3月12日、楽天と日本郵政は資本・業務提携することを発表した。物流やモバイル、DX (デジタルトランスフォーメーション) など幅広い分野において、連携を強化することを目的としている。
楽天と日本郵政が資本・業務提携に合意
今回の資本・業務提携による両者グループ間の環境強化のため、日本郵政は楽天に対して1,500億円を出資。楽天の株式8.32%を取得する。
楽天は2020年に日本郵便(日本郵政傘下)と戦略的提携を締結していたが、今回の資本提携によって楽天と日本郵政は、以下の業務提携を行う。
物流
- 共同の物流拠点の構築
- 共同の配送システム及び受取サービスの構築
- 日本郵便及び楽天の両社が保有するデータの共有化
- 新会社設立を含む物流DXプラットフォームの共同事業化
- RFC (楽天フルフィルメントセンター) の利用拡大及び日本郵便の
ゆうパック等の利用拡大に向けた、日本郵便・楽天両社の協力・取り組み
モバイル
- 郵便局内のイベントスペースを活用した楽天モバイルの申込み等カウンターの設置
- 日本郵便の配達網を活用したマーケティング施策の実施
DX
- 楽天グループから日本郵政グループに対するDXに精通する人材の派遣
- 楽天グループによる日本郵政グループのDX推進への協力
また、両社グループは以下の事項について業務提携を検討しているとのこと。
金融
- キャッシュレスペイメント分野等での協業
- 保険分野での協業
EC
- 物販分野での協業
ちなみに楽天は日本郵政のほか、中国ネット大手の騰訊控股(テンセント)の子会社や米ウォルマートなどからも第三者割当増資で資金を調達している。調達した資金はモバイル事業にあて、5Gの通信設備へ投入するとのことだ。