11月3日、Appleは未来のスマートフォン「iPhone X」を発売。ホームボタンの廃止とワイヤレス充電の搭載など多数の新機能を搭載し、今最もホットなデバイスだ。
「iPhone X」は以前から品薄が予想されており、発売日当日に手に入れることは困難と言われていたが、予想に反して発売日にゲットできた方は多かった。筆者も予約開始とほぼ同時に申し込んだため、発売日にゲットすることができ、今手元に「iPhone X」がある状況だ。
同記事では、早速届いた「iPhone X」を開封し、写真に収めてみたのでフォトレポートをお伝えする。ちなみに、別記事では「iPhone X」の詳細レポートをお送りする予定なので、こちらも気になる方はチェックしていただければ幸いだ。
「iPhone X」の開封レビューをお届け
今回、筆者はApple公式サイトからSIMフリー端末を購入した。受け取りは自宅への直接配送、ダンボールから開封すると、中からは待ちわびた「iPhone X」のパッケージがお目見え。
すでにパッケージの写真は米Apple公式サイトに掲載されていたため、どんな雰囲気かは分かっていたのだが、だいぶ前から入手が困難だと噂されていたため、いざ目の前にしてみるとかなりの感動があった。
筆者が購入したのは、「iPhone X」のスペースグレイの256GBモデル。昨年の「iPhone 7」シリーズでは、ジェットブラックモデルを購入した場合、パッケージがブラックの特別仕様だったが、今回はスペースグレイモデルでもいつも通りの真っ白なパッケージとなっている。
パッケージを開封すると、いつも通り「Designed by Apple in California」の文字が書かれた真っ白な説明書が入っており、説明書を取り出すと、ようやく本体が登場する。
ちなみに、説明書には「iPhone X」の操作方法が多数紹介されているので、操作方法がわからなくなった時には説明書を読み返してみると良いかもしれない。
説明書の他にはUSB電源アダプタと「EarPods with Lightning Connector」「Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」「Lightning – USBケーブル」の4つが同梱。
全面ガラス仕様の本体デザインは、実際に目にするとため息が出るほどの美しさ。側面はキラリとステンレススチールが輝き、どの角度から見ても「美しい」の一言しか出てこない。
筆者が購入したのはスペースグレイモデルなので、背面は当然ながら真っ黒。ただし、完全なる黒というよりはやはりグレーに近い色になっているのが特徴だ。「iPhone 8」シリーズ同様に、ガラスパネル仕様になっているため高級感満載だが、背面もガラス仕様になっているため、持ち運びの際は落とさないように注意したい。
デュアルレンズカメラは縦並びに
背面には縦並びになったデュアルレンズカメラが配置されている。ふたつのカメラレンズの間にLEDライトが配置されており、「iPhone 7 Plus」や「iPhone 8 Plus」に比べると一体感がある印象を受けた。
カメラは相変わらず出っ張っているため、同デザインに批判的な意見もあるかと思いきや、今回はそこまで批判的な意見がなかったように感じる。ただこのカメラの出っ張りは、歴代の端末と変わらないくらいの存在感を放っているため、人によっては不満に感じる点かもしれない。
カメラの性能については後ほど公開予定の詳細レビューでじっくりとお伝えしたいと思っているので、お楽しみに。
端末サイドはステンレススチール仕様になり高級感が増した
端末の右サイドには、サイドボタン(旧電源ボタン)が配置されており、電源オンやSiriの起動などを同ボタンで行うことになる。旧デザイン時代に比べると、使用する機会が増えるからか少しだけボタンが長くなった。
左側には音量ボタンとミュートスイッチが配置されており、こちらは今まで通り。ただし、前述したようにホームボタンがなくなった関係で、音量調節以外にも音量ボタンを使う機会が多くなっているので、操作方法は必ず確認しておこう。
次は、iPhoneの底面。ホームボタンは廃止されたものの、Lightningポートは引き続き搭載されており、同ポートの両脇にはスピーカーグリルと気圧調整用穴が配置、この辺りはこれまでのデザインとほぼ変わりはなし。
ワイヤレス充電機能を搭載 ゆっくりとバッテリー残量が回復
背面にはワイヤレス充電用のコイルが内蔵されている。外からは直接見ることができないが、Qi対応のワイヤレス充電機に載せてみるとこの通り。
Lightningケーブルによる充電に比べるとスピードは落ちるものの、少し時間が経つと徐々に充電されていることを確認できる。
iPhoneのディスプレイは、従来までは表示領域が完全な四角になっていたが、「iPhone X」は本体の形に沿うように四隅が丸みを帯びているため、本体とディスプレイの一体感がより高まっている印象。
また、iPhone史上初の有機ELディスプレイが搭載されたことで、全体的に目が覚めるような美しい表示に。
特に感動したのが、「iOS 11」で初めて搭載された「クイックスタート」機能で端末のセットアップするときに表示される認証画像(正式名称では「パーティクルクラウド」)。画像では少し伝わりづらいかもしれないが、真っ白な背景に青の小さな粒が美しく散らばる様子には息を飲まずにいられなかった。
端末上部には”センサーハウジング”と呼ばれるカメラ類が集まったノッチ(凹)エリアが存在する。ここにフロントカメラや「Face ID」用のカメラが配置されていて、画面に食い込むように配置されている。
この”ノッチ”は、実際にこの目で見るまで違和感を感じるかもしれないと個人的には心配していたのだが、意外にも「iPhone X」の画面と馴染んでおり、普段の操作ではそこまで気にならない。
むしろ、有機ELディスプレイの画面(黒い背景にした時のホーム画面など)との相性はバッチリ。完全に、というわけではないがノッチ部分がディスプレイに溶け込んでいるようにも見える。
ただし、下の写真のように真っ白な背景のアプリを起動してディスプレイを横向きにしたとき、右側もしくは左側の真っ黒な領域は流石に目立つ。そのうち慣れてくるのかもしれないが、しばらくはこの違和感と戦うことになりそうだ。
「iPhone X」の使いやすさは想像以上 iPhone歴8年の筆者はわずか5分で慣れた
筆者が実際に「iPhone X」を手にとって数時間が経過しているが、すでに操作感には完全に慣れつつあるのが現状。
購入を迷っている人の中には、ホームボタンがなくなったことで操作がしづらくなることを懸念している人もいるとは思う。しかし、最初こそ戸惑うかもしれないが、使っているうちに自然と慣れていくため、ほとんど心配しなくていいのではないかと個人的には感じている。
また、このレビューをまさに今読んでいただいている読者の皆さんの中には、これまでデュアルレンズカメラが搭載されているという理由から、わざわざ大きな「iPhone 7 Plus」を使っていたという人もいるかもしれない。
しかし、「iPhone X」はデュアルレンズカメラを搭載しながら、サイズ感はどちらかというと4.7インチの「iPhone 7」「iPhone 6s」などに近い。やはり5.5インチの「Plus」モデルはスマートフォンとしては少し大きすぎるサイズ感だったため、「iPhone X」で本来あるべきスマートフォンの標準の大きさに戻ったような印象を受けた。
男性の大きな手はもちろん、女性の小さめの手でもガッチリと持つことができるので、誰でも安心して使うことができるだろう。
持った時の質感はしっとり、案外手に馴染む
筆者もそうだが、ほとんどのユーザーは保護ケースを装着することが多い(iPhone Xは高額なので尚のこと)ため、本体に触れる機会は少ないかもしれないが、しかし「iPhone X」の握り心地の良さについては触れておきたい。
「iPhone X」は背面もガラスになっているため、これまでのiPhoneとはかなり質感が異なる。なかなか文字でお伝えするのは難しく、できれば実際にお手に取って確かめていただきたいところなのだが、一言で表すなら「しっとり」。
するりと手に馴染む質感は、やはりプレミアムモデルさながら。昨年に発売された「iPhone 7」シリーズのジェットブラックモデルも、歴代iPhoneとは違う質感が特徴だったが、「iPhone X」はそれ以上。おそらくサイドのステンレススチール素材やガラス素材で覆われているためだと思われるが、触っていてとても気持ちいい”しっとり感”を体験できる。
新機能「Face ID」について
ホームボタンによる指紋認証「Touch ID」の代わりとして「iPhone X」に搭載された顔認証機能「Face ID」の第一印象は、なかなか良い感じ。
iPhoneに毎回顔を見せなくてはいけないという制約が生まれたことで使いづらさを感じる場面もあるものの、顔認証の速さや精度の高さから、「Touch ID」よりも便利と感じる場面もあった。
また他人の顔を認証することはできず、自身の顔写真でも認証することはできなかった。基本的には本人でないと認証できないことから、セキュリティ対策はバッチリであることがわかる。この「Face ID」はロック解除だけでなく、Apple PayやApp Storeでの購入など様々な場面で使用されるため、認証が正確であるという点では安心感があるものだった。
ただし、少しでも首を傾げたり、「iPhone X」を逆さにして認証することはできないなど状況によってはうまく認証できない場面もあった。
筆者の感想としては、「Face ID」は「Touch ID」を置き換えるに足る機能だと思うものの、個人的には同機能に対しては改善の余地もあるように感じた。これについては後日公開する予定の詳細レビューで詳しくお伝えしていきたいと思う。
まとめ
ホームボタンが廃止されたことで、デザインが刷新された新型iPhone。10周年を記念して「X」という名称を授かった同端末だが、そのデザインはかなり完成されており、持ちやすく使いやすい。
「Face ID」の認証精度についても心配していたが割と問題なし。むしろ認証精度はこれまでの「Touch ID」よりも高くなったことで、ストレスは少なくなったと言えるのかもしれない。個人的には少々気になる点もあるのだが、この辺りの使用感については、もう少し詳しい紹介記事を後日公開しようと思っている。
10万円を超える超高額な端末かもしれないが、この価格設定に関しては、「iPhone X」は多数の新機能を搭載した未来の端末であるため「致し方なし」と個人的には評価している。本当はもう少し安い方がいいのだが、未来を体験できたという意味では十分に満足している。
そういう意味では、「iPhone X」は単なる”最新機種”としてではなく、「これまでのスマートフォン」という概念の”先”を体験したい方にオススメの端末と言える。
「iPhone X」は発売前から長蛇の列ができるほどの人気を持つ端末なので、残念ながら今から注文してもすぐに手に入る端末ではない。
ただ、昨日明らかになったことだが、徐々に在庫状況が改善しているのか、出荷までの日数が短縮されてきているので、Appleも本気を出して生産していることがわかる。今から注文すれば、遅くても12月初旬には手に入るようなので、「iPhone X」が欲しいと考えている方はできるだけ早めに注文しておくといいかもしれない。
以上、「iPhone X」の開封フォトレビュー。次は「iPhone X」の魅力にもう少しだけ踏み込んだ、「iPhone X」の徹底レビューでお会いしましょう。
「iPhone X」徹底レビューは後日公開予定