2012年にリリースされた「iOS 6」では、それまで標準アプリだった「YouTube」アプリが削除されていることが判明し、話題になった。
この「YouTube」アプリが削除された理由について、当時は様々な憶測が飛び交い、YouTubeを所有しているGoogleとAppleの不仲説が最も有力だとされてきたが、それについてYouTubeの元従業員だったHunter Walk氏(@hunterwalk)がTwitter上で真実を明らかにしている。
Google側が「YouTube」アプリの制御を取り戻すため
Walk氏によると、「YouTube」アプリが「iOS 6」で標準アプリではなくなった理由はGoogle側がAppleとの契約を更新しなかったからであると伝えている。
というのも、当時「YouTube」アプリはAppleが構築したものであり、Google側としてはアプリの制御を取り戻したいという意図があったそうだ。GoogleはAppleと5年間のライセンス契約を締結しており、2012年にちょうど契約終了の機会となったことで、標準アプリとしての提供を終了することに決定したとのこと。
…2012 iOS6, time for YouTube to take back control of our app, which was still Apple-created. Made gutsy move to not renew agreement…
— Hunter Walk (@hunterwalk) 2017年6月30日
これにより、「YouTube」アプリはiOSの標準アプリではなくなったものの、アプリ自体はApp Storeから再インストールが可能だったため、当時はほとんどのユーザーがアプリを再インストールしていた。
また、「iOS 6」では同じく標準アプリだった「Googleマップ」アプリが標準アプリではなくなり、現在のAppleの「マップ」アプリが新たに登場。同アプリも「YouTube」アプリと同じタイミングで標準アプリではなくなったわけだが、こちらは「YouTube」アプリとの関連性はなく、2つの話は完全に独立していたとのこと。
ちなみに、Walk氏はこれらの真実を語る中で「内部的な論争はなかった」と強く述べている。
[ via MacRumors ]