これまではケーブルに繋いで充電していたスマートフォンだが、ワイヤレス充電器の登場のおかげで、現在はケーブルレスで充電できるようになった。
ワイヤレス充電器は、手軽に充電を始められるのが最大の魅力。
家に帰ってきたときに、充電パッドの上にスマホをポイっと置くだけで充電が開始される。また、充電ケーブルをなくすことでデスクの上をスッキリさせることができるというのもポイントだ。
ワイヤレス充電器を使えば、今まで以上にスマートにスマホを使うことができるようになる。そういう意味では、”スマートさ”を求めるユーザーのためのアイテムと言ってもいいかもしれない。
ただし、この”スマート”さを極めたいのなら、ワイヤレス充電器にもある程度の機能や高いデザイン性も求めたいところ。
今回は、これらを両立できるワイヤレス充電器「TORRAS C1 Wireless Charger」のサンプルを提供してもらったので、同製品を使ってみた感想などを紹介していきたい。
7.5Wの高速ワイヤレス充電に対応した数少ない製品のひとつ
「C1 Wireless Charger」は、中国の深センに拠点をおくTORRASというメーカーの製品だ。
TORRASは、Amazonなどを中心に、iPhoneやスマホ関連製品を販売している会社。最近では、スマホ用ワイヤレス充電器を複数種類販売しているが、今回紹介する「C1 Wireless Charger」はそれらの上位モデルにあたる。
まずは「C1 Wireless Charger」の製品本体をチェックしていこう。
「C1 Wireless Charger」の第一印象は「スタイリッシュ」。ワイヤレス充電器といえば、ガジェット感のあるデザインが採用されていることが多いが、「C1 Wireless Charger」はどちらかというとオシャレ路線。
パッドはプラスチック素材だが、その周りの縁には光沢のある金属素材が採用されている。
そして、充電パッド中央には銃の標準器のようなドットパターンがあるが、これはスマートフォンが滑らないように固定するためのもの。ゴム素材が使用されており、振動などでスマホが滑り落ちることを防いでくれる。
充電パッドの背面にも滑り止めが配置されている。丸く円を描いているのがゴム製の滑り止めで、充電器自体が動いてしまうのを防止する。同充電器はかなり軽いため、この滑り止めの存在は地味に重要だ。
充電器の大きさも手にすっぽり収まるほどで、机の上に置いておいても邪魔になることはない。おそらく高速ワイヤレス充電に対応する充電器の中でかなりコンパクトな部類に入るのではないだろうか。
充電中は、パッドと縁の間に仕込まれたLEDライトが光る仕組みになっている。スマホを置くと白く点滅し、充電中であることを示し、充電が完了すると自動的に充電が終わり、LEDライトも消灯する。ワイヤレス充電に対応しないデバイスを乗せた時は点灯しない仕組みとなっている。
電源は同梱のmicroUSBケーブル経由で供給する。市販のUSB給電器やPCに接続することで給電することができるが、同製品は高速ワイヤレス充電に対応(後述)しており、同仕様を利用するには急速充電規格「Quick Charge 3.0」に対応したUSB給電器が必要なので、持っていない方は別途購入が必要なので注意。
iPhoneは7.5W、Androidは最大10Wでワイヤレス充電が可能
現在、ワイヤレス充電の主流はワイヤレス充電規格「Qi(チー)」を利用したもので、一般的なワイヤレス充電器は5W出力、高い出力を持っているものは15W出力に対応している。
ワイヤレス充電器は出力が大きければ、それだけスマホの充電速度も速くなる。だが重要なのは受電側、つまりスマートフォン側も高速ワイヤレス充電に対応しているか、ということ。
「C1 Wireless Charger」は最大10W出力に対応しており、SamsungのGalaxyシリーズなど対応デバイスを急速充電することが可能だが、「C1 Wireless Charger」がTORRASのワイヤレス製品の中で上位モデルたる所以は、iPhoneの高速充電に対応している点にある。
「iPhone 8」シリーズや「iPhone X」は最大7.5Wの高速充電をサポートする。しかし、Apple製品の場合はQiに準拠していながらも独自ワイヤレス充電仕様が採用されているため、7.5W以上の出力を持っている充電器であっても7.5W高速ワイヤレス充電ができるわけではない。
上記の理由で、まだまだiPhoneの高速ワイヤレス充電に対応した製品は少ないのが現状。「C1 Wireless Charger」は同仕様に対応しているため、通常より速くiPhoneを充電することができる。これだけで、同製品が優秀であることがわかる。
ただし、高速ワイヤレス充電をあまり期待しすぎるのも禁物。というのも7.5Wの高速ワイヤレス充電は、そこまで劇的に充電速度が早くなるわけではないからだ。
バッテリー残量が20%以下になった「iPhone X」をワイヤレス充電してみたところ、5W出力の充電器では約4時間から5時間ほどかかった。対する7.5W出力対応充電器に変えたところ20分から40分短縮することができた(5W充電器はBelkin Boost↑Up Qi Wireless Charging Pad (5W)を使用)。
しかし、バッテリーを早く充電するという点に関しては、依然として有線充電の方が圧倒的に早く、2時間から3時間程度でバッテリーをフルにすることができる。あくまでもワイヤレス充電の利点は手軽さであって、充電の速さではないということを頭に入れておこう。
とはいっても、ワイヤレス充電は実生活においてとても魅力的だ。前述したように、家に帰ってきたときにとりあえずスマホを充電器に置いておけば、自動的にバッテリーが充電される。
さらに、充電中にスマホを使いたくなってもケーブルを外す作業は必要なく、不要になったらまた充電パッドに戻すことで、家事をしている間やお風呂に入っている間にある程度バッテリーは充電されているはずだ。
我々人間の生活はテクノロジーの進化によって、未だかつてないほど「スマート」になりつつある。
余計なものを極力減らし、少ない手間で1日の生活を終える。その一つの方法として、ワイヤレス充電器はきっと役立つだろう。
この手軽さをまだ体験したことのない方はぜひ「TORRAS C1 Wireless Charger」で試してみていただきたい。
同製品はAmazonや楽天、Yahoo!ショッピングのスマホラボセレクション店で販売中。価格は店舗ごとに異なるが、Amazonでは5,980円(税込)で販売中だ。