
Steamクライアントが、ついにApple Siliconにネイティブ対応した。Valveは6月12日(米国時間)、Steamクライアントのベータ版を更新し、Apple Silicon (M1以降) を搭載したMacにおいて「Steam」のクライアントアプリとヘルパーがネイティブで動作するようになった。
Steamクライアントの多くの画面はChromium Embedded Framework (CEF) を使って構築されており、UIの柔軟な構築やWeb技術の活用できるというメリットがある反面、CEFも含めてすべてをRosetta 2経由で動作していたため動作が重くなりがちだった。
今回のアップデートで、Steamはユニバーサルアプリ (IntelとApple Silicon両対応) に。起動も速くなり、ストアページやコミュニティの表示もスムーズになった。なお、Appleシリコンが登場したのは2020年であることから、対応までに実に5年ほどかかったことになる。
実際に試してみたところ、ライブラリの読み込みやタブの切り替えが体感的にもわかるレベルでかなり速くなっていた。
現状はベータ版での対応となり、今後正式ローンチが行われるものと予想される。ベータ版を試したいなら、以下の手順で設定する必要がある。
- Steamを起動
- メニューの「Steam > 個人設定 > インターフェース」を開く
- 「クライアントベータへの参加」 で「Steam Beta Update」を選ぶ
- Steamを再起動して、約230MBのアップデートを適用
- アクティビティモニタのCPUタブでSteamの「種類」が「Apple」になっているかを確認する
ちなみに、先日開催されたWWDC25で、次期macOSの「macOS Tahoe(macOS 26)」がIntel Macの最後の対応バージョンになると発表していた。さらに、Rosetta 2もmacOS 27までで段階的に廃止される見込みであることから、遅かれ早かれApple Siliconへのネイティブ対応が必要だった。
Mac向けのタイトルは決して多いわけではないが、Steamの動作の快適さは、ゲームをプレイする上でとても重要な要素。早期の正式リリースが待たれる。
(画像:Steam)