AppleはiOSシリーズに「A11」や「A12」などAシリーズと呼ばれるプロセッサを搭載している。これは、ARMベースで作られたカスタムチップで、Appleが設計したものだが、この独自設計のカスタムチップを、iOSデバイスだけでなくMacにも広げようと画策していることが分かった。
これまでApple製品に関して、多数の予想を打ち出してはことごとく的中させてきたことで有名なTF International SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏によると、Appleは2020年あるいは2021年に新開発のチップを搭載したMacを投入しようとしているそうだ。
Macに「A」プロセッサが搭載されるのは早くて2020年
ARMベースのプロセッサが投入されるのは、MacBook Proなどのハイエンドモデルではなくローエンドモデル。現在のラインナップで該当するのは「MacBook (12-inch)」や「Mac mini」であるが、Kuo氏はどの端末に搭載されるのかは明らかにしていない。
ちなみに、これらの端末(特にMacBook)は、今月あるいは来月開催と予想されている新製品発表イベントで新型モデルが登場すると噂だが、Kuo氏の情報が正しければまだ「A」チップが搭載されることはなさそうだ。
また、Kuo氏は同予測レポートの中で、来年のiPhoneに搭載される「A13」チップや、2020年発売のiPhoneに搭載される「A14」チップに関しても、引き続き台湾TSMCが生産を行うと伝えている。
さらに、Appleが開発している自動運転車用カスタムチップ(3nmあるいは5nmプロセスルール)に関しても、TSMCが製造するとのこと。このカスタムチップは2023年までに製造が開始され、2025年まではTSMCが製造を受け持つとされる。
Appleの自動運転車は、レベル4あるいはレベル5の自動運転技術を搭載したものになるとKuo氏は予想している。実現は2023年以降になりそうだ。
参考:「レベル4」は高度運転自動化と呼ばれ、高速道路や空港敷地内など特定のエリアでドライバーによる運転が不要になる技術。日本は2020~2025年までに国内での「レベル4」実用化を目指している。
「レベル5」は、どのような環境であっても自動運転が可能になる技術。2025年以降に一部メーカーで技術確立を計画中。
[ via AppleInsider / 9to5Mac ]