今年3月に発売した新型iPadの「iPad (5th Generation)」だが、今更ながら新しい情報がもたらされた。
なんとこのモデルは「Hey Siri」が常時使えないことが明らかになった。AppleInsiderが伝えている。
「iPad (5th Generation)」で「Hey Siri」を使う場合、電源に接続する必要あり
同メディアによると、今年3月に突如発表された新型iPadの「iPad (5th Generation)」は、電源に接続した状態でない限り、「Hey Siri」を利用できないことが判明。「iPhone 6s」と同じプロセッサを搭載しているにも関わらず、常時「Hey Siri」を使うことができないようだ。
もともとこの「Hey Siri」という機能は、iPhoneに対して”Hey Siri”と呼びかけることで、音声アシスタントの”Siri”を呼び出すことができるというもの。ホームボタンを押さずにSiriを呼び出すことができるというのは、車の運転中で手が離せない時や、カップ麺にお湯を注いでいる時などに重宝する機能だ。
この機能自体は、2014年にリリースされた「iOS 8」から利用できるようになったもので、導入された当初、利用する際はデバイスを電源に接続しておく必要があった。
ただし、翌年に発売した「iPhone 6s」シリーズからは常に電源に接続しなくても使える「常時Hey Siri」が利用可能になっている。これは「iPhone 6s」シリーズに「M9」コプロセッサというCPUの処理を補なうチップが搭載されたために実現できたもの。おかげで今やiPhoneやiPadは電源に接続していない状態であっても、話しかければいつでも応えてくれるようになった。
今年3月に発売した「iPad (5th Generation)」には「iPhone 6s」に搭載されたものとほぼ同じ「A9」プロセッサと「M9」コプロセッサが搭載されているため、てっきり常時Hey Siriを使えるものとばかり思っていたのだが、残念ながら利用することができないことが今更ながら判明。
「iPad (5th Generation)」で「Hey Siri」を使う場合は、必ず電源に接続しておく必要があるということだ。地味に不便。
そもそも発売してから45日以上も経過した製品の情報が、今頃になって出てきたこと自体にもビックリ。「Hey Siri」の機能を使っているユーザーがあまりに少ないのか、そもそも「iPad」を購入したユーザーが少ないのか。
個人的にはこれら両方だと思っているのだが、とりあえずこれから「iPad (5th Generation)」を購入しようと考えている人は、電源を接続しない限り「Hey Siri」が利用できないということを頭に入れておく必要があるだろう。
実は、歴代の「iPad」シリーズの中で常時「Hey Siri」が使える端末は9.7インチ型「iPad Pro」のみで、最上位モデルの12.9インチ「iPad Pro」ですらこの機能を使うことができない(ちなみに12.9インチモデルに搭載されたプロセッサは「A9X/M9」で、9.7インチモデルに搭載されているものとほぼ同じものが採用されている)。
なぜ、12.9インチ「iPad Pro」と「iPad (5th Generation)」が、常時Hey Siriを使えないのかについては未だに謎のまま。一部では、iPadのバッテリー持ちを長くするためにとも言われているが、それも本当かどうかは定かではない。
ちなみに、電源接続が不要な「常時Hey Siri」が利用できる端末は、現状では以下の通り。
- 常時「Hey Siri」が使える端末
- iPhone 6s
- iPhone 6s Plus
- iPhone 7
- iPhone 7 Plus
- iPhone SE
- iPad Pro (9.7-inch)
同機能を利用したい場合は、「設定」アプリの中から「Siri」を選択し、「Hey Siriを許可」をオンにしよう。これで端末がロックされた状態でも、”Hey Siri”と話しかけることで、Siriが起動できるようになるはずだ。
使ったことがなかった人は、ぜひ一度お試しください。