は、円形ステージ「ぷらねっと」の導入だ。プレイヤーは惑星の外周を飛び回るポッピィーを操作し、360°好きな位置にフルーツを落とせるようになった。これにより、従来よりも自由度が増し、戦略的にハイスコアを狙えるようになっている。
また、一定回数のシンカを重ねることで突入する “超シンカ” タイムが新登場。BGMやビジュアル演出が派手に盛り上がり、ボーナススコアを稼ぐチャンスが生まれる。さらに、理不尽なゲームオーバーを防ぐリカバリー機能も追加され、プレイヤーが数秒以内にフルーツを元の位置に戻せばゲームを継続できるようになった。
シリーズ初となる協力プレイ機能も大きな進化点だ。Nintendo Switch 2の「おすそわけ通信」に対応し、本体を持ち寄ることで最大4人までのローカル協力プレイが可能となる。しかも、Nintendo Switch 2とソフト1本があれば、他のプレイヤーはソフトを持っていなくても一緒に遊ぶことができる。
このほかにも、スキンによる見た目のカスタマイズや、統計データの閲覧も可能になるなど新要素を備える。
対応プラットフォームは、Nintendo Switch 2およびNintendo Switch。Nintendo Switch 2向けは300円、Nintendo Switch向けは240円で提供する(どちらも税込)。両バージョンの違いは、おすそ分け通信による最大4人の協力プレイが利用できるかどうかのみで、グラフィック品質などに差はないとのことだ。
『スイカゲーム ぷらねっと』でスイカ作りに挑戦
『スイカゲーム ぷらねっと』についての説明を受けたあと、早速本作をプレイ。
基本となるルールは前作と変わらず、同じフルーツ同士をくっつけることで、画面右下の図のとおりにフルーツが “シンカ” していく。最終的にスイカまでシンカし、スイカ同士をくっつけるとステージ上から消える仕組みだ。ステージからフルーツがはみ出してしまうとゲームオーバーで、その時点での最終スコアを競う。
大きな変化は、ステージが円形になったこと。これにより、外周360°のどこからでも好きな角度でフルーツを落とせるようになった。ステージ中央には重力のような力が働いており、落としたフルーツは徐々に中心へと引き寄せられていく。
この「重力」が本作の重要なポイントのひとつだ。前作ではバケツ型のステージだったため、上に積まれたフルーツをシンカさせるうちに、下層のフルーツへアクセスするのが難しかった。しかし今回は、さまざまな角度からフルーツを落とせるようになったことで、シンカの組み合わせを狙いやすくなっている。
これならスイカを作るのも簡単なのでは……?と思いきや、実際にプレイしてみるとそうはいかなかった。ナシが大量発生してしまったり、メロンのデカさに苦戦したりと、スイカを作る前にあえなくゲームオーバーに。
試遊では4回ほど挑戦する機会があったが、結局スイカを完成させることは一度もできなかった。スイカを作るまでの難しさは、前作と同じくらいに感じられた。
また、フルーツが中央に引き寄せられる性質のため、シンカによってフルーツの位置が変わるときに、大きなフルーツたちのすき間に小さなフルーツが入り込んでしまうことがある。これがステージのあちこちで同時多発的に起こると大きなフルーツ同士をくっつけづらくなり、いとも簡単にスペースが埋まってゲームオーバーになることが多かった。
まだコツはつかめていないが、大きい順から小さい順になるようにフルーツを落としていくと、小さいフルーツが残りにくくなり、大きなフルーツが増えても比較的安定してプレイできる印象だった。
ちなみに、今回は円形ステージの面積は広くなったように見えて実は若干狭くなっているとのこと。それでも広く感じられるのは、やはり360°好きな角度からフルーツを落とせるようになったからだろう。また、一時的に不要なフルーツを置いておくことも割と自由にできるので、前作よりもフルーツをシンカさせやすくなっているのではないだろうか。
本作ではゲームオーバーになるまで少しだけ猶予が設けられている。というのも、ステージ内はフルーツジュースのような液体で満たされているのだが、この液体の表面張力により、フルーツがはみ出しても数秒は耐えられる仕様になっている。
この間に急いでフルーツ同士をくっつけてステージ内を整理したり、今持っているフルーツではみ出しているフルーツを少しだけ押してあげるなど、色々なやり方でゲームオーバーを回避することが可能。はみ出しているフルーツは「!」マークが表示され、苦しそうな表情に変化しているので、どのフルーツに対処すればいいのかは一目瞭然だ。
また、本作からの新要素として “超シンカ” タイムがある。フルーツ同士をくっつけていくと、画面右下のシンカの図の部分が徐々に液体で満たされていき、フルになると ”超シンカ” タイムになり、スコアを一気に伸ばすことができるチャンスとなる。
“超シンカ” タイム中はステージがキラキラと輝いてBGMが変化し、フルーツの表情も楽しげなものに変化するため、プレイヤー側もテンションMAXでプレイできる。
ただし、“超シンカ” タイムは一定時間フルーツ同士がくっつかないと終わってしまうほか、急いでフルーツをくっつけようとするとミスする原因にもなってしまう。あえて急がず、慎重にプレイするというのも戦略のひとつと言えるだろう。
なお、プレイ中のゆる〜いBGMは前作と全く一緒で、これまでと同じ雰囲気でフルーツをくっつけて遊ぶことができるはずだ。
最大4人でプレイ。シンプルゆえに面識がない人たちとも笑いながら遊べる
本作はNintendo Switch 2の「おすそわけ通信」に対応しており、ローカル通信で最大4人での協力プレイができるように。おすそわけ通信の親機になれるのはNintendo Switch 2のみだが、残りの3人はNintendo Switchからも参加でき、ソフトを持っていないプレイヤーとも遊ぶことができる。
今回の試遊会では、2チームに分かれて協力プレイを実施し、筆者は2番目のチームで参加することになった。1チーム目は見事な連携力でどんどんフルーツをくっつけていき、メロン(スイカのひとつ前の段階)まで登場したのだが、残念ながらここでステージからフルーツがあふれてゲームオーバー。
そして、いよいよ筆者が参加する2チーム目の順番に。前のチームの知見を活かして慎重にフルーツをくっつけていくつもりだったのだが、2人で同じ場所に別のフルーツを置いてしまうなど細かなミスが続き、最後には筆者のミスもありゲームオーバー。メロンさえ作ることができず、完全に戦犯となってしまった。協力プレイにおいては、状況によって長く続くこともあれば、あっという間に終了ーー、なんてこともよく起こりそうだ。
協力プレイ中には、同じフルーツを持った人同士が近い場所に置こうとすると、フルーツがステージの中央にたどり着く前に合体して別のフルーツになってしまうことがある。これがミスの原因になりがちなので、きちんと声を掛け合ってプレイすることがとても重要だ。
ちなみに、今回は片方のチームがプレイしている間は別のチームがその様子を見守る方式でのプレイとなったのだが、プレイしている側だけでなく、見ている側からも「おお〜!」「いける!」とたびたび声が上がるなど、会場は大盛り上がり。大人数のパーティーなどでテレビなどに画面を出してプレイしても、会場にいる全員が楽しめそうだと感じた。
スマホ版も開発中。オンライン通信での協力プレイにも期待したい
『スイカゲーム ぷらねっと』は、社会現象を巻き起こした前作の “気軽にゆる〜く遊べる” 魅力をしっかりと受け継ぎながら、ゲームとしての奥深さや快適さが大きく進化した新作だ。基本ルールは同じく「同じフルーツ同士をくっつけてシンカさせる」ものだが、円形ステージの採用により、これまでとはまったく違う戦略性とテンポ感が生まれている。
新要素の “超シンカ” タイムでは、短時間で一気にスコアを稼ぐチャンスが訪れるため、プレイヤーの判断力と反射神経がより試されるようになった。さらに、ステージの表面張力によって、ゲームオーバー直前にほんのわずかな粘りが効くようになり、「もうちょっとでスイカだったのに!」というスリルと達成感がよりドラマチックに感じられる。
また、本作では最大4人での協力プレイにも対応。フルーツをうまく連携してシンカさせたり、思わぬハプニングで笑いが起きたりと、1人プレイとは違った楽しみ方ができる。家族や友人と並んでプレイすれば、スコアだけでなく笑顔の数も増えるはず。
発売は今年12月を予定しており、現在は最終調整の段階にある。具体的な発売日はまだ明かされていないが、年末年始の帰省シーズンには十分間に合いそうだ。自宅や実家で家族と一緒にワイワイ遊ぶには、まさにぴったりのタイミングだろう。
現時点ではローカル通信のみの対応となっているが、今後のアップデートでオンライン通信に対応すれば、配信や実況プレイでも大きな盛り上がりを見せそうだと感じる。ちなみに、開発チームによるとスマートフォン版の展開も視野に入っているとのこと。より多くの人が気軽に楽しめるようになる日も近そうだ。
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※画像は開発中のものです
