ソースネクスト 「AI本格翻訳」 発売。オフライン環境で利用できるAI翻訳ソフト、日英以外の言語も今後対応予定

ソースネクストは、AI技術を利用したオンライン翻訳ソフト 「AI本格翻訳」 を11月21日(木)に発売する。料金体系は買い切り制で、価格は19,800円(税込)。ソースネクストの公式サイトや、Amazon.co.jp楽天市場などのECサイトで販売を行う。

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ソースネクストのオンライン翻訳ソフト 「AI本格翻訳」 11月21日に発売

ソースネクストは、これまでポケトークやオートメモなど “言語” に関するソフトウェアやハードウェアをさまざまな手がけてきたなか、そのラインアップに 「AI本格翻訳」 が加わるかたち。ポケトークは会話に特化したサービスになっていたが、「AI本格翻訳」 はテキストの翻訳に特化したサービスになっている。

翻訳できるものはテキスト、ファイル、画像の3種類。このうちのテキストは、翻訳ソフトにコピー&ペーストで入力し翻訳させる仕組み。ファイルは翻訳したいファイルを翻訳ソフトに取り込むことで翻訳後のファイルを出力する。また、画像の翻訳はOCR機能を利用し、画像内に含まれるテキストを翻訳する仕組みになっている。

本サービスは基本的にオフライン環境で動作できる環境になっている。ソースネクストが業務で翻訳サービスを利用している人にアンケートをとったところ、7割以上の人がオンライン翻訳サービスを利用していて、8割以上の人が翻訳精度に満足していたという。一方で、全体の3割、大企業で言えば5割のユーザーが情報漏洩を懸念しているという結果が出た。そして大企業のうち55%がオンライン環境で駆動する翻訳サービスの利用を制限しているという状況も浮き彫りになった。

そこで今回の 「AI本格翻訳」 は、Google翻訳に匹敵する翻訳精度をオフライン環境で動作できるようにした。情報漏洩を気にせず使えるだけでなく、ネット環境が弱いところでも安定的に利用できるのがひとつのポイントだ。

オフライン環境での動作となると翻訳精度が低くなりがちだが、ソースネクストの調査によればGoogle翻訳のBLEUスコアが28.28であるのに対して、「AI本格翻訳」 は26.9。他社のオフライン翻訳サービスを圧倒する結果になったという。

本サービスは、現状では日英翻訳に特化したサービスになっており、Windows環境で快適に動作するようにチューニングされている。対応OSはWindows 10およびWindows 11で、ファイルを翻訳する際にはMicrosoft Officeがインストールされていることが利用条件となっている。対応形式は.doc / .docx / .xls / .xlsx / .ppt / .pptx / .pdfの7種類。指定したフォルダのなかにファイルを格納すると、自動で翻訳してくれる 「自動ファイル翻訳」 機能も用意されている。

なお、オフライン環境でのAIサービスといえばNPUやGPUなどを駆使するイメージもあるかもしれないが、本サービスはCPUでの動作を基本としているため、高い性能を持ったGPUやNPUを搭載していないPCでも利用することが可能だ。

ソースネクスト株式会社 代表取締役社長 兼 COO 小嶋智彰氏

「AI本格翻訳」 は、ソースネクストが立ち上げた研究チーム 「ソースネクストAIラボ」 が開発した技術が使用されている。同ラボがカバーする分野は、生成AI/文書/画像/エッジコンピューティング/翻訳/音声認識などがあり、これらはポケトークやオートメモなどでも使用されているという。

発売時点における対応言語は、英語と日本語の2言語のみとなっているが、今後ユーザーからの声や反響に応じて他言語の対応も検討しているという。また、2025年3月頃にはユーザー辞書機能も搭載し、パーソナライズされた翻訳も可能にしたい考え。

まずは11月21日より個人向けパッケージが販売開始となり、今月29日には法人向けのパッケージの販売も行う予定。

また、日英以外の言語に対応した際には国外での販売も視野に入れており、販売目標としては2027年3月までに5万本、売上ベースでは10億円を目指すとしている。

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