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シャープ、新EVコンセプト「LDK+」第2弾発表。クルマを「もう一つの部屋」に〜2027年度に市場参入を目指す

シャープは、電気自動車(EV)コンセプトモデル「LDK+(エルディーケープラス)」の第2弾を発表した。テーマは「Part of your home(あなたの家の一部)」で、クルマを移動手段としてだけではなく “もう一つの部屋” として活用する新たな提案だ。

シャープは2027年度のEV市場参入を目指して開発を進めており、新モデルは10月30日から東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025」にて初公開する。

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クルマを住空間として使う

シャープは、クルマが保有時間の約95%を停車状態で過ごしている点に注目した。「LDK+」はその “止まっている時間” を有効活用し、リビングや書斎のように使える空間を目指している。

今回の第2弾モデルは、鴻海科技集團(Foxconn)のEV「Model A」をベースに開発。コンパクトなミニバンサイズながら、車内空間を広く取った設計になっている。

車内では、運転席を後ろ向きに回転させることで後席と対面でき、リビングのように使える。センターコンソールにはテーブルやプロジェクターを内蔵し、後部にスクリーンを下ろせばシアタールームやリモートワークスペースにも変化する。

AIが照明や温度を自動で調整し、快適な環境を保つ。1人でリラックスするパーソナル空間としても利用できる。

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家電技術を生かした「シャープらしいEV」に

「LDK+」の中核となるのは、シャープ独自のAIoTプラットフォームだ。車内と家庭の家電をつなぎ、生活リズムに合わせて照明や空調を自動で制御する。また、V2H(Vehicle to Home)システムにも対応し、車の電力を家庭に供給したり、太陽光発電や蓄電池と連携したエネルギーマネジメントを実現する。空気清浄にはシャープのプラズマクラスター技術を採用。走行中も停車中も、快適な空気環境を維持する。

シャープは、鴻海のSDV(ソフトウェア定義型自動車)技術と自社のAI技術を組み合わせ、ソフトウェアの更新で車の機能を進化させる仕組みを構築。家電メーカーならではの発想で、車を 「アップデートできる空間」へと変える。

同社は、経験豊富な自動車技術者を中心にした「I-001プロジェクトチーム」を設立し、事業化体制を強化。Japan Mobility Showでは、鴻海の関潤CSOからのメッセージの発信も予定されており、両社の協業がEV事業の鍵になる見込みだ。

(画像提供:シャープ)