すでにスマートスピーカー市場への進出を果たしたAmazonやGoogleに続いて、AppleやLINEも同市場に新製品を投入する予定であることが発表されているが、先日の情報ではこれにSamsungも参戦予定であることが伝えられていた。
Samsungは独自の音声アシスタント機能「Bixby」を搭載したスマートスピーカーを開発していると噂されていたのだが、The Investerによるとこの計画は一時的に中断、もしくは完全に中止された可能性があるとのこと。
開発中止の理由は利益の確保が難しいから?「Bixby」の開発に専念?
Samsungが独自スマートスピーカーの開発を中止した理由については、Amazon Echoなどの市場を独占しているライバル製品がすでに存在するということ、そしてそれが原因で十分な利益を得ることができないことが予想されることから、独自スマートスピーカーの開発に対して前向きではないようだ。
比較的簡単に優位な状況を築けそうな韓国国内に関しても、さほど大きな市場規模にならないことを問題視しているとの情報も。
実際、儲かるかどうかはさておき、そもそもSamsungのスマートスピーカー事業は完成まで道のりが長そう。というのも、Samsungの音声アシスタント機能「Bixby」に関しては開発が当初の予定よりも遅れており、つい昨日に英語版の正式リリースに漕ぎ着けた段階。
しかも、英語の会話に関してはまだまだ改善の余地が残されている状態であるとのことなので、これを音声だけでコントロールするスピーカーに搭載するには少々難あり。
音声アシスタントに関しては「Galaxy」シリーズのために精度の向上が必須となるわけだが、予定よりも開発が遅れていることからスマートスピーカーにまで力を割く余裕がないということなのかもしれない。
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ただし、Samsungは完全にスマートスピーカーの開発を諦めたわけではなさそう。
Samsungは音声アシスタント「Bixby」に関して冷蔵庫などのスマート家電に同アシスタントを導入する予定であることを計画しており、これを実現させたとしたらスマートスピーカーの完成も非現実的な話ではないだろう。もしかすると、一時的に開発リソースを「Bixby」に振り向けて、ある程度の完成度に達したら、再度スマートスピーカーの開発を行う算段なのかもしれない。
どうなるかはSamsungのみぞ知るだが、ホームスピーカー市場は急速に成長中。Samsungの参入も含めて、今後の情報に期待したい。
[ via 9to5Google ]