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楽天、「第4のキャリア」を目指し総務省に申請書を提出 設備投資額の少なさに懐疑的な声も

楽天は昨年12月、国内の携帯電話事業に参入する方針であることを明らかにした。

現在、国内では主にNTTドコモ、KDDI(au)、SoftBankの3社が同事業を展開しているが、それに楽天も進出。自ら通信網を提供し、第4のキャリアを誕生させることを目論んでいる。

そして本日26日、楽天は電波の割り当てを求める申請書を総務省に提出したことがわかった。”第4のキャリア”になるため、いよいよ本格的に動き出したことになる。

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楽天が総務省に申請書を提出、”第4のキャリア”を目指す

申請書には、提供する通信網の整備計画の他に、見込める契約者数の数や業績見通しをまとめた収支計画が記載されているとのこと。この申請書を元に、総務省が事業の継続性などを審査し、許可するかどうかを検討する。

楽天は、国内携帯事業を展開することで、市場全体の10%のユーザー(約1500万人)を獲得することを目標にしているとのこと。主に、自社で提供しているポイントサービスやネット通販領域を生かすことで、顧客獲得につなげる計画だ。

寡占市場となっている国内携帯電話市場に、新規参入者が現れることで、価格やサービス面で競争が激しくなり、最終的にユーザーにメリットがもたらされる可能性がある一方で、一部からは懐疑的な声も挙がっている。

その声とは、「楽天の設備投資額が十分ではない」ということ。楽天は金融機関から、最大6,000億円を借り入れ、それらの資金を設備投資に充てる計画。しかし、国内の大手3社が毎年4,000億円以上の設備投資を行なっている現状から、楽天の設備投資額では不十分であると指摘されている。

これについて、楽天は旧世代(3G以前)の通信網に対する整備に投資する必要がなく、大手三社とは状況が異なるとの認識を持っているようだ。また、AIなどのIT技術を利用することで効率よく整備を進めることができるとも考えている。

ただし、全国に基地局を設置するには時間がかかる見通しで、整備が完了するまでの間はNTTドコモなどの大手キャリアから通信網を一時的に借りる交渉を行う必要があるとのこと。交渉はまだ始まっておらず、各社がどのような条件を提示するのか、実際に合意に至るのかどうかにも注目が集まっている。

楽天が携帯電話事業に参入することで、同社が提供しているMVNO事業「楽天モバイル」のサービスが終了するのかどうかは、現段階では分かっていない。NHKニュースによると、楽天の三木谷社長は今月13日の記者会見で、「基本的に格安スマホ事業のユーザーは、システム的な準備が整いしだい、順次新サービスのほうに移ってもらう」と発言しているとのこと。

「楽天モバイル」は140万人以上が利用するサービスで、多くのユーザーに影響する可能性がある。もちろん、昨年11月に買収した「FREETEL SIM」のユーザーも、おそらく新サービスへの移行が必要になると予想される。現状の料金体系で新サービスを利用することができるのかなど、一部からは疑問の声が挙がっている状態だ。

しかし、一方で携帯電話事業に参入することで、他社から通信網を借りて運営するMVNO事業よりも採算性が高まり、さらに料金プランの自由度を高めることができると、楽天は期待をしている。

楽天の新規参入によって競争の激化が予想される今後、日本の携帯電話市場がどのように変化するのか、影響も大きいだけにこれからの情報に注目していきたい。

[ via NHKニュース ]

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[ img via 楽天 ]