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まるでトールハンマー!「ROG MJOLNIR」 の斜め上の発想がASUSらしすぎてジワる

ASUSは台湾・台北で開催された 「COMPUTEX 2024」 で、ポータブル電源 「ROG MJOLNIR」 の実機をゲーミングブランド 「ROG」 のブースで展示した。

今回筆者は現地台湾を訪れ、「COMPUTEX 2024」 のROGブースで本製品の詳細や実機をチェックしてくることができたので、レポートとしてお伝えする。

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トールハンマー?エレキテル?な見た目の「ROG MJOLNIR」 。頭の上に載っている棒はまさかの懐中電灯

まず 「ROG MJOLNIR」 について、簡単に説明しておこうと思う。本製品は今年の4月1日 (エイプリルフール) に製品が発表されたものの、北欧神話に登場する雷神トールが持つハンマー 「MJOLNIR (ミョルニル) 」 という名称と、まさにハンマーの持ち手のような棒が本体から伸びたデザインがあまりにもユニークだったことから、多くのユーザーがエイプリルフールネタだと受け止めていた。

しかし、翌日4月2日にXのROG Globalアカウントが 「NOT AN APRIL FOOLS’ JOKE」 と書かれた画像を公開し、「COMPUTEX 2024」 でさらなる詳細を発表すると案内したことから、製品化が確実になったという経緯がある。

そんな 「ROG MJOLNIR」 の実機が上記写真。ROGブランド初のポータブル電源で、大きなバッテリーボックスに、上に伸びる謎の棒。見た目はまさにトールハンマー……だが、個人的には江戸時代に平賀源内が医療器具として開発した静電気発生装置 「エレキテル」 のようにも見えた。

ASUS JAPANの広報担当者によると、グローバルにおける呼称は 「ROG MJOLNIR」 で決定しているものの、「ROG MJOLNIR」 の日本での呼称は現時点では確定しておらず、ゲーム作品などでよく見かける 「ミョルニル」 か、MARVEL作品のヒーロー 「マイティ・ソー」 が持つハンマーとして有名な 「ムジョルニア」 などが想定されているという。

筆者としてはこれまでプレイしてきたゲームで 「ミョルニル」 呼びが多かったことから、ぜひ 「ミョルニル」 になってほしいなと個人的には思っている。余談だが、「ミョルニル」 は古ノルド語で 「粉砕するもの」 を意味する言葉で、投げても必ずターゲットに当たり、そして再び手に戻ってくるとされる。英語名は 「トールハンマー」 だ。

「ROG MJOLNIR」 はポータブル電源ということで、あらかじめ本体を充電しておくことで、スマートフォンなどの各種デバイスを充電できるのはもちろん、消費電力の大きな家電製品にも電力を供給できる。

内蔵電池は、一般的なリチウムイオン電池に比べて長寿命かつ安全性の高い 「リン酸鉄リチウムイオン電池」 を使用している。バッテリー容量は768Whと超大容量で、停電時でも 「GeForce RTX 4080」 を1時間動作させることができるという。一般人には全く伝わらなさそうな尺度ではあるものの、ゲーマーのユーザーを多く抱えるROGならではの表現方法で、あまりにもROG (ASUS) らしくて思わず笑ってしまった。

そして多くのユーザーが気にしているであろう、本体中央から上に伸びる 「棒」 。この棒の正体は、実は充電式の懐中電灯だ。本体天面の中央はQi 2.0規格に対応したワイヤレス充電器になっていて、この部分に懐中電灯のお尻をくっつけておくことで、ワイヤレスでバッテリーが充電される仕組み。AppleのMagSafeにようにマグネットでくっつくようになっているので、簡単には倒れないはず。

ちなみに、ワイヤレス充電パッドは懐中電灯だけでなくスマートフォン等のワイヤレス充電にも利用できる。前述のマグネット式の吸着によって、iPhoneシリーズも効率よく充電することが可能だ。

製品正面には、リアルタイムの電力消費やバッテリー残量が表示されるLCDディスプレイで搭載されている。充電用のポートは、USB Type-Cが2口、USB Type-Aが2口。そして、ACコンセントを4口備える。Type-Cポートは最大100Wの電力供給が可能だ。

製品背面にはソーラーパネルを接続できるポートが用意されていて、キャンプなどの屋外でのアクティビティ時に太陽光から電力を生み出して使用できる。

今回のCOMPUTEXは、生成AIやAI PCに関する注目度の高まりを受けて来場者がかなり多かったように感じたが、そのなかでも中心的な存在となったASUSのブースには例年どおり、あるいは例年以上の来客があったように思う。そのなかでも割とひっそり展示されていた 「ROG MJOLNIR」 だが、話題を呼んだ製品ということもあってか多くの来場者がチェックしていた。

気になるのは日本での販売価格、スペックから考えるとそれなりの金額になりそうだが、停電時でも 「GeForce RTX 4080」 の稼働を止めたくないという方にはピッタリの商品なのかもしれない。

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(取材協力:ASUS JAPAN)