
FCNTは17日、「FCNT 2025年夏 新製品発表会」を開催し、フィーチャーフォン市場におけるロングセラーシリーズ「らくらくホン」の最新機種「F-41F」を2025年8月上旬以降にNTTドコモから発売すると発表した。
約6年ぶりとなる「らくらくホン」最新モデルが登場

「F-41F」は、前モデルの登場から約6年ぶりで、かつシリーズ通算で21機種目となる「らくらくホン」の最新モデル。長年のユーザーに寄り添うプロダクト哲学を受け継ぎながら、細やかな機能強化を積み重ねた。


F-41Fの最大の特徴は、「変化よりも継続を重視」したインターフェース設計だ。長年のらくらくホンユーザーにとって親しみのあるメニュー画面を踏襲しつつ、物理ボタンの配置やサイズ、凸型の形状などを最適化し、より押しやすく操作しやすい設計に仕上げた。

3件まで登録できるワンタッチダイヤル機能により、よく連絡する相手への発信もスムーズに行える。ディスプレイまわりも進化しており、サブディスプレイの大型化により、時計や歩数計などの表示がより見やすくなった。フォントにはユニバーサルデザインを意識した「UD新丸ゴ」を採用しており、読みやすさに対する配慮も徹底されている。

プロセッサ (SoC) には、Snapdragon 210を搭載。RAMは1GB、内蔵ストレージは8GBと、スマートフォンと比較すればミニマムだが、必要十分な機能を安定して提供するには十分な構成といえる。外部メモリとしてはmicroSDHC(最大32GB)に対応しており、写真やアドレス帳データなどのバックアップ用途に活用できる。
通話関連の機能も、フィーチャーフォンらしく高い完成度を誇る。2つのマイクで周囲の雑音を抑制する「スーパーダブルマイク」と、通話中の環境音に合わせて相手の声の聞き取りやすさを自動で調整する「はっきりボイス」により、屋外や騒がしい場所でも快適な通話が可能だ。着信音も大音量に対応しており、聴力に不安を抱えるユーザーでも着信に気づきやすいよう設計されている。

セキュリティ機能もこのモデルの注目点だ。電話帳に登録されていない番号からの着信時には、相手側に「録音を開始します」と通話録音の意思表示をガイダンスで通知する迷惑電話対策機能を搭載。また、詐欺的な内容が含まれる迷惑メールに対しては、リンクのクリックや返信などを行う前に警告を表示して注意を促す「らくらく迷惑メール判定」も用意されている。
サポート体制も充実しており、「使い方」ボタンを長押しすることで、通話料・利用料無料で専門スタッフに問い合わせができる「らくらくホンセンター」につながる。基本操作をガイドする専用アプリも内蔵されており、わからないことがあった際には自己解決も可能だ。

ハードウェアとしての耐久性も高く、IPX5/8の防水、IP6Xの防塵性能に加え、アメリカ国防総省が定めるMIL-STD-810Hの14項目にも準拠。キッチンやガーデニングなど、日常のさまざまなシーンでの使用にも十分に耐えられる設計となっている。
カメラ機能には、独自の画像処理とチューニングにより、簡単にきれいな写真が撮れる「おまかせカメラ」を搭載。シャッターボタンを押すだけで撮影が完了し、複雑な設定なしで使える点が大きな利点だ。さらに、歩数計機能も充実しており、歩数に応じて変化する壁紙や、励ましのメッセージ表示など、日々の運動習慣を後押しする仕掛けも用意されている。
カラーバリエーションはホワイトとネイビーの2色展開。サイズは約113mm×52mm×16.9mm、重さは約134gと軽量コンパクトで、1500mAhの着脱式バッテリーを採用するなど、長く安心して使える仕様となっている。