2014年秋、AppleはiOSユーザー向けに「iOS 8」を正式にリリースした。「iOS 8」では「メモ」アプリが拡張され、「低電力モード」などの様々な新機能が追加されたのは有名だが、実は同時に「HomeKit」という生活家電をコントロールするための機能が搭載されたことはご存知だろうか。
今はまだ、この機能を日常的に使っている人はおそらく少ないとは思うのだが、今回僕はiPhoneと接続して使うことのできるHomeKit対応スマート家電のひとつ「Koogeek スマートランプソケット」をメーカーのKoogeekからサンプルをいただいて試すことができた。
同製品を使って家の照明をiPhoneからコントロールできるようになり、僕の生活は少しだけスマートに。今回は、実際に使ってみた感想をお届けしようと思う。
「HomeKit」や「ホーム」アプリって何者?
まずはじめに、「HomeKitって何?」という人のために、少しだけ解説しておこう。
冒頭でも述べた通り、「HomeKit」とは「iOS 8」に導入されたスマート家電をコントロールするための機能だ。そして、2016年秋にリリースされた「iOS 10」では、「HomeKit」経由でスマート家電を一括管理できる「ホーム」アプリが導入された。
これらを使うことで、家中のスマート家電を簡単にiPhoneやiPadなどでコントロールすることができるようになった。
例えば、家中の照明を操作したり、ドアの施錠をしたり。朝起きた時に自動でコーヒーを入れてもらうことも。しかも、iPhoneから手動で設定することもできれば、Siriを介して音声のみでコントロールすることもできる。
もしイメージが湧かないようだったら、Appleが公開している動画を以下に掲載しておくので、一度見てみていただきたい。
「Koogeek スマートランプソケット」を使えばiPhoneやiPadから照明のオンオフが可能に
今回紹介する「Koogeek スマートランプソケット」は、前述の「ホーム」アプリを介して操作することができるスマートデバイスだ。
「iPhone」や「iPad」「Apple TV」から照明のオンオフができる機能が搭載されており、わざわざ電気のスイッチを押さなくても、iOSデバイスから操作することが可能になる。
こちらが、今回紹介する「Koogeek スマートランプソケット」。全体的に白基調で、とてもシンプルなデザインだ。
大きさは一般的な電球よりも少し小さいか、ほぼ同じくらい。今までHomeKit対応製品を触る機会がほとんどなかったので、イメージより小さいなというのがファーストインプレッションだった。
同製品は、家のランプソケットと電球の間にかませて使う。デバイスの側面には電源を入れるための小さなボタンが用意されているので、設置したら、まずは電源を入れるようにしよう。
口金のサイズはE26。日本で使われる電球のほとんどはこのサイズなので、おそらく多くの照明で使用することができると思う。
もともと家で使っていたLED電球を接続してみたらこんな感じになった。上記の画像はまだ天井に設置する前の写真なので少し野暮ったい感じだが、実際に天井に設置するとそこまで邪魔に感じることはなかった。
設置する方法はこうだ。まず、本体横の電源ボタンを押してデバイスを起動。その後、iPhoneの「ホーム」アプリから同デバイスを検索する。
「アクセサリを追加」を押すと、スマートソケット(今回は「Koogeek-Socket」と表示された)の名前が出てくるのでこれを選択。そうすると8桁の設定コードが尋ねられるので、本体側面もしくは箱の中に記載されているコードを入力しよう。
iPhoneのカメラで撮影することで入力を省くこともできるが、スマートソケットを天井に設置してしまうと撮影できなくなるので、もしカメラを使って入力したい場合はコードを手元にメモ書きしておくか、箱の中のコードを撮影すると良い。
ちなみに、初回ペアリング時だけ注意してほしいことがある。それは、同スマートソケットは周波数2.4GHzのWi-Fiにしか対応していないということ。そのため、初回ペアリング時だけはiPhoneを2.4GHzのWi-Fiに接続する必要がある。
ペアリングが完了すると、あとはiPhoneやiPad、Apple TVといったデバイスからアクセスできるように。Wi-Fiが届く範囲であれば、どこからでも家の照明がコントロールできるようになる。
このスマートソケットがあると便利なのは、おそらく玄関や車庫など遠隔で電気を点灯させたい場所。もしくは寝室のベッドで寝るときや起きるときにも便利かもしれない。
わざわざ電気のオンオフをしなくても、ベッドの上でゴロゴロしながらiPhoneをポチポチするだけで、簡単に消灯・点灯ができる。「Hey Siri」を活用して、iPhoneなどのデバイスにすら触れる必要もなく、電気をオンオフさせることも。
とてもスマートだが、逆にぐうたらな生活になる可能性のある、ちょっと危険なデバイスかもしれない。
今回はスマートソケット1個のみを試すことができたが、部屋によっては何個もの電球を設置している部屋もあると思う。
そういう場合は2個以上のスマートランプソケットを用意することによって、「ホーム」アプリやSiriで一括操作することができる。さらに、他のHomeKit対応家電と組み合わせて使うことで、生活のクオリティが大きく向上する可能性もある。
ちなみに、今回使用したのはLEDランプだが、そのほかにも白熱電球やハロゲン電球でも使用可能。特にハロゲン球はペットの飼育で使用するケースもあるため、活用できる機会は多そう。
今回僕が試したのは「HomeKit」対応のスマートソケット。以前から、あると便利なことは知っていたが、実生活で使ってみるとかなり便利であることを実感した。
日本ではまだHomeKitに対応した製品が少ないこともあり、使う機会は少ないかもしれない。だが、将来的には家中の家電がスマホやタブレットとリンクする時代がやってくる。早いうちから次世代の家電製品に触れておくという意味でも試してみる価値はあると思う。
もし気になったら、「Koogeek スマートランプソケット」を試していただけたらと思う。「Koogeek スマートランプソケット」の価格は、Amazonで4,999円(当記事公開時点)、2個セットは8,499円だ。