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【レビュー】HomeKit対応「Eve Degree」、iPhoneで室温・湿度を確認、部屋のコンディション調整の自動化も

自宅でペットを飼っている人や観葉植物を育てている人にとって、部屋の温度や湿度は普段から気になるものだ。特に温度や湿度に敏感な生き物や植物を飼育している人の中には、温湿度計をいつもチェックしている人もいるはず。

筆者もイモリやサンショウウオ、熱帯魚を飼育しているため、部屋の温度には常に気を配っているのだが、通常の温湿度計はその時点での温度や湿度をただ表示するか、MAX / MINを記録しておくぐらいしかできない。

しかし、Elgatoの「Eve Degree」なら、iPhoneやiPadから部屋の温度や湿度をいつでもチェックすることができる。また、詳しくは本文で触れるが同製品と他のスマート家電を組み合わせることで、部屋の温度を一定に保つことが可能だ。

同記事では、「Eve Degree」の機能を紹介するとともに、実際に使用してみた使い心地などをレビューとして紹介したいと思う。

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デジタル温湿度計「Eve Degree」をチェック

今回紹介する製品は「Eve Degree」というデジタル温湿度計。ドイツのミュンヘンに本拠地を置くアクセサリメーカーElgatoが開発した商品だ。

こちらが「Eve Degree」の本体。サイズは縦横5.4cm、厚さ1.5cmと「HomeKit」対応アクセサリとは思えないほど小型の製品だ。デスクの上に置いておいても邪魔にならない上に、背面に小さめのフック穴が用意されているので、壁に設置して使用することもできる。本体重量もわずか45gしかないため、百円ショップで売っているような簡易なフックに引っ掛けることもできる。

「Eve Degree」のおもて面には、現在の温度や湿度をリアルタイム表示する画面が用意されており、iPhoneの画面などをチェックせずともコンディションがわかるようになっている。

外部からの電源は必要とせず、本体背面からボタン電池で動作する仕組み。画面はずっと点灯したままだが、Bluetooth LEという省電力チップが採用されていることもあり、1年間は使い続けることができるとのこと。

年に1回、ボタン電池を交換しなくてはいけないのは不便に感じるかもしれないが、定期的にバッテリーを充電する必要があり、さらには使うにつれて徐々に寿命が短くなるリチウムイオンバッテリーよりは使い勝手が良いとも言える。

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「Home」アプリから温度・湿度・気圧データを確認 専用アプリでより詳細なデータのチェック可能

同製品の最大の魅力は、iOSの「HomeKit」に対応しており、「ホーム」アプリで遠隔地から部屋の温度、湿度、気圧を確認することができること。家の中にいるときはもちろん、外出先からでも部屋の温度や湿度を確認することができる。

「Home」アプリに登録するには、本体底面に書かれているコードをiPhoneの「ホーム」アプリでスキャンするだけ。もしスキャンできないようだったら、手動でコードを入力することで登録することができる。この作業が完了したら、あとは家庭内のネットワークの範囲であればどこに置いてもOKだ。

部屋の温度や湿度は「Home」アプリから確認することもできるが、「Hey Siri」を活用すれば現在の温度を声だけで確認することもできる。また、家の中にいるときは「Apple TV」や「Apple TV 4K」の「Siri」に聞いても確認することができる。

また、Elgato Eve」アプリを使えば計測した気温や湿度を日・月・年単位で記録しておくことも。利用するには、「iPad」もしくは「Apple TV」をゲートウェイにする必要があるのだが、計測結果はグラフで表示されるので、気温や湿度、気圧の遷移を確認することができて、とても便利。旅行に行った時など、1日の終わりに家の気温がどのように変化したかを確認できるので安心だ。

同製品はIPX3の防水性能を持っているため、屋外に設置することも可能。さすがにお風呂場などで使うのは推奨しないが、雨程度であれば晒されても動作する仕様になっているようだ。屋外で使うシチュエーションはあまり想定できないのだが、屋外でペットを飼われている方には便利かも?

ちなみに、「Eve Degree」は気圧の計測ができると紹介したが、気圧を計測する意味はあるのだろうか。

あまり普段の生活で気圧を意識したことがなかったため、あまりピンと来なかったのだが、深く考えてみると防犯に役立てることができることがわかった。家の玄関や窓辺に置いて置くことで、ドアや窓が開いたときに気圧が変化するはず

同製品を使ってみて、当初は遠隔から温度や湿度の推移をチェックできるだけでも便利だと思っていたが、家の防犯に役立つと考えたら、とても優秀なホームデバイスだと思えてきた。

上級編:HomeKitを活用して部屋のコンディション調節を自動化

そして、ここからは上級編。「Eve Degree」は外部の機器と連動することで家のコンディションを快適に保つことができる。しかも、ユーザーが指定したルールに基づいて、全て自動化することも可能だ。

例えば、温度が一定以下になった場合、エアコン(対応するエアコンのみ)を自動でオンにすることが可能だ。また、湿度に関しても同様で、湿度が一定以下になったときに自動で加湿器をオンにするなんてことも。筆者は自宅で暑さに苦手なサンショウウオを飼っているので、24℃まで温度が上がったことをトリガーにして自動でエアコンが稼働するようにセッティングしている。

もし、エアコンが対応していないようだったら、「IRKit」といった学習型リモコンを組み合わせることで、非対応エアコンでも利用することもできる。家を空けているとき、もし温度が上がったら自動で温度をコントロールしてくれる、なんて便利な世の中になったんだ。

あまりに拡張性が高いため、筆者も全ての機能を試せたわけではないが、使い方によってはとても便利なデバイスになるだろう。特に家を空ける機会の多い方にとっては尚のこと。

同製品は、ソフトバンクセレクション8,800円(税込)で好評販売中。また、Apple公式サイトでも販売されているほどなのでクオリティはお墨付きだ。

「iOS 8」で「HomeKit」という仕組みが導入されてから早くも3年近く経過したが、同機能を活用できている人はそこまで多くないと思う。

同仕組みは、単純にHomeKit対応アプリを購入すれば最大限に使えるわけではないため、試すにはハードルが高いのは間違いない。しかし、Eve Degree」であれば使い方も広く、また将来的な拡張性も高いため個人的にはオススメだ。

もし導入するべきか悩んだら、自身の生活に同製品を導入した時のことを、一度イメージしてみていただきたい。おそらく使い道は見つかるはずだ。